ダイヤが周囲にセッティングされたリングのことをエタニティリングと呼びますが、ティファニーではバンドリングと呼ぶそうですね。
ティファニーの公式ページで調べた結果、そう判明しました。
お値段を見ると、やはりティファニーだけあってお高い。
ダイヤが0.17ctのソレストバンドリングで302,500円、0.27ctのエンブレイスバンドリングで539,000円です。
私からすると、「高いな~」と唸りたくなります。
ちなみに楽天の中古販売で、0.17ctのソレストタイプが99,000円で販売されていました。
中古にしてもこの値段ですから、ティファニーのブランド力の強さがわかります。
そしてこんなに高くても買う人が多くいるのですから、ブランドの持つ力はすごいと言わざるを得ません。
私なら、その商品によく似たノンブランドのエタニティリングを選ぶのですが。
このページでは、エタニティリングのブランド品とノンブランド品、どちらのダイヤに輝きの期待をもてるか、それを比較してみたいと思います。
ティファニーのエタニティリングにはダイヤ品質の記載がない
ティファニーの公式ページを見てみると、エタニティリングに当たるバンドリングには、ダイヤに関する品質の記載がありませんでした。
あるのはダイヤのカラット数だけで、そのほかのカラー、クラリティ、カットの記載は一切ありません。
ティファニーですから低品質なダイヤをセッティングするはずはありませんが、それでも何も記載がないというのではちょっと不安に感じます。
よって、ダイヤが輝くとも美しいともいえないのが実情です。
では輝くダイヤとはどんなダイヤか。
美しいダイヤとはどんなダイヤか。
それを知るためにはどんな情報が必要か。
それを簡単に説明させて頂きます。
輝くダイヤには透明度とカットが重要
ダイヤには、透明度を表すクラリティと研磨状態やプロポーションを表すカットがあります。
このクラリティとカットがダイヤが輝くうえで重要な要素となるのです。
クラリティについて
ダイヤは天然鉱物ゆえ必ずインクルージョン(内包物)があります。
インクルージョンの多いダイヤは透明度が悪くなり、ダイヤの輝きが悪くなります。
このインクルージョンの多い少ないを表したのがクラリティで、11段階にランク別されます。
この中で、ダイヤの輝きに支障をきたさない透明度はどのランクかといいますと、SIクラスです。
SIクラスというのは、肉眼でインクルージョンの発見が困難とされるランクで、つまりそれほどインクルージョンが小さいということです。
このランクのダイヤなら光の透過に支障をきたすことはありません。
しかしその下のIクラスのものになると、インクルージョンが肉眼で容易に発見できるほど大きいですから、光の透過を邪魔します。
イラストだけではわかりにくいと思いますので比較画像を見てみましょう。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度の違いが見て取れますね。
このようにSIクラスのダイヤならある程度の透明度があるといえ、ダイヤの輝きに貢献できるといえます。
ただし、透明度があるからといって輝きまで保証するものではありません。
ダイヤが輝くためには次に説明するカットが重要になってくるのです。
カットについて
採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。
それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。
そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。
カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
では光の反射がいいカットとはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってカットがGood以上のダイヤが、輝くダイヤといえるのです。
ダイヤの美しさにはカラーが重要
輝くダイヤのクラリティ、カットの条件を理解できたと思います。
しかし輝きだけではダイヤの本当の美しさを表現できません。
美しさを表現するには、ダイヤのカラーが重要になってくるのです。
カラーについて
カラーは文字通りダイヤの色を表しています。
ダイヤは無色だと思われがちですがそうではありません。
天然鉱物ですから、異物などの混入により色を帯びることがあります。
ダイヤは無色を最高とし、色が付くにしたがい価値は下がっていきます。
グレード的には無色をアルファベットのDで表し、色が付くにしたがい下がっていき、最終的にはZまで続きます。
無色のダイヤの価値が高いのは希少性によるものもありますが、そのほかにダイヤの美しさにも関係してくるという理由があります。
無色のダイヤと美しさの関係。
それはダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光はありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではダイヤが美しくあるためにはカラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。
同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
プリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。
ノンブランド品にみる上質のエタニティリング
ティファニーのエタニティリングには、こういったクラリティ、カット、カラーの品質記載が全くありません。
それゆえ美しいとも輝くともいえないのです。
それでもティファニーのエタニティリングは売れるんです。
それはブランド品であるがゆえです。
ではノンブランド品で、上質のエタニティリングは一体いくらで販売されているでしょうか。
見てみましょう。
0.3ctエタニティリング
0.5ctエタニティリング
これらのエタニティリングにはすべてダイヤの品質記載があり、それもダイヤの美しさ輝きを保証するものばかりです。
お値段はティファニーより格段に安く設定されています。
あなたはどちらを選びますか?
名前を取るか実を取るか。
それはあなた次第です。
まとめ
エタニティリングのブランド、ノンブランド比較を、ダイヤの美しさ、輝きの観点で比較してみました。
参考になりましたでしょうか。
このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。