エタニティリング1.5ctの価格帯とダイヤ品質

ダイヤが横一列に配列されたエタニティリング。

このシンプルなデザインは時代を超えて愛され、実は30年以上も前から一文字リングという呼称のもと販売されてきたという歴史があります。

そして一文字リングからエタニティリングへと呼称が変わり、このエタニティリングという呼び名から一時ブライダルリングとして認知されがちでしたが、今ではファッションリングとして広く認知され、既婚未婚問わず幅広い世代で愛用されています。

さてこのエタニティリング。

ダイヤのカラット数によってリングのボリュームが明らかに変化するため、重ね付け用や普段使い用、はたまたカジュアルからフォーマルまで、幅広い用途で使用されています。

たとえば0.1ct~0.2ctなら重ね付け用、0.3ctなら普段使い用、0.3ct~0.5ctならカジュアル、0.5ct~1.0ctならフォーマルといった具合です。

しかし最近ではフォーマル用に、1カラットを超す1.5ctのエタニティリングの存在が目立つようになってきました。

確かにフォーマル用に1カラットのエタニティリングでは、最近は珍しいものではなくなってきています。

他人よりも上をいくものを身に着けたいと思うのが人の心の常ですから、1.5ctのエタニティリングの需要が高まるのも無理からぬことかもしれません。

ではこの1.5ctのエタニティリングは一体いくらで販売されているのか。

そしてその品質はいかがなものか。

このページでは、1.5ctのエタニティリングに焦点を絞り、その価格帯とダイヤ品質について検証してみたいと思います。

1.5ctエタニティリングの価格帯とダイヤ品質

楽天市場より1.5ctのエタニティリングを安い価格順に取り上げ、どの程度のダイヤ品質のものがどの程度で販売されているか見てみたいと思います。

10万円未満

まずは10万円未満の1.5ctエタニティリングから。

96,800円の1.5ctエタニティリングです。

ダイヤ数は18ピースでダイヤ品質はクラリティがSIクラスと謳われています。

クラリティとはダイヤの透明度を表す指標で、SIクラスというのはダイヤ内にあるインクルージョン(内包物)の発見が肉眼では難しい時につけられる評価で、つまりそれだけインクルージョンが小さく、ある程度の透明度を保証するダイヤというわけです。

しかし透明度が高いダイヤイコールよく輝くダイヤというわけではありません。

ダイヤが輝くためには、透明度にカットの良さがプラスされなければならず、このエタニティリングは残念ながらカットに関する記載がないため、ダイヤがよく輝くとはいいがたい商品です。

10万円台

次に10万円台の1.5ctエタニティリングを見てみましょう。

ダイヤ数11ピースで、ダイヤの品質はIカラー、SIクラスと謳われています。

クラリティは、先ほどの9万円台のエタニティリングと同じのSIクラスですから、ある程度の透明度は保証されています。

ではIカラーとはどの程度の色なのか?

ダイヤはすべて無色だと思われがちですが、モノによりすべて色が異なります。

無色のものもあれば黄色味がかったダイヤもあります。

Iカラーというのはランクでいうとほとんど無色に属しておりますが、若干の黄色味感があります。

この黄色味はダイヤの美しさに影響し、おすすめとしてはHカラー以上のダイヤをおすすめします。

その理由は、ダイヤ内で起こるプリズム効果が関係してくるからです。

プリズム効果を発揮する無色のダイヤ

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。

同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤが望ましいのです。

では次のエタニティリングを見てみましょう。

ダイヤ数は11ピースで、ダイヤの品質はクラリティSIクラスと謳われています。

品質的には9万円台のエタニティリングと変わらず、異なる点といえば地金がk18ということぐらいです。

次を見てみましょう。

ダイヤ数の記載はなく、ダイヤの品質はF~Dカラー、SI~VSクラス、Good~VeryGoodカットと謳われております。

ダイヤのカラーはプリズム効果を発揮する領域に属し、透明度も保証されています。

またカットもGood~VeryGoodということで申し分ありません。

ここでカットについて少し説明させて頂きます。

カットのグレードはダイヤが輝くうえで重要な要素で、カットが悪ければダイヤはよく輝くとは言えません。

以下のイラストをご覧ください。

矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)

これを全反射といいます。

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの出来如何による輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤはこの構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。

