ふるさと納税の大きなメリットのひとつ、返礼品。
各自治体は寄付金額の約3割以内に相当する返礼品を用意しています。
例えばある自治体に6万円の寄付金を行えば、5万8000円の税額控除を受けられる上に、1万8000円分もの返礼品をもらえるという仕組みです。
この返礼品にダイヤピアスを用意している自治体があり、それが山梨県甲府市です。
この甲府市は楽天市場より、ダイヤピアスをふるさと納税の返礼品として出品しています。
ではこのダイヤピアス、
果たして寄付金額に見合った返礼品として得かどうか見てみたいと思います。
0.3ctダイヤピアス
このふるさと納税は、16万円の寄付に対し0.3ctのダイヤピアスを返礼品としてお渡しするということですが、果たしてこのダイヤピアスが16万円の3割、つまり4万8千円に相当する品物であるかどうかを判断する必要があります。
ここで見るべき判断材料は、ピアスに使われている地金とダイヤのグレードです。
地金はオーソドックスなプラチナ900を使用し、ダイヤのグレードはカラーがH、クラリティがSIクラス、カットがGoodと謳われています。
ダイヤの価値は俗にいう4C(カラット・カラー・クラリティ・カット)で決められますが、このダイヤピアスの場合グレード的には申し分ないダイヤといえます。
カラーのHというのはほとんど無色に属しており、ダイヤが美しく輝く条件をクリアしたグレードといえます。
そして次のクラリティとはダイヤの透明度を示す指標で、SIクラスというのはダイヤ内にあるインクルージョン(内包物)が肉眼では発見できないほど小さいことを意味し、それは光の透過を邪魔しない程度の内包物しか存在しないということです。
したがって透明度的には文句のないダイヤといえます。
そして次のGoodカットですが、このグレードはダイヤが輝くための最低ラインといえます。
ダイヤの輝きは光の反射によるものですが、ダイヤに入射した光がダイヤ内で反射され、それがダイヤ外へ放射される。
これがスムーズに行われるカットグレードがGoodまでということです。
カットの最高グレードはExcellentですが、このダイヤに光が入射するとイラストのように光は漏れることなく光は全反射されます。
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光がダイヤの底部より漏れ、輝きが劣ることになるのです。
このようなダイヤはカットグレードでいえばFairかPoorに属します。
GoodカットはExcellentカットのような完璧な全反射はしませんが、それに近い光の反射を行いますので輝き的には申し分ないといえます。
これらの要素をもとに、このダイヤピアスが他の同じものと比べ安い品物であるかどうか検証してみたいと思います。
楽天市場の0.3ctダイヤピアス
このふるさと納税の返礼品である0.3ctダイヤピアスと同等のものを楽天市場よりピックアップしました。
それがこれです。
地金は返礼品と同じくプラチナ900。
ダイヤのグレードはクラリティSIとカットGoodは返礼品と同じですが、カラーに関してはF~Gと返礼品よりグレードが高いです。
そしてお値段は35,200円。
寄付金額16万円の3割、4万8千円より安い価格が設定されています。
一品だけではわからないので、もう一品見てみましょう。
こちらも先ほどの商品と同じプラチナ台で、ダイヤのグレードも同じ。
そしてお値段は41,537円。
少し高い値段が設定されていますが、それでも寄付金額16万円の3割、4万8千円より安い価格が設定されています。
これらふたつと比較してみますと、この返礼品の0.3ctダイヤピアスはそれほどお得とは言えないかもしれません。
0.5ctダイヤピアス
0.5ctダイヤピアスは2品が返礼品として出品されており、1品目はプラチナ台でダイヤグレード Hカラー、SIクラス、Goodカットのダイヤピアス。
そして寄付金額に相当する価格は、260,000円と設定されています。
もう一品は同じくプラチナ台でダイヤグレードはDカラー、SIクラス、Goodカットのダイヤピアス。
そして価格は360,000円に設定されています。
これらふたつの寄付金額、26万円と36万円の3割のお値段はそれぞれ7万8千円と10万8千円ですが、果たして楽天で販売されている同等のダイヤピアスより高いか安いか見てみましょう。
楽天市場の0.5ctダイヤピアス
楽天市場で返礼品と同程度の0.5ctダイヤピアスをピックアップしました。
それが以下の商品です。
まずこのダイヤピアスは地金は同じプラチナ900で、ダイヤのグレードはクラリティSIクラスとカットGoodは同じですが、カラーに関しては返礼品よりグレードがアップします。
それでお値段は60,500円。
寄付金額26万円の3割、7万8千円より安い価格がついています。
そしてもう一品。
地金はプラチナ900で、ダイヤグレードはカラーがF~D、クラリティがSIクラス、カットがGood~VeryGoodで価格は76,780円。
返礼品のDカラーのダイヤピアスとほぼ同等といえます。
寄付金額の36万円の3割、10万8千円より安い価格がついています。
したがって0.5ctダイヤピアスに関しても、返礼品としてはお得とは言えないかもしれません。
1.0ctダイヤピアス
そして最後に1.0ctダイヤピアス。
山梨県甲府市による出品で、寄付金額に相当する価格は200,000円がつけられております。
この商品が寄付金額20万円の3割、6万円に相当する品物であるか?
見てみましょう。
楽天市場の1.0ctダイヤピアス
楽天市場で見つけた返礼品と全く同じ1.0ctのダイヤピアスです。
価格が69,300円と設定されており、寄付金額20万円の3割、6万円より高い値段がつけられています。
よって返礼品の方がお得ということになります。
ちなみにダイヤのカラー「ベリーライトブラウン」とはグレードでいえば「J」未満のカラーとなります。
まとめ
ふるさと納税の返礼品、ダイヤピアスはお得?について述べさせていただきました。
参考になりましたでしょうか。
このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、真に有難うございました。