結婚記念日にエタニティリングをプレゼントする方もあろうかと思います。
エタニティとは永遠を意味し、婚約時永遠の愛を誓う証としてエンゲージリングをわたして数十年、再びその愛を永遠に育むことを祈念し、エタニティリングを結婚記念日にプレゼントする意義は大きいと思います。
ですが問題は予算。
いくらくらいのエタニティリングなら結婚記念日のプレゼントに相応しいか、大いに悩むところです。
このページでは、予算が10万円台として、どのようなエタニティリングが買えるのか?
10万円台のエタニティリングをピックアップし、それらを比較してみたいと思います。
1カラットエタニティリング
まずは、10万円台で買える1カラットのエタニティリングを見てみましょう。
楽天で販売されている1カラットのエタニティリングには、2種類あります。
ひとつはダイヤの品質表示(4C)が全くないもの。
もうひとつは、ダイヤ品質(4C)が表示されているものです。
以下の商品は、ダイヤの品質表示がないエタニティリングです。
1カラットだけあって値段も高く設定されていますが、この手の商品の購入は避けた方が無難です。
なぜなら、ダイヤの輝きも美しさも保証されないからです。
ダイヤの輝きや美しさはダイヤの品質(4C)を見れば一目瞭然で、この品質表示がないダイヤはいくら商品画像がきれいに写っていようとも、輝くとも、また美しいともいえないのです。
それゆえ、避けた方が無難なのです。
では次に、ダイヤの品質表示のあるものをご紹介しましょう。
これは1カラット、Hカラー、クラリティSIクラスのエタニティリングです。
4Cのうちカラット、カラー、クラリティはありますが、カットの記載がありません。
これはどういうダイヤかというと、無色で透明度があるダイヤということです。
つまり透きとおったきれいなダイヤということです。
ただし、輝きは保証できません。
なぜなら、ダイヤの輝きはカットに依存しており、カットがGood以上なければ輝くとはいいがたいのです。
つまりカラー、クラリティだけの記載ではダイヤが美しいかどうかしか判別できず、輝きまでは保証されないのです。
ここでダイヤの美しさと輝きについて詳しく知って頂くために、4Cとダイヤの美しさと輝きの関係ついて解説したいと思います。
美しいダイヤと輝くダイヤ
美しいダイヤとは先ほども申し上げた通り、無色透明のダイヤです。
それは4Cでいえばカラーとクラリティに依存し、これらがある程度のグレードをクリアした場合、美しいダイヤと呼べるのです。
そしてダイヤが輝くかどうかはクラリティとカットに依存し、これもある程度のグレードがなければならないのです。
ではダイヤの美しさと輝きの関係について、カラー、クラリティ、カットと順番に説明をさせて頂きます。
カラーとは
カラーはダイヤの色を表す指標で、無色のダイヤほど高くランク付けされます。
最近では、Very Light Yellowとかブラウンダイヤなどが販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色の方が美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。
同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
プリズム効果にさほどの影響を与えないのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。
ただし、いくらカラーがH以上であっても、ダイヤの透明度が悪ければ美しいとは言えません。
ダイヤが美しくあるためには、次に説明するクラリティが重要な要素となるのです。
クラリティとは
クラリティとはダイヤの透明度を表した指標です。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョンが多いダイヤは当然透明度が低くなり、光の透過率が劣ります。
つまりクラリティとは、インクルージョンの多い少ないを表した指標とも呼べます。
このクラリティは11段階にランク付けされます。
インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。
ダイヤの美しさ、輝きには、ある程度の透明度が必要となるわけですが、
ではどの程度の透明度、クラリティであればいいのか?
それはSIクラスです。
以下の表をご覧ください。
SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。
しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまうのです。
つまりSIクラスとIクラスはダイヤの透明度の境界であり、SIクラス以上のダイヤは透明度が高く、それ未満のダイヤは透明度が低いということになります。
ただし、透明度が高いからといってダイヤの輝きまで保証するものではありません。
SIクラスのダイヤというのは透明度が高いだけで、それ以上のものではありません。
ダイヤが輝くためにはクラリティのほかに、次に説明するカットが重要な要素となります。
カットについて
採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。
それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。
そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。
カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってカットがGood以上のダイヤが、輝くダイヤといえるのです。
ハートアンドキューピットとは
販売されているダイヤ製品の中で、ハートアンドキューピットという記載が見られます。
これは何のことかというと、カットに関する記載です。
素晴らしいカットが施されたダイヤを特別のスコープで覗き込むと、8つのハートとアロー像が確認されることがあります。
これをハートアンドキューピットが現れるダイヤとして重宝されています。
これはプロポーションとシンメトリ(対称性)の良い最高のカットをダイヤに施した場合、8つのハートとアロー像が特殊スコープで確認できるのです。
つまりハートアンドキューピットが現れるダイヤとは、最高のカットが施されたということで、カットグレードでいえばExcellentかVery Goodにあたるのです。
4Cすべてが記載されたエタニティリング
以上の説明から、ダイヤが美しく、かつ輝くためには、カラーH以上、クラリティSIクラス以上、カットGood以上必要ということがおわかり頂けたと思います。
これらの条件をすべてクリアした1カラットのエタニティリングをご紹介したいと思います。
お気付きのように、ダイヤの品質情報が不足しているエタニティリングより安い価格が付いています。
これだからネットでのダイヤ製品の購入は気をつけなければなりません。
エタニティリングに限らず、ダイヤ製品を購入するときはダイヤの品質情報をよく確認し、お気に入りのデザインの中で一番安いのを選ぶのが賢明です。
慌てて買うと損をするのがダイヤ製品です。
じっくり考察して選びましょう。
1カラット未満のエタニティリング
次に、1カラットを切ったエタニティリングを見てみましょう。
この分野であっても、ダイヤ品質が表示されているものとされていないものとがあります。
先ほども申し上げた通り、ダイヤ品質の表示がないものはダイヤの輝きも美しさもわかりませんので、ここでは敢えて取り上げません。
よって4C情報がすべて謳われたものだけピックアップします。
カラット数が落ちても結構な値段が付いていますね。
1カラットのエタニティリングより高い値段が付いています。
このように、10万円台のエタニティリングを閲覧してみますといろいろなことがわかりますね。
値段が高くてダイヤの品質が定かでないもの。
反対に値段が安くても美しく輝くダイヤがセッティングされたもの。
またカラット数が1カラットを切るのに1カラットのものより値段が高いもの。
こうしてみると、どの10万円台のエタニティリングを選べばいいかおのずからわかります。
ダイヤ製品は、じっくり閲覧して吟味し、慎重に選ぶのがやはり賢明です。
まとめ
10万円台のエタニティリングを比較してみました。
参考になりましたでしょうか。
このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。