宝石、とりわけ一粒ダイヤモンドは、ネットで買うのが一番安いといわれております。
なぜならそれは、卸業者から消費者に直接販売できることによる流通コストの削減と、店頭販売でかかる維持費(賃料・光熱費・人件費)が抑えられるからです。
しかし安いといっても何でもかんでもすべてがいいわけではなく、中には粗悪品もあり、よってダイヤを見分ける目が必要になってきます。
ネットではダイヤを直接見ることができないため、ある程度の知識が必要です。
その知識とは、ダイヤの品質を表す4Cがどの程度であればダイヤが輝くのかということです。
ダイヤは輝きが命です。
輝いてこそダイヤといえますが、ネットでは様々なダイヤが販売されており、中には期待に反したあまり輝かないダイヤも売られていることも事実です。
このページでは、ダイヤが輝くための条件。
ページタイトルに示したごとく、クラリティSI2、カットGood以上のものがなぜ輝くのかを説明させていただきます。
ダイヤが輝く条件その1 クラリティ
クラリティとはダイヤの透明度を表す指標で、FL(フローレス)から始まり11段階にランク付けされています。
天然ダイヤモンドには必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
そのインクルージョンの量や存在する位置により、そのランクが決定されます。
ダイヤの輝きは光の反射によって起こるものですが、インクルージョン(内包物)が多いと光の透過は妨げられ、輝かないダイヤになるのです。
では輝くダイヤはどの程度のクラリティであればいいのか。
結論的に言うとSI2以上のダイヤです。
SIクラスのダイヤとは表からもおわかりのように、肉眼でインクルージョンの発見が困難な時につけられる評価で、光の透過にそれほどの支障はきたさない程度なのです。
SIクラスは1と2とにランクが分けられますが、輝くためにはSI2以上のクラリティが必要なのです。
ではその下のIクラスのダイヤはどうかというと、インクルージョンの発見が肉眼で容易な時につけられる評価で、ここまでインクルージョンが多いと、光はインクルージョンに邪魔され透過が妨げられるのです。
では実際にSIクラスのダイヤとIクラスのダイヤを見比べてみましょう。
左がSIクラス、右がIクラスです。
明らかに透明度の違いがわかるでしょう。
このように、ダイヤの輝きにはクラリティが大きな影響を与えており、輝くためにはクラリティSI2以上必要なのです。
ダイヤが輝く条件その2 カット
ダイヤは磨かなければただの鉱石です。
実際ダイヤの原石はすりガラスのようにみえます。
これが人の手によるカット技術によってはじめて輝くのです。
しかしカットの出来如何で、ダイヤが輝いたりそうでなかったりします。
ダイヤは光の反射によって輝きますが、最高ランクのExcellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤの外へ放射されます。
これを全反射といいます。
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎた場合光は全反射せず、ダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの出来による輝きの違いです。
つまりダイヤだからなんでも輝くというわけではないのです。
カットはExcellentカットを筆頭に5段階で評価されます。
ダイヤが輝くためにはExcellentカットまではいかなくとも、最低Goodの評価が必要です。
カットがGood以上あれば、輝くダイヤといえます。
カラーはダイヤの美しさの象徴
輝くダイヤの条件はおわかりになられたと思います。
ではカラーはどうでもいいのかというとそうではありません。
カラーはダイヤの輝きに直接関係しませんが、美しさには関係します。
ダイヤは無色を最高とし、ランクが落ちていくに従い黄色味がかってきます。
以下の表に示すようにDを最高とし、E、F、G、とZまで続きます。
無色のダイヤがなぜいいかというと、光を変色させないからです。
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるからです。
これと同じことがダイヤ内でも発生します。
白色光がダイヤ内に入射すると波長が異なる光が屈折によって分散され、様々な色の光を発します。
ダイヤが無色であればその表れ方は顕著で、色とりどりの光を楽しめます。
しかしダイヤが黄色いとそうはいきません。
ダイヤのカラーに影響されてしまい、光の色は限定されてしまいます。
つまりキラキラ輝くダイヤにこの無色さが加わりますと、美しい七色の光を発するダイヤになるのです。
カラーは、ダイヤの美しさを示す指標ともいえます。
もっともこの美しさも、ダイヤが輝いてこそといえます。
まとめ
ダイヤを選ぶときは、クラリティSI2以上、カットGood以上必要ということがおわかり頂けたと思います。
そしてダイヤの美しさも、ダイヤが輝いてこそ発揮されることもおわかり頂けたでしょう。
今後のダイヤモンド選びの一助になれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。