収納ベッドを購入しようと思って、「跳ね上げ式」のものか「引き出し付き」のものにするか悩むところです。
こちらのページでは、どちらのベッドが使い勝手がいいかを比較検討してみたいと思います。
まずは、それぞれのベッドのメリットとデメリットを挙げてみましょう。
跳ね上げ収納ベッド
メリット
・収納力がある
跳ね上げベッドは、収納ベッドの中で一番収納力があるベッドです。
何しろベッド下がまるまる収納庫ですから、クローゼット内の荷物がそのまますっぽり入ります。しかも間仕切りがありませんから、大型荷物や釣り竿などの長尺物の荷物まで丸ごと納まります。
ワンルームなど、収納スペースが小さいところでは非常に重宝するベッドです。
・荷物が一望できる
ベッド面を持ち上げるだけで荷物を上から一望できます。
すなわち、どこに何が入っているかすぐさまわかりますから、取り出すのにいちいち探さなくてもいいわけです。
・開閉がラクにできる
跳ね上げはガス圧式になっていますから、女性でもラクラク開閉ができます。
ガス圧式とは、ちょうど車のハッチバックに使われているもので、手を添えるような感覚でゆっくりもち上がるのです。
よって、開閉がラクにでき、荷物の出し入れもスムーズに行えます。
・ホコリが入りにくい
収納庫がボックス構造だから、ホコリの入るところは極めて少ないといえます。
隙間といえば跳ね上げるときに手を入れる穴ぐらいのもので、それ以外にホコリの侵入するところはありません。
よって収納庫にホコリは入りにくく、荷物をきれいに保管することができます。
・頑丈
跳ね上げベッドはボックス構造ですから、非常に頑丈なベッドです。
他のベッドは4本足でベッドを支えますが、このベッドの場合ボックスがそのままベッドになっていますから非常に頑丈な構造になっています。
頑丈さに自信があるため、跳ね上げベッドの場合耐荷重がはっきり表示されています。
デメリット
・間仕切りがない
跳ね上げ式の収納庫には間仕切りがありません。
それゆえ、小物などを収納する際はそれ用の収納ボックスを用いないと、中がぐちゃぐちゃになってしまいます。
何でもかんでも放り込んでしまうと収拾がつかなくなり、せっかくの収納ボックスがダメになって、荷物の出し入れが自由にできなくなってしまいます。
・組み立てが大変
跳ね上げ式ベッドにはガス圧のシリンダーなどの器具があり、またフレームも非常に重いため、ベッドの組み立ては容易ではありません。
最低でも2~3人の組み立て要員が必要で、もしそれだけの人がいなければ組立サービスにお願いするしかありません。
その分、費用が発生してしまいます。
・引っ越しの時大変
再度引っ越しをしなければならなくなった場合、ベッドを分解し搬出しなければなりません。分解も大変ですが、部材ひとつひとつが非常に重いため運び出すのに苦労します。
また次の引っ越し先で、再度それを組み立てなければならないことを思うと、うんざりします。簡単に分解・搬出ができる「跳ね上げベッド」があればいいのですが。
・よく使う小物の収納には向かない
普段よく使うものの収納には向かないかもしれません。
なぜなら、必要なものをちょっと取り出すのにも、イチイチベッド面を上げなければいけないからです。
普段使わないものの収納には向くかもしれませんが、よく使うものの収納には向かないといえます。
・値段が高い
跳ね上げのシリンダー器材があり、また構造もガッチリしていますから部材も多く、他のベッドに比べてお値段がはります。
引き出し収納ベッド
メリット
・整理整頓して収納できる
引き出し式であるため、衣類は衣類、小物は小物というふうに、部類ごとに整理整頓して収納できます。
・取り出しが簡単
引き出し式だから、必要なものはすぐに取り出すことができます。
普段よく使うものの収納に適しています。
・組み立てが簡単
構造が簡単で、引き出しも組み立てられているケースが多いため、ベッドの組み立ては比較的簡単にできます。
2人以上での組み立てを推奨しておりますが、部材も軽いため1人でもできる人もいます。
・引っ越しがラク
ベッドの構造が簡単で部材も軽いため、分解・搬出が楽にできます。
よって、再度引っ越しをしなければならなくなった時もラクに行えます。
デメリット
・収納量が限られる
引き出しという限られたスペース内での収納ですので、収納量は限られます。
また、引き出しのサイズ内でしか荷物は収まりませんから、荷物の大きさが制限されます。
・引き出すスペースが別に必要
ベッドサイドに、引き出しを引き出すだけの余分なスペースが必要です。
特に、引き出しの奥に仕舞ったものを取り出すのに、いっぱいまで引き出さねばならないため、引き出しの長さ分のスペースがベッドサイドに必要となります。
・引き出しに重いものは厳禁
引出しに重いものを入れると、重さで引き出しが動きにくくなったり、また引っ張りすぎた場合、重みで引き出しが傾いてしまうことがあります。
引出しにあまり重いものは入れられません。
・引き出し内にホコリが入りやすい
