男性が女性にプレゼントするお品のひとつに一粒ダイヤネックレスがあります。
シンプルで清楚、嫌味がなく飽きのこないデザインが人気で、贈られる側の女性にとっては、嬉しいと喜んでもらえる一品でしょう。
しかしながら近頃の金高騰に加えて円安でさらに拍車がかかり、ダイヤネックレス自体も価格が上昇傾向にあります。
いいものを安く買いたいというのが一般消費者の切なる願いですが、ダイヤモンドとなると何がいいダイヤで何が悪いダイヤなのか専門家でない限りわからないのが実情です。
そこで大きすぎず小さすぎない0.3ctのダイヤネックレスに焦点をあて、さらにそれに5万円台という価格設定を行って、ダイヤネックレスの賢い選び方を解説したいと思います。
ダイヤ選びは輝きから
まず始めにダイヤネックレスの選び方の基準からお示しします。
ダイヤはまず輝きが命です。
ダイヤは輝いてこそダイヤで、輝かないダイヤはダイヤとしての価値はないに等しいでしょう。
それゆえダイヤネックレスを選ぶときの条件の第一は、そのダイヤが輝くということ。
そして次に大事なのが美しさです。
いくらそのダイヤが輝いても、その輝きに美しさがなければ魅力は半減します。
その美しさに関係するのが輝きの質です。
輝きにもいろいろあります。
黄色っぽく輝くダイヤもあれば七色の光線を発っするダイヤもあります。
どちらが美しいダイヤか言うまでもないでしょう。
つまりダイヤネックレスを選ぶときの条件は、七色の光線を発する輝きのあるダイヤがセッティングされたもの。
これこそが選ぶときの条件となるのです。
では具体的にどこを見ればそれがわかるのでしょうか。
詳しく説明させて頂きます。
3Cを見ればダイヤの価値がわかる。
ダイヤの価値を測る指標に4Cがあります。
カラット、カラー、クラリティ、カットの頭文字をとってそう呼びますが、このうちのカラットを除いた3C、つまりカラー、クラリティ、カットの評価を見ればそのダイヤが美しく輝くダイヤかどうか判別できるのです。
まずは輝きについて説明します。
輝きを左右するのは、3Cの中のクラリティとカットです。
このクラリティとカットについて説明します。
クラリティについて
クラリティとはダイヤの透明度を表します。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョン(内包物)の存在がダイヤの透明度に影響を与えるのです。
クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。
インクルージョンの全く存在しない「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。
ではダイヤが輝くのにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。
SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼で発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。
つまり光の透過にそれほど影響を与えないという程度です。
しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。
Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を邪魔する存在なのです。
つまり光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝かないということになるのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。
つまりダイヤが輝くためには、クラリティが少なくとも「SI」クラス必要なのです。
カットについて
次にカットについてお話しさせて頂きます。
ダイヤモンドの採掘時はすりガラスのようですが、それがカットによってあのような輝きを放つ石に変貌するのです。
そして最も輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいますが、すべてのダイヤがこのカットを行うことによって輝くかというとそうではありません。
そこは出来不出来というものがあり、素晴らしいカットがなされたものだけがより輝くダイヤへと変貌します。
以下のイラストをご覧ください。
矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)
これを全反射といいます。
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの出来如何による輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。
美しいダイヤを求めるなら
ダイヤの輝きとクラリティ、カットの関係性についてはご理解頂けたと思います。
次に、カラーとダイヤの美しさの関係性について説明させて頂きます。
カラーはダイヤの色を評価したもので、無色のダイヤほど高い価値が付けられます。
最近ではVery Light Brownなどのダイヤも販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色のものが美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあるのです。
プリズム効果を発揮する無色のダイヤ
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。
同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。
ダイヤネックレスを選ぶ条件
以上のご説明でご理解いただけたと思いますが、総括しますとカラーはH以上、クラリティはSIクラス以上、そしてカットはGood以上のダイヤがセッティングされたものを選ぶ必要があるのです。
しかしネットで一粒ダイヤネックレスを閲覧してみますと、様々な商品があります。
1.ダイヤのグレードの記載が一切ない商品。
2.記載はあっても自社が鑑定した結果を記載した商品。
3.第三者機関が鑑定したソーティングが添付された商品。
だいたいこの3つのタイプに分けられます。
一番目のダイヤのグレードが一切記載されていない商品はまず除外です。
なぜならダイヤに自信があればグレードは記載されているはず。
記載されていないのはそれだけダイヤの評価が低いという証拠。
だから除外です。
2番目の自社鑑定したダイヤネックレス。
悪くはないのですが、手前味噌的なにおいがします。
商品ページにグレードが記載されているのみで、証拠となるものが添付されていません。
それゆえ信用できるものかどうかわかりません。
選択に悩んだら、商品レビューやショップレビューを確認し、評価が高ければ信用してもいいかもしれませんね。
最後に第三者機関が鑑定したソーティングが添付された商品。
ソーティングとは鑑定書のもとになるもので、証書は添付されないものの明らかな証明となります。
それゆえ信用していいといえるでしょう。
ただ第三者機関も色々あって、鑑定の厳しい機関もあれば甘い機関もあるのです。
どちらを選んだ方がいいかというと、もちろん鑑定の厳しい機関の鑑定書の方がいいにきまっています。
ちなみに厳しい鑑定機関のひとつに中央宝石研究所があります。
こちらの鑑定機関が鑑定したソーティングが添付されているダイヤネックレスであれば間違いはないといえるでしょう。
以上このようにダイヤネックレスを厳選し、最後に残ったものを選ぶのが賢明な選択方法といえるでしょう。
楽天市場で選んでみました
実際にこの条件のもと、5万円台で0.3ctのダイヤネックレスを選んでみました。
それが以下の通りです。
下の商品は先述した中央宝石研究所鑑定のダイヤネックレスです。
ダイヤグレードも美しさと輝きを併せ持つクラスをクリアしており、おすすめの一品です。
以上、5万円台0.3ctダイヤネックレスの選び方の解説、並びにおすすめ商品を掲載しました。
参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき真に有難うございました。