一粒のダイヤが耳元を華やかに飾る。
ダイヤに取り込まれた光は乱反射し、周囲の目を射抜く。
たった一粒ゆえにシンプルで、たった一粒ゆえに美しい。
それが一粒ダイヤピアスの魅力です。
しかしこのような魅力的なダイヤピアスでも輝かなければ魅力も半減します。
そう、ダイヤは輝きが命で、ダイヤは輝かなければ意味がありません。
それゆえダイヤピアスを選ぶ際も、輝くダイヤがセッティングされたものを選びたいものです。
しかしただ輝けばいいってもんじゃありません。
輝きに美しさが加わって初めて光彩を放つダイヤピアスになるのです。
ではどのようなダイヤが光彩を放つダイヤといえるのでしょうか
光彩を放つダイヤとは
光輝くダイヤ。
しかしこれだけでは光彩を放つダイヤとは言えません。
光彩を放つダイヤとは、その輝きの中に色とりどりのカラーが含まれた輝き、いわゆる七色の光を放つダイヤこそ、光彩を放つダイヤと呼ぶことができます。
では七色の光を放つダイヤにはどのような特徴があるのか?
それはダイヤのカラー、色が大いに関係してくるのです。
ダイヤのカラーと美しさの関係
ダイヤは無色と思われがちですが、石によってそれぞれ色が異なります。
全くの無色のものもありますが、黄色味がかったものもあります。
最近ではVery Light Brownなどのダイヤも販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色のものが美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあるのです。
プリズム効果を発揮する無色のダイヤ
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果が発揮されているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。
同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があるのです。
七色に輝く美しいダイヤの条件
ダイヤの色(カラー)と美しさの関係についてご理解いただけましたでしょうか。
ダイヤはやはり無色のものが一番美しく、取り込む光をありのままの姿で反射するばかりか、屈折によって七色の輝きに変化させる。
これが無色ダイヤの強みです。
ですがこの七色の輝きもダイヤが輝いてこその話であって、いくらダイヤカラーが最高色の「Dカラー」であっても白濁するほど濁っていたり、カットが粗悪なものであってはダイヤはその美しさを誇示できません。
それゆえダイヤは輝かなければならないのです。
ではダイヤが輝く条件とは何か?
それを述べてみたいと思います。
クラリティについて
ダイヤモンドの価値を測る指標に4Cがあります。
4Cとは、カラット(重量)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとってそう呼びます。
このなかのクラリティとはダイヤの透明度を表します。
そしてこのクラリティは、ダイヤが輝くうえで重要な要素となります。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョン(内包物)の存在がダイヤの透明度に影響を与えるのです。
クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。
インクルージョンの全く存在しなし「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。
ではダイヤが輝くのにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。
SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼で発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。
つまり光の透過にそれほど影響を与えないという程度です。
しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。
Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を邪魔する存在なのです。
つまり光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝かないということになるのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。
つまりダイヤが輝くためには、クラリティが少なくとも「SI」クラス必要なのです。
カットについて
次にカットについてお話しさせて頂きます。
ダイヤモンドの採掘時はすりガラスのようですが、それがカットによってあのような輝きを放つ石に変貌するのです。
そして最も輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいますが、すべてのダイヤがこのカットを行うことによって輝くかというとそうではありません。
そこはやはり出来不出来というものがあり、素晴らしいカットがなされたものだけがより輝くダイヤへと変貌します。
以下のイラストをご覧ください。
矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)
これを全反射といいます。
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの出来如何による輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。
つまりダイヤが輝くためにはクラリティ「SIクラス」以上、かつカット「Good」以上必要ということです。
これは、どちらか一つ欠けてもダイヤは輝きません。
両方相まって初めてダイヤは輝くということです。
まとめ
以上を総括しますと、美しく輝くダイヤの条件は、カラーが「H」以上、クラリティが「SIクラス」以上、カットが「Good」以上といえます。
つまりそれ未満のものではダイヤの美しさも輝きも期待できないということです。
最後に、上の条件にクリアする一粒ダイヤピアスを紹介しこのページを閉じたいと思います。
最後までお読みいただき、真に有難うございました。