今はどうか知りませんが、昔は結婚10周年にスイートテンダイヤリングをプレゼントする風潮がありました。
0.1カラットのダイヤが10個、リングのライン状に並べてセッティングされたもので、今でいうエタニティリングのような指輪です。
昔はエタニティリングというものはなかったのですが、このエタニティリングの出現で、スイートテンダイヤリング自体の存在が薄れたようにも思えます。
結婚記念日にエタニティリングを贈る風潮はあるものの、10周年にあえて1カラットのスイートテンダイヤリングを贈る人は少なくなってきているように見受けられます。
それゆえ10周年を記念して、何か新たにプレゼントできるものはないかと考えてみますと、ダイヤのネックレスが適当ではないかと思えます。
最近、一粒ダイヤネックレスと並んで人気のネックレスに、ラインネックレスというのがあります。
ダイヤがトップ部分に数個、並んで配置されたデザインのネックレスで、非常に上品でエレガントな印象を受けます。
このダイヤを10個並べたラインネックレスなら、スイートテンダイヤリングに通ずるものがあり、結婚10周年のプレゼントとして相応しいのではないかと思います。
このページでは、結婚10周年にスイートテンダイヤラインネックレスを選ぶメリットとその選び方を詳しく解説させて頂きます。
ダイヤラインネックレスを選ぶメリット
サイズがない
指輪と違ってネックレスにはサイズがありません。
指輪なら奥様の指のサイズを聞くか、わからなければ宝石店でサイズを測ってもらうしかないですね。
そうなるとサプライズ効果も薄れますから、プレゼントする側にとってはちょっと残念な気持ちになります。
しかしネックレスならサイズなんてものはありませんから、こっそり買って驚かすこともできます。
これが、ネックレスをプレゼントするときに有利に働く点です。
そして体に合わなくなることがないのもネックレスのメリットです。
指輪の場合、指が太くなってきたらサイズ直しをしなければなりません。
しかしネックレスなら、そんなことは不要です。
体型の変化に関係なく身に付けられる強みが、ネックレスにはあります。
傷みにくい
指輪とネックレスの傷みやすさを比べてみますと、圧倒的に指輪の方が傷みやすいといえます。
手にはめているためモノとの接触が多く、必然的に指輪にキズが付きます。
特に手のひら側にある地金は、モノをつかんだ時に接触し、摩耗が激しいといえます。
その点ネックレスならモノとの接触が少ないため地金の摩耗はほとんどなく、いつまでもきれいなままです。
傷みやすさから言っても、ネックレスは傷みにくいアクセサリーで、末永くきれいなままで愛用することができます。
おしゃれが際立つ
リングとネックレス、どちらが目立つアクセサリーかというと、間違いなくネックレスです。
顔に近いところに身につけるアクセサリーだから、当然周囲の目を惹きます。
すれちがうだけでも目に留まりますから、おしゃれが際立つといえます。
しかしスイートテンダイヤリングとなるとなかなかそうはいきません。
向かい合わせでテーブルに座ったときぐらいしか目に留まりませんから、なかなか周囲は気付いてくれません。
アクセサリーは自己満足もありますが、やはり周囲に気づいて欲しいものですね。
やはりおしゃれが際立つのは、ネックレスの方に軍配が上がるのではないでしょうか。
スイートテンダイヤ ラインネックレスの選び方
通常、ラインネックレスに使われているダイヤの個数は、奇数が多いのです。
7個、9個、11個など、奇数にしているのは、グラデーション効果を出すためです。
中央のダイヤを一番大きくして、両脇のダイヤから段階的に小さくしていくこと(グラデーション)で、ネックレスにエレガントさが表現されます。
しかしスイートテンの場合は文字通り10個で、ダイヤの大きさはほぼ均一です。
10個の均一のダイヤが並んださまは、グラデーションとはまた違った印象を与えます。
それはグラデーションの場合、中央のダイヤが主役で両脇からのダイヤは脇役であるのに対し、スイートテンの場合はすべてのダイヤが主役だからです。
そこで選ぶときの注意点は、ダイヤのカラーと輝きです。
すべてのダイヤが主役ですから、皆が同じように美しく輝かなくてはいけません。
ではダイヤが美しくあるためにはどのような条件が必要か?
