最近ファッションリングとして人気が高いエタニティリング。
普段使いからカジュアル、フォーマルに至るまで、あらゆるシーンで活用できるということから人気が集まっているようです。
エタニティリングと一口に言っても種類は様々で、シーンによってダイヤのカラット数、地金の選択も違ってきますから、その数の多さは驚くばかりです。
よって選択には悩むところですが、しかし地金の場合、石がダイヤだけあってプラチナ台のエタニティリングが金に比べ多く販売されています。
プラチナはダイヤに最も合う地金ですからね。
しかしプラチナ台に載ったダイヤであっても、美しさを発揮できないこともあります。
それはダイヤの品質に関係します。
このページでは、プラチナ台のエタニティリングを選ぶ際、ここだけはクリアしてほしいダイヤの品質について述べてみたいと思います。
プラチナ台はダイヤの色が目立つ
プラチナ台のリングにダイヤを載せた場合、まず目立つのがダイヤの色。
プラチナ台は白を基調としているため、黄色味がかったダイヤを載せた場合その色が目立ちます。
通常黄色味がかったダイヤの場合、金の台座に載せることが多く、それはダイヤの色を台座の色でごまかすためです。
金は黄色を基調にしているため、黄色味がかったダイヤは保護色で色目が目立たなくなります。
黄色味がかったダイヤを金の台座に載せるのはこういった理由があるからです。
つまりプラチナ台に載せるダイヤは無色に近いものがよく、プラチナ台のエタニティリングを選ぶときは、特にダイヤの色に気を遣う必要があるのです。
プラチナ台はダイヤの内包物を目立たなくする
ダイヤモンドは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョン(内包物)は白色系が多く、その量によってダイヤの透明度に違いが出てくるのですが、ダイヤを金の台座に載せた場合、この白色系のインクルージョンが非常に目立つ存在になります。
しかし白を基調とするプラチナ台にダイヤを載せた場合、白色系のインクルージョンが目立ちにくくするのです。
これはプラチナ台のひとつのメリットといえるでしょう。
しかし目立ちにくくするとはいえ、白濁するほどインクルージョンが多いダイヤは美しいとは言えず、たとえ無色のダイヤを選んでもプラチナ台の良さを発揮できず、白く濁ったダイヤがセッティングされたリングということになります。
よってプラチナ台であっても、ある程度の透明感を持ったダイヤにすることが賢明なのです。
プラチナ台に必要なダイヤの品質
プラチナ台にセッティングするダイヤのカラーと透明度についてある程度のものが必要と述べましたが、では実際どの程度のものが相応しいか、具体的に述べてみたいと思います。
カラー
カラーはダイヤの色を表す指標で、無色のダイヤほど高くランク付けされます。
最近では、Very Light Yellowとかブラウンダイヤなどが販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色の方が美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。
同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
プリズム効果にさほどの影響を与えないのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。
ただし、いくらカラーがH以上であっても、ダイヤの透明度が悪ければ美しいとは言えません。
ダイヤが美しくあるためには、次に説明するクラリティが重要な要素となるのです。
クラリティ
クラリティとはダイヤの透明度を表した指標です。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョンが多いダイヤは当然透明度が低くなり、光の透過率が劣ります。
つまりクラリティとは、インクルージョンの多い少ないを表した指標とも呼べます。
このクラリティは11段階にランク付けされます。
インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。
ダイヤの美しさ、輝きには、ある程度の透明度が必要となるわけですが、
ではどの程度の透明度、クラリティであればいいのか?
それはSIクラスです。
以下の表をご覧ください。
SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。
しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまうのです。
つまりSIクラスとIクラスはダイヤの透明度の境界であり、SIクラス以上のダイヤは透明度が高く、それ未満のダイヤは透明度が低いということになります。
つまり透明度のあるダイヤを選ぶなら、SIクラスのダイヤにしなければなりません。
プラチナ台エタニティリングのダイヤ最低ライン
カラーがH、クラリティSIクラスのダイヤは無色透明の美しいダイヤと呼べます。
これが、プラチナ台にセッティングするダイヤの最低ラインです。
これ未満ではダイヤは黄色くまた白濁したものになってしまいますから美しいダイヤとはいえず、せっかくのプラチナ台が台無しになってしまいます。
選ぶとするならこれ以上のものにしなければなりません。
ここまでがプラチナ台のエタニティリングのダイヤ最低ラインですが、ここにさらに輝きを求めるなら、これにプラス、カットが重要になってきます。
ここで付録としてカットについて説明させて頂きます。
カット
採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。
それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。
そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。
カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってカットがGood以上のダイヤが、輝くダイヤといえるのです。
まとめ
プラチナ台のエタニティリングのダイヤ最低ラインについて述べました。
カラーはH、クラリティはSIクラス、
さらに輝きを求めるならGoodカット以上と述べました。
ご理解いただいたでしょうか?
最後に、プラチナ台に相応しいダイヤ品質のエタニティリングを紹介し、このページを閉じたいと思います。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。