英語長文攻略のコツは音読から

私は中学生、高校生の時、英語の長文問題が苦手でした。

長々と英文が書かれた文章を見るだけで嫌になり、またそれを日本語に訳すのがまた苦痛でした。

特に知らない単語が出てくるとそれだけで嫌になり、前後の内容からその意味を推測するように言われていても見当がつかず、結局読み飛ばしていたのを覚えています。

しかし29歳の時に一念奮起し、猛烈に中学英語を勉強しなおした結果、30歳にしてめでたく英検2級の資格を取得しました。

今思えば、当時の英語の勉強のやり方に問題があったと言わざるを得ません。

今の中学・高校の英語の授業方法は知りませんが、私の時代は(今から約40年以上前)英単語一つ一つに和訳をつけ、それを日本語に直す、つまり日本語の文章に並び変えるというものでした。

例えば、I want to play tennis. なら、Iは私、want toは~を欲する、playは遊ぶ、tennisはテニスという風に全部和訳してから、それを日本語の文章に並べ替えるというものです。

日本語的に並べ替えるとどうなるかというと、I(私は)tennis(テニス)play(する)want to(~を欲する)となります。

つまり「私はテニスをすることを欲する」と日本語訳ではなるわけです。

きわめて難解な文章ですが、実際は「私はテニスがしたい」という単純な文章です。

このように日本の英語授業は、日本語訳を前提として主語、目的語、動詞の順番に訳して理解させようとします。

しかしこのようなやり方では日本語的英文解釈になり、文章の読解力が遅くなるばかりか、いつまでも日本語から離れられない英語になってしまいます。

これでは私のような長文嫌いが出てくるのもやむを得ないといえます。

英語の長文を早く理解するには、この日本語的英文解釈から脱却しなければなりません。

そのための方法が長文の音読なのです。

英単語を日本語でなくイメージで理解する

そもそも日本の英語授業で間違っているのは、英語を日本語に訳してそれを理解させようとすることです。

確かに英語を習いたてのはじめの頃はそれでいいのですが、修得するにつれて英語を日本語訳でなく、英語のまま理解させようとしなければなりません。

私たち日本人は日本語を聴いて、その日本語を訳しません。

なぜなら訳さずとも理解できるからです。

なぜ理解できるのか?

それはイメージです。

脳は、生まれたときから聞いている日本語をイメージ化しその内容を理解します。

つまり日本語を聴いているうちに脳がそうなったのです。

これと同じことを英語でしてやるのです。

英語を言語ではなくイメージで捉えるよう脳を訓練していく。

そしてこの方法こそが英語長文攻略のカギになるのです。

英語脳をつくる最善の方法「音読」

英語の長文に強くなるためには多くの長文を読むことが必須ですが、さらにもう一つ重要なことがあります。

それは読み方です。

読み方には黙読と音読がありますが、試験では当然黙読でないとダメですが、独習での長文練習は音読がいいのです。

なぜなら前項で説明したように、英語を言語ではなくイメージで理解しやすいからです。

先ほどの例文”I want to play tennis.”で見てみますと、

黙読の場合、日本語に訳そうという意識が働き、I(私は)tennis(テニスが)want to play(~したい)という順に目が追います。

しかし音読の場合声に出して読みますから、脳は1回で理解しようとします。

つまりI(私は) want to play(したい) tennis(テニスが).と前から順に脳はインプットしていきます。

日本語訳ではおかしな配列ですが、理解はできます。

なぜ理解できるのかというと、脳がイメージ化しているからです。

英語を言語としてでなくイメージで理解しようとしている証拠です。

このように音読は黙読より英語をイメージ化させやすく、そのため長文攻略練習にはまずは声を出して英文を読み、イメージ力を高めることが重要なのです。

長文練習は簡単な英文から

長文攻略に音読がいいといっても、はじめから難しい単語が羅列してあるものを選ぶと続きません。

まずは簡単な中学英語が使われた長文がいいでしょう。

私が勧めるのは「トムソーヤの冒険」です。

中身はほぼ中学英語で習った単語と構文が使われているため理解しやすいと思います。

ちなみに上の画像の文章をピックアップして書き起こしてみました。

1回の音読で理解できるか試してみてください。

Saturday was a beautiful day. It was summer and the sun was hot and there were flowers in all the gardens.

It was a day for everybody to be happy.

Tom came out of his house with a brush and a big pot of white paint in his hand.

He looked at the fence;it was three metres hight thirty metres long. He put his brush in the paint and painted some of the fence. He did it again.

Then he stopped and looked at the fence,put down his brush and sat down. There were hours of work in front of him and he was the unhappiest boy in the village.

After ten minutes Tom had an idea,a wonderful idea.

この文章を1回の音読で理解できたのなら、脳による英語のイメージ化はまずまずです。

つまりこういった簡単な単語と構文からなる小説を音読することで、長文の読解力は格段に向上します。

書店では様々な洋書が販売されていますので、英語力が上がったらより難しい英語小説を選んでいけばいいと思います。

英語長文の攻略は音読から。

是非とも取り入れてください。

このページが皆様のお役に立てれば光栄です。

最後までお読みいただき、真に有難うございました。

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