このような理由から、上記のエタニティリングのダイヤはよく輝くといえるわけです。

それでは次の商品を見てみましょう。

これら2商品のダイヤ品質は全く同じです。

違いは地金がk18かPt900だけの違いです。

どちらも美しいダイヤであることに間違いはありません。

20万円台

次に20万円台の1.5ctエタニティリングを見てみましょう。

地金k18イエローゴールドのフルエタニティリングで、ダイヤ品質はHカラー、SIクラスと謳われています。

カラー、クラリティとも申し分ないのですが、肝心のカットに関する記載がありません。

よってダイヤが輝くための要素が欠けているといわざるを得ません。

では次を見てみましょう。

ダイヤ数は12ピースで、ダイヤ品質はGカラー、SIクラス、VeryGoodカットと謳われています。

カラー、クラリティ、カットとも申し分ないグレードで、美しいダイヤが装填されたエタニティリングといえましょう。

ダイヤ数は11石で、ダイヤの品質はクラリティがSIクラス。

透明度はOKですが、ダイヤカラー、カットの記載がありません。

よって美しいとも輝くとも何とも言えません。

ダイヤ数は11ピースで、ダイヤの品質はクラリティがSIクラス以上、カットはハート&キューピッドと謳われています。

ハート&キューピッドとは、プロポーションおよびシンメトリー(対称性)が優れたダイヤモンドを特別のスコープで見ると8つのハートと矢(キューピッド)が確認できるというもので、カットグレードでいえばVeryGood~Excellentカットにあたります。

ダイヤカラーについての記載はないものの、輝きに関しては十分なダイヤモンドといえます。

ダイヤ数の記載はなく、ダイヤの品質はF~Dカラー、VS~SIクラス、Good~VeryGoodカットと謳われています。

ダイヤカラー、クラリティ、カットと申し分ないグレードです。

ダイヤ数の記載はなく、ダイヤ品質はF~Dカラー、SI~VSクラス、カットはハート&キューピッドと謳われております。

ハート&キューピッドとは、プロポーションおよびシンメトリー(対称性)が優れたダイヤモンドを特別のスコープで見ると8つのハートと矢(キューピッド)が確認できるというもので、カットグレードでいえばVeryGood~Excellentカットにあたります。

このエタニティリングのカットはまさしくそれで、非常に優れた輝きと美しさを合わせ持つダイヤといえます。

ダイヤ数は6ピースで、ダイヤの品質はHカラー、クラリティSIクラスと謳われております。

ダイヤ数が少ないゆえボリュームのあるエタニティリングといえますが、カットグレードの表記がないのが残念です。

30万円台

次に30万円台の1.5ctエタニティリングを見てみましょう。

ダイヤ数は12ピースで、ダイヤ品質はGカラー、VSクラス、Excellentカットと謳われています。

ダイヤカラー、クラリティ、カットとも申し分ないダイヤで、美しく輝くダイヤといえます。

ダイヤ数は12ピースで、ダイヤ品質はGカラー、SIクラス、カットはハート&キューピッドと謳われています。

いずれも優れたグレードですが、クラリティが先ほどの商品より劣っています。

ダイヤ数は17石で、ダイヤ品質はG~Dカラー、VSクラス、カットはハート&キューピッドと謳われています。

ダイヤのカラー、クラリティ、カットとも申し分ないダイヤといえます。

ダイヤ数は10ピースで、ダイヤの品質はGカラー、SIクラスと謳われています。

カットグレードの記載がないのが残念です。

ダイヤ数は10ピースで、ダイヤの品質はGカラー、SIクラスのレール留めエタニティリングと謳われています。

しかしカットグレードの記載がないのが残念です。

ダイヤ数は5ピースで、ダイヤの品質はHカラー、SIクラスと謳われています。

こちらも同様、カットグレードの記載がないのが残念です。

40万円台

最後に40万円台の1.5ctエタニティリングを見てみましょう。

ダイヤ数は10ピースで、ダイヤの品質はG~Dカラー、VSクラス、カットはハート&キューピッドと謳われています。

カラー、クラリティ、カットとも申し分ないダイヤで、美しさと輝きを兼ね備えたダイヤといえます。

こちらの商品は上の商品のレール留め版です。

ダイヤの品質は同じく、美しさと輝きを兼ね備えたダイヤといえます。

ダイヤ数は5ピースで、ダイヤの品質はDカラー、VS2、カットはトリプルエクセレントと謳われています。

GIAの鑑定書が添付されているため、品質には絶対の保証があります。

1.5ctエタニティリングの中でも最高のものといえるでしょう。

まとめ

エタニティリング1.5ctの価格帯とダイヤ品質についてまとめてみました。

いかがだったでしょうか。

参考になりましたでしょうか。

このページが皆様のお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、真に有難うございました。

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