引き出しは、ベッドフレームの木枠の中に挿入する構造になっているため、すき間だらけです。それゆえマットレスや掛布団のホコリが引き出し内に侵入しやすいといえます。
・構造上弱い
引き出しが付いた分、ベッドフレームが片側だけ細くなっています。
それだけ構造上弱いといえ、事実引出し収納ベッドには耐荷重表記のあるベッドが少なく、頑丈さに関しては曖昧にしているものが多く見受けられます。
・引き出しの反対側はデッドスペースになる
ベッドを部屋に設置する場合、壁際に寄せるケースが多く、その場合当然引き出しは部屋側を向いています。
引出し収納ベッドは引出しの反対側にも収納できると謳っていますが、壁際に設置した場合そこはデッドスペースになり、収納できなくなってしまいます。
比較検証
跳ね上げ式と引き出し式の収納ベッドのメリット、デメリットを挙げました。
全てのものには一長一短がありますから、それを知ったうえで自分に合ったものであるかどうかを決めるのが、間違いのない選択法といえます。
それではこれらのベッドの使い勝手について、検証してみましょう。
ベッドの使い勝手は、収納したい荷物の量や大きさ、ベッドを設置する部屋の間取りや広さによって大きく変わってきますから、それぞれの状況に合わせてどちらのベッドが相応しいかみてみます。
1.荷物の多い人
とにかく収納する荷物が多い、クローゼット一個分のスペースが欲しい!
という方には、間違いなく跳ね上げ式ベッドがおすすめです。
跳ね上げ式に匹敵するほどの収納力をもつベッドは、ほかにありません。
このベッドがダントツです。
それゆえ、収納する荷物が多い人はこのベッドを選ぶのが賢明だと思います。
2.大型荷物がある人
カーペットなどの長尺物、扇風機などの季節家電など、大型荷物を抱えている人は、跳ね上げのベッドがおすすめです。
しかし引き出し付きベッドの中でも、引き出しの反対側に大型荷物や長尺物を収納できるモノもありますので、引き出しベッドも外せません。
ただし、ベッドは壁にくっつけて設置する場合が多いため、そのようにすれば、そこは荷物の出し入れができないデッドスペースになってしまうため、選ぶとしたら床板を外して上から出し入れができるものを選ぶ必要があります。
つまり大型荷物を抱えている人には、跳ね上げも引き出しも「あり」ということです。
3.重い荷物がある人
大量の本など、重い荷物を抱えている人は、跳ね上げベッドがおすすめです。
なぜなら、引き出しベッドの場合、引き出しに重いものを収納すると重さで引き出しが開けにくくなり、モノの出し入れがスムーズにできないからです。
また引き出しすぎると、引き出しが重さで前に傾いて、ベッドフレームをを傷めることになるからです。
収納荷物に重いものがある場合は、引き出しより跳ね上げベッドがいいと思います。
4.部屋のレイアウトに余裕がない場合
ベッドを部屋に設置した場合、レイアウトに余裕がない場合は、開閉にスペースを必要としない跳ね上げベッドがおすすめです。
引き出しベッドは、引き出しの開閉にスペースが必要なため、部屋にそれなりの余裕がいります。あまりキツキツだと、一時のつもりで置いた荷物が引き出しの邪魔になり、スムーズな出し入れができなくなってしまうこともあります。
よって部屋のレイアウトに余裕のない人は、跳ね上げベッドにすれば問題ないといえます。
5.クローゼットが小さい場合
部屋のクローゼットが小さい場合、跳ね上げベッドがおすすめです。
ベッドは家具の中で一番スペースを取りますから、当然他の家具を置くスペースは限られます。それに加えてクローゼットも小さければ、収納スペースは極端に小さくなります。
跳ね上げ式ベッドにすれば、あまり使わないものはベッド内に収納し、普段使うものはクローゼットに収納することでお部屋はきれいに整頓され、普段の生活がスムーズに行える環境になります。
クローゼットが小さい場合は、跳ね上げベッドにすることをおすすめします。
まとめ
1~5のすべての項目に当てはまる人には、跳ね上げベッドをおすすめしています。
そしてこれらの項目に当てはまらない人にとっては、引き出しベッドもOKということです。
跳ね上げベッドは、価格が高く組み立ても複雑なため、購入に躊躇する人も多いようですが、使い勝手は非常によく、庫内を整理整頓しながら収納すればこれほど便利なベッドはないわけです。
跳ね上げベッドで一番のネックになっているのは、重量と組み立てです。
普通のベッドに比べ重く、その重さが組み立てを困難にしています。
しかし一番重い床板を2分割することで軽量化を図り、そのため組み立てがラクになった跳ね上げベッドもあります。これなら組み立てサービスを頼む必要もなく、余分な費用も掛からないからいいですね。
以下にそのベッドをご紹介しますのでご参考にご覧ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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