0.5ctダイヤネックレスの相場と選び方

今回は0.5ctの一粒ダイヤネックレスの相場と選び方について解説したいと思います。

ご存じのようにダイヤモンドはピンキリで、0.5ctだから相場はこれくらいと簡単に言えないのです。

ダイヤモンドにはグレードがあり、そのグレードの良し悪しによりダイヤの輝きや美しさが変わってくるからで、相場を見るにはそのグレードがどの程度の価格で販売されているかどうか調べなければハッキリ言えないのです。

それゆえこのページでは、グレード別にいくらくらいで販売されているかどうか調べて、相場を挙げてみたいと思います。

低価格のダイヤネックレスにはグレードは記載されない

一般に、低価格のダイヤネックレスにはグレードは記載されません。

なぜなら記載できるほどのグレードを持ち合わせていないからです。

例えばダイヤのグレードが、Kカラー、クラリティI3クラス、カットがPoorのダイヤネックレスなら、販売店はそのグレードを商品ページには記載しません。

その代わりダイヤの鑑別書を添付する旨を記載します。

鑑定書はダイヤ品質を謳った証書ですが、鑑別書は品質は一切謳わず、天然ダイヤモンドであることのみを証明する証書です。

つまり低品質のグレードを謳った鑑定書より、天然ダイヤであることを証明した鑑別書の方がお客様への受けがいいため鑑別書を添付するのです。

端的に言えば、鑑定書を添付するほどのグレードを持ち合わせていないダイヤということです。

ではこのグレードが表記できない0.5ctダイヤネックレスがいくらで売られているか楽天でチェックしてみましょう。

グレードの記載がない0.5ctダイヤネックレス

価格の安い順に掲載しました。

ダイヤカラーの記載はあるものの、それ以外のクラリティとカットに関しての記載が一切ないダイヤネックレスです。

販売価格幅は7万円~10万円。

つまり相場はこれくらいで販売されているということです。

では次に、ダイヤグレードが記載されたものを見てみましょう。

ダイヤグレードが記載された0.5ctダイヤネックレス

こちらも低価格順に掲載します。

グレード記載のある0.5ctダイヤネックレスを安い順位掲載しましたが、1番目のネックレスはダイヤカラーがライトカラーだけあって価格は10万円を切る値段。

しかしダイヤカラーがHに上がると価格は10万円を超す相場になっています。

ここで注意しておきたいのは、グレード記載があるからといってすべてのダイヤが輝くとは言い切れません。

なぜならダイヤモンドが輝くには、それなりのグレードを確保しなければならないからです。

ではどの程度のグレードならダイヤは輝き、なおかつ美しいといえるのでしょうか?

ここで相場の話からややそれますが、ダイヤの輝きについてまずご説明します。

ダイヤは輝きが命

ダイヤは輝きが命です。

輝いてこそダイヤといえます。

ではダイヤが輝くためには何が必要か?

それは透明度を示すクラリティと、研磨・プロポーションを示すカットが重要な要素といえます。

まずはクラリティとカットについて詳しく説明させていただきます。

クラリティについて

クラリティとは先述しましたようにダイヤの透明度を表します。

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョン(内包物)の存在がダイヤの透明度に影響を与えるのです。

クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。

インクルージョンの全く存在しない「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。

ではダイヤが輝くのにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。

SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼で発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。

つまり光の透過にそれほど影響を与えないという程度です。

しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。

Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を邪魔する存在なのです。

つまり光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝かないということになるのです。

言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。

明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。

つまりダイヤが輝くためには、クラリティが少なくとも「SI」クラス必要なのです。

カットについて

次にカットについてお話しさせて頂きます。

ダイヤモンドの採掘時はすりガラスのようですが、それがカットによってあのような輝きを放つ石に変貌するのです。

そして最も輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいますが、すべてのダイヤがこのカットを行うことによって輝くかというとそうではありません。

そこはやはり出来不出来というものがあり、素晴らしいカットがなされたものだけがより輝くダイヤへと変貌します。

以下のイラストをご覧ください。

矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)

これを全反射といいます。

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの出来如何による輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。

美しいダイヤを求めるなら

ダイヤの輝きとクラリティ、カットの関係性についてはご理解頂けたと思います。

次に、カラーとダイヤの美しさの関係性について説明させて頂きたいと思います。

カラーはダイヤの色を評価したもので、無色のダイヤほど高い価値が付けられます。

最近ではVery Light Brownなどのダイヤも販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。