そしてダイヤが輝くためにはどのような条件が必要か?
それを解説していきたいと思います。
ダイヤの美しさはカラーとクラリティで決まる
ダイヤの価値を決める指標に4Cがあります。
4Cとは、カラット(重量)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとってそう呼びます。
ダイヤの美しさは、この中のカラーとクラリティで決まります。
カラーについて
カラーはダイヤの色を表す指標で、無色のダイヤほど高くランク付けされます。
最近では、Very Light Yellowとかブラウンダイヤなどが販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色の方が美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではプリズム効果を発揮するダイヤカラーとはどの程度のものか。
それはHカラー以上のダイヤです。
以下の表をご覧ください
Hは「ほとんど無色」に属しています。
ほとんど無色には、G、H、I、Jとありますが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
それゆえHカラーはプリズム効果が発揮できるギリギリのラインといえます。
つまりHカラー以上のダイヤは、美しいダイヤに属することを意味しています。
ただしいくらHカラーのダイヤが美しいといっても、透明度の伴わないダイヤは美しいとは言えません。
ダイヤは、カラーと透明度が伴ってはじめて美しいダイヤといえるのです。
クラリティについて
ここでクラリティについて説明させて頂きます。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなり光の透過率が劣るわけですが、このインクルージョンの多い少ないのグレードを表したのがクラリティなのです。
つまりクラリティとはダイヤの透明度を表した指標なのです。
そしてこのクラリティは11段階にランク付けされます。
インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。
では透明度のあるダイヤとは、どの程度のクラリティであればいいのか?
それはSIクラスです。
以下の表をご覧ください。
SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。
しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまうのです。
つまりSIクラス以上のダイヤは透明度が高く、光が透過しやすいといえます。
ただし透明度が高いからといってダイヤの輝きを保証するものではありません。
ダイヤが輝くためには、クラリティSI以上のほかに、カットがGood以上なければならないのです。
カットに関する説明は後述しますが、カットがGood未満のFairになりますと、光がダイヤ底部より漏れてしまい、輝きが劣ることになるのです。
美しいダイヤ まとめ
以上の説明でおわかり頂けたように、美しいダイヤとはHカラー以上、かつクラリティSIクラス以上のランクを持つダイヤのことです。
どちらが欠けても美しいダイヤとは言えません。
では次に輝くダイヤについて述べてみたいと思います。
ダイヤの輝きは、クラリティとカットで決まる
先ほどの美しいダイヤの条件の中で、クラリティについての説明をさせて頂きました。
クラリティがSIクラス以上であってもダイヤは輝かないということも理解できたと思います。
今度は輝きの最重要項目であるカットについて説明させて頂きます。
カットについて
採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。
それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。
そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。
カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってカットがGood以上のダイヤが、輝くダイヤといえるのです。
ハートアンドキューピットとは
販売されているダイヤ製品の中で、ハートアンドキューピットという記載が見られます。
これは何のことかというと、カットに関する記載です。
ここで少し、ハートアンドキューピットについて説明させて頂きます。
素晴らしいカットが施されたダイヤを特別のスコープで覗き込むと、8つのハートとアロー像が確認されることがあります。
これをハートアンドキューピットが現れるダイヤとして重宝されています。
これはプロポーションとシンメトリ(対称性)の良い最高のカットをダイヤに施した場合、8つのハートとアロー像が特殊スコープで確認できるのです。
つまりハートアンドキューピットが現れるダイヤとは、最高のカットが施されたということで、カットグレードでいえばExcellentかVery Goodのカットにあたります。
まとめ
ダイヤが美しく輝くためには、カラーはH以上、クラリティはSI以上、カットはGood以上必要です。
この3条件が揃ったダイヤなら、間違いなく美と輝きを併せ持ったダイヤといえます。
しかしどれかひとつでも欠けたら、それはなくなります。
結婚記念日にスイートテンダイヤラインネックレスをプレゼントするなら、この3条件が揃ったものがおすすめです。
10個のダイヤが美しく輝くネックレスは、きっと奥様を喜ばせてくれるでしょう。
最後に、私が楽天で選んだスイートテンダイヤラインネックレスを紹介してこのページを閉じたいと思います。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。