これぞ画期的商品。
寝たままシャンプーができるマシーン『ルームシャンプー』です。
これは水を使わないドライシャンプーではありません。
水を使い、その水を一滴もこぼすことなく洗髪ができるという驚くべきマシーンです。
家庭にある掃除機をつなぎ、その吸引力を利用してシャワーヘッドに水を送り、洗い流した汚水をさらに掃除機の吸引力で排水タンクにためるというもの。
給水と排水は別々に行われ、断じて混ざることはありません。
また掃除機には空気だけ吸引され、水が入り込むことはありません。
にわかに信じられないでしょうが、この動画を見れば納得します。
ルームシャンプー動画
これがあれば、寝たきりの人やお風呂に入れない人でも、服を着たまま髪の毛を洗えます。
まさに介護のシャンプーに革命を起こすマシーンです。
使い方
用意するもの
・ルームシャンプー本体
・掃除機
・洗髪用のお湯
・霧吹き
・タオル
・手洗い用のお湯
・シャンプー(泡切れのよいもの、ルームシャンプー専用シャンプー推薦)
準備
本体の給水タンクに45℃以下のお湯を入れます。
水よりもお湯の方が洗浄スピードが速くなります。
掃除機のホース口にルームシャンプーのジョイント部を差し込みます。
準備はこれで完了!
髪を確認・濡らす
整髪料が付いていたり、油分が残っている場合は、あらかじめ温めた濡れタオルで拭き取っておくと、効率的な洗髪ができます。
拭き取りが終わったら、今度は泡立ちをよくするために、霧吹きで水が垂れない程度に髪を濡らします。頭皮まで十分濡らすのがポイントです。
この時水が垂れた時のために、タオルを首周りにかけておきます。
シャンプー洗髪
シャンプーを手に取り、頭全体にまんべんなく伸ばします。
専用シャンプーならムースタイプだから泡立ちが良く、全体に伸ばすのが簡単です。
指先の腹の部分で、頭皮をマッサージしながらよく洗います。
特に生え際は見落としがちなので、しっかり洗います。
洗い終わったら、手についた泡をお湯で洗い流してください。
すすぐ
いよいよルームシャンプーの出番です。
掃除機のスイッチを入れ、ヘッドブラシを頭に当てます。
給水スイッチを押し、お湯を吹き付けながらヘッドブラシを動かすことで、泡を吸い込みながら髪のすすぎができます。
ヘッドブラシの動かし方は、前から後ろに一方向で行い、後ろに行ったらヘッドを持ち上げて前に戻り、再び前から後ろにすすいでいきます。
ヘッドブラシを持ち上げる時の注意点は、給水スイッチを離して水を止め、数秒その位置で吸い取ってから次の作業を行ってください。
頭とヘッドブラシの間に隙間が空いたまま給水すると、そこから水が垂れてしまいます。ヘッドブラシを頭皮に垂直に当てて、頭皮との間に隙間が空かないように注意してください。
頭部の泡が完全に取れているか確認し、問題がなければ乾燥に移ります。
ドライ(乾燥)
このルームシャンプーは洗髪だけでなく、髪の乾燥も行えます。
給水スイッチを押さずにそのままブラッシングするだけで、掃除機の吸引力が風を送り込み、髪を乾燥させます。
ドライ(乾燥)はシャンプー後の髪には非常に大事なことです。
特に高齢者へのシャンプーでは、シャンプー後の乾燥がないと風邪をひいてしまうことがあります。その点このルームシャンプーは、洗髪後のドライ(乾燥)作業まで行えるのですから、対象者のことをよく考えたマシーンといえます。
乾燥が完了したら掃除機のスイッチを切ってください。
使い方は以上です。
ルームシャンプーのメリット
どんな姿勢でもシャンプーできる
寝たきりの人や介護が必要な人のシャンプー方法として、ベッドでの仰向け状態で行う方法が知られていますが、実はこの体勢、危険が伴うのです。
お年を召してまいりますと、背筋が曲がってきます。
高齢者になればなるほど背中が曲がり、ベッドで休むときには仰向けでなく、横向きに寝る方が多いのです。
このような背中が曲がった人を無理やり仰向けに寝かせ、洗髪しやすいように首の角度を変えた場合頸椎圧迫となり、めまいや吐き気、頭痛などを発症させることがあり、ひどいのになると脳卒中になる可能性だってあるのです。
高齢者、特に介護が必要な人の体は脆く体の可動範囲も小さいため、普段取らない姿勢を取ることは極めて危険なのです。
一般に知られている介護シャンプー法は、仰向け状態で行うため安全とは言いきれず、むしろ危険が伴うといえるでしょう。
しかしこのルームシャンプーの場合、どんな姿勢であってもシャンプーができるというのが最大のメリットです。
高齢者のラクな姿勢でシャンプーできるから、高齢者の体に負担をあたえず気持ちよい洗髪が実現できるのです。
誰でもできる
被介護者の頭を洗うには、ある程度の技術が必要です。
仰向けに寝かせて洗う方法なら、頭の支え方、耳にお湯が入らないような配慮、かがめて洗う方法なら、体の支え、耳、目にお湯が入らないような配慮です。
プロの介護ヘルパーがするのなら、この程度のことは問題なくこなしますが、素人となるととてもできません。
しかしこのルームシャンプーなら、素人であってもできます。
高齢者にラクな姿勢を取ってもらい、その体勢でシャンプーをするのですから、体や頭を支える必要はなく、また目や耳にお湯が入ることも気にせず洗髪できるのです。
体も洗えます
実はこのルームシャンプー、体も洗えるんです。
専用スポンジをヘッドブラシに装着し、体を洗うことができます。
お風呂に入れずに、体を拭いているだけの方には朗報ですね。
まとめ
両親の介護をしている人、また介護の仕事に従事している人には、このマシーンは最高ですね。私も認知症の母親を7年間自宅介護した経験がありますから、その時こんなマシーンがあれば、母の洗髪をしてあげられたのにと思います。
お風呂に入れない場合は、体を拭いていやれば何とかしのげます。
しかし頭がかゆい場合は、洗うしかないのです。
寝ていても、服を着たままでも洗髪できるこのルームシャンプーは、介護者、被介護者問わず、皆が待ち望んだマシーンだと思います。