ダイヤはやはり無色のものが美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあるのです。

プリズム効果を発揮する無色のダイヤ

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。

同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。

ダイヤネックレスを選ぶポイント

以上のご説明でご理解いただいたと思いますが、ダイヤが美しく輝くためにはカラーがH以上、クラリティがSIクラス以上、カットがGood以上必要なのです。

つまりこれをクリアしたダイヤネックレスこそが買うに値するといえましょう。

上記のグレード記載のあるダイヤネックレスの中にもこれらの条件をクリアしないものが一点だけありましたので注意が必要です。

まずはこの点を十分理解したうえで、次の相場の話へと参りましょう。

鑑定機関で異なる相場の動向

ダイヤモンドを鑑定する鑑定機関。

この鑑定機関は多数存在し、鑑定機関によりその鑑定結果は様々です。

厳しい鑑定機関もあれば、甘い鑑定機関もあります。

極端な話、甘い鑑定機関で鑑定されたダイヤの場合、期待通りの輝きと美しさがない場合もあります。

例えば、甘い鑑定機関でクラリティがVS2と鑑定されても、厳しい鑑定機関の場合SI2と鑑定される場合だってあるのです。

それほど鑑定結果はまちまちで、鑑定書が添付されているからといって安心してられないのです。

ではどの鑑定機関で鑑定されたものなら安心か。

おすすめは中央宝石研究所が発行した鑑定書、もしくはソーティングが添付されたものです。

ソーティングとは鑑定書のもとになる情報のことで、鑑定書のような証書はないものの、明らかな証明になる代物です。

では中央宝石研究所が発行した鑑定書付きの0.5ctダイヤネックレスがいくらで販売されているか、楽天で見てみましょう。

いかがでしょうか。

グレードが同じでも鑑定機関が異なるだけで2万円ほど価格が上昇したのに気づかれたでしょうか。

そうです。

中央宝石研究所が発行した鑑定書、もしくはソーティング付きの場合、それだけで付加価値がつき相場が上昇するのです。

つまりそれだけダイヤ鑑定の信憑性が大きく、価格が上がるというわけです。

鑑定機関によってもダイヤネックレスの相場が違ってくるということも知っておいた方がいいでしょう。

さらにグレードアップしたダイヤネックレスの相場

今まで掲載してきたダイヤネックレスは、概ねHカラー、SIクラス、Goodカットのダイヤが装填されたものばかりでした。

ここではさらにグレードアップしたダイヤネックレスがいくらで販売されているか見てみましょう。

ここではクラリティのランクはSIクラスですが、カラーのランクとカットのランクが上がっています。

カラーはG~D、カットはVeryGood~Excellentに上がっていますね。

これでおおよそ20万弱の価格が設定されています。

つまりこのランクの0.5ctダイヤネックレスの場合、相場は17万~20万円あたりといえましょう。

クラリティがVS~VVSクラスでの相場の動向

これまで見てきたダイヤネックレスのクラリティはSIクラスばかりでした。

ではクラリティがVS~VVSクラスになった時、ダイヤネックレスの価格はどのようになるか見てみましょう。

ご覧いただいてわかるように、クラリティがSIクラスからVS~VVSクラスに上がると価格は一気に20万円を超えています。

カラーはH~F、カットはExcellentと同様ですが、クラリティのグレードが上がれば一気に相場も上昇することがおわかり頂けたでしょう。

Dカラーの相場動向

では最後に、クラリティがVS~VVSクラス、カットがExcellentでカラーが最高のDになった場合の動向を見てみましょう。

ご覧いただいておわかりのようにカラーがDにアップした場合価格が一気に跳ね上がり、30万円をゆうに超えています。

つまりダイヤカラーが最高のDで、クラリティがVS~VVSクラス、カットがExcellentの場合、相場は30万円台ということになります。

まさにダイヤはピンキリ

ここまでご覧いただいておわかり頂けたと思いますが、まさにダイヤはピンキリで、ダイヤのグレード(カラー・クラリティ・カット)によって相場は大幅に変わるということです。

それゆえご購入の際は、綿密に価格動向を調べたうえに行う必要があるということです。

このページが皆様の参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、真に有難うございました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする