胸元できらりと光る一粒ダイヤネックレス。
非常にシンプルゆえ、何世代に亘り衰えることのない人気を保持し、今も変わらず愛され続けているダイヤネックレス。
それが一粒ダイヤネックレスです。
そして一粒ダイヤネックレスといっても4種類のデザインがあり、それはダイヤの留め方によって分けられます。
ひとつはオーソドックスな爪留めタイプ。
4~6本の爪でダイヤがガッチリ留められたネックレスで、定番中の定番ネックレスといえるものです。
次はフクリン留めタイプのダイヤネックレス。
ダイヤを爪ではなく、周囲をガッチリ地金が覆った格好で留められたネックレスです。
第3は一点留めダイヤネックレス。
ダイヤの上下を地金が挟むようにして留めたネックレスです。
最後はレーザーホール留めのダイヤネックレス。
ダイヤにレーザーで穴をあけ、その穴をもってダイヤを留めたネックレスです。
これら4タイプのダイヤネックレスにはそれぞれ特徴があり、メリット、デメリットがあります。
今回はフクリン留めのダイヤネックレスに焦点を当て、そのメリット・デメリットについてお話ししたいと思います。
フクリン留めダイヤネックレスのメリット
まずメリットについてお話しします。
先述したようにフクリン留めのダイヤは、ダイヤの周囲を地金が覆っています。
これによってどのようなメリットが生まれるのか?
ダイヤが大きく見える
ダイヤの周囲を地金が覆っているため、ダイヤがひと回り大きく見えます。
通常爪で留められたダイヤネックレスの場合、見た感じはこうなります。
そして身につけた感じはこうです。
しかしフクリン留めの場合はこう見えます。
そして身につけた感じはこうです。
二つを見比べてみますとこうなります。
このダイヤネックレスは両方とも0.3ctですが、フクリン留めの方が若干大きく見えます。
ダイヤの輝きを抑える
第2のメリットはダイヤの輝きを抑える効果があります。
ダイヤモンドというのは輝きが主であることは言うまでもありません。
しかし輝きが強すぎて身につける場所によっては嫌味に映ることもあり、いわば表裏一体の感が否めません。
ダイヤの輝きは光の反射によるもので、いうなればより多くの光を浴びたものがより輝きます。
爪留めのダイヤの場合、ダイヤ表面とダイヤ側面(爪と爪の間)が露出している状態ですから、その部分から光は入射します。
一方フクリン留めのダイヤの場合は、露出しているのはダイヤの表面だけで側面からの光は入ってこない状態にあります。
どちらがより多くの光を取り込むかはもはや言うまでもなく、爪留めのダイヤはより輝き、フクリン留めのダイヤは輝きを抑えられた格好になります。
これによりダイヤ特有のギラギラ感はなくなり、少し抑えられた輝きに変化することで嫌味感は緩和されます。
これがフクリン留めダイヤネックレスの第2のメリットです。
普段使いに最適
ダイヤの輝きが抑えられてどのようなメリットがあるのか?
それは普段使いに最適なネックレスになることです。
普段使いに、あまりダイヤがギラギラしたネックレスを身につけるというのはちょっと抵抗を感じる方もいるやもしれません。
しかしフクリン留めのダイヤネックレスならそんなことはありません。
フクリン留めのダイヤネックレスなら、ダイヤは輝いてもこれ見よがしの輝きではなく、輝きを抑えた分、おとなしく控えめな輝きへと変化しています。
それゆえ普段身につけることに抵抗を感じなくなり、気楽におしゃれを楽しめるようになるのです。
フクリン留めダイヤネックレスのデメリット
次に、フクリン留めのダイヤネックレスのデメリットについて述べさせていただきます。
デメリットは何といってもダイヤの輝きが限定されるということです。
先述したようにダイヤの輝きはダイヤの露出度に比例します。
露出度の高いダイヤほど光を多く浴びることができ、その結果輝きも多くなります。
しかしフクリン留めのダイヤの場合、光のダイヤ内への入射は限定されるため反射する光の量も少なくなり、その結果輝きが少し劣ることになります。
これがフクリン留めダイヤネックレスの最大のデメリットといえるでしょう。
しかし輝きが抑えられるからといってすべてのフクリン留めのダイヤネックレスがそうだとは限りません。
なぜならその輝きの劣りをクラリティとカットの良さでカバーできるからです。
クラリティSIクラス以上、カットGood以上ならダイヤは輝く
ダイヤの輝きはダイヤの露出度に比例すると申し上げましたが、同時にクラリティとカットのランクにも比例します。
クラリティとはダイヤの透明度を示し、カットはダイヤの研磨状態、プロポーションを示します。
この両者のでき如何によってダイヤが輝いたりあまり輝かなかったりするのです。
そしてそのランクがクラリティSIクラス以上、カットGood以上というわけです。
つまりフクリン留めのダイヤネックレスを選ぶ場合、この条件をクリアしたものならダイヤは輝くといえ、たとえ入射する光の量が少なくても十分な反射が見込まれます。
逆にこの条件に満たないもの。
つまりクラリティがIクラス、カットがFairかPoorの場合、ダイヤはあまり輝かないものとなってしまいます。
ただでさえ地金によって光の入射を閉ざされたフクリン留めダイヤがこのようなグレードでは、なおさら輝かないものになってしまうのです。
よって選ぶときは必ずダイヤの品質をチェックし、クラリティがSIクラス以上、カットがGood以上あるかどうか確認してから購入するのがベストといえます。
最後に
フクリン留めのダイヤネックレスのメリット・デメリットについて述べさせていただきました。
いかがだったでしょうか。
このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、真に有難うございました。