エタニティリングの賢い選び方

シンプルで癖のないファッションリング

エタニティリング。

メレダイヤが一直線に並べられたシンプルなデザインは飽きがこず、流行にも左右されないメリットがあります。

通常ファッションリングとして購入する場合、それを着けていく場所をある程度想定して決めます。

エタニティリングを決めるときも例外でなく、身に着けていく場所をあらかじめ思い浮かべて選んでいきます。

そしてその場所によってエタニティリングのボリューム度がほぼ決まるといってよいでしょう。

普段使いにするのなら華奢なタイプ。

ちょっとしたお出がけに身に着けるのなら少しボリューム感をアップ。

さらにその上なら総カラット数1カラットくらいのエタニティリングにするとか、です。

つまり身に着ける場所によってエタニティリングのボリューム度は変わってくるということです。

言うまでもなくこのボリューム度の違いは、メレダイヤ一つ一つの大きさに左右されます。

一つ一つのメレダイヤが大きければボリューム感は増し、小さければそれだけボリューム感は少なくなります。

つまりボリューム感のあるエタニティリングにしたいときは、ダイヤの大きさに焦点を絞って選べばいいわけです。

華奢なエタニティリングのデメリット

華奢なエタニティリングはかわいく、ピンキーリングなどによく用いられますが注意が必要です。

なぜなら華奢な分デメリットもあるのです。

そのひとつがリングの変形です。

アームが細い分曲がりやすく、少しの衝撃で変形する恐れがあります。

そしてその変形のせいで、ダイヤが外れることもあるのです。

また華奢な造りのリングはダイヤの爪が細く、折れることもよくあるので、そのせいでダイヤが外れることが多々あります。

それゆえ華奢なエタニティリングの扱いは、相当の注意が必要と言わざるを得ません。

安心なボリューミーなエタニティリング

それに比べて安心なのがボリューミーなエタニティリングです。

一つ一つのダイヤが大きいためリングの造りもしっかりしていて、もちろんアームの部分も太くがっちりしており、ダイヤを留めてある爪もしっかりしています。

もちろんダイヤリングですから扱いは丁寧にしなければなりませんが、華奢なタイプほど気を遣うものではありません。

それゆえ購入するとしたら、ボリューミーなエタニティリングにする方がいいといえるでしょう。

映え感があるのはボリューミータイプ

ダイヤのリングをする以上、映え感は大事でしょう。

着けている以上は人に注目されたいし、褒められたいと思うものです。

そうなったらやはり大きなダイヤが並んだエタニティリングにした方が映え感はあります。

小粒のダイヤがいくら数多く並んでいても、やっぱり大粒のダイヤには負けます。

なぜなら輝きの迫力が全然違うからです。

以下の写真は0.3ctと1.0ctのエタニティリングを着けたときの比較画像です。


0.3ct


1.0ct

迫力が全然違うことがわかります。

それゆえ選ぶとしたら一粒一粒のダイヤが大きいエタのティリングにした方が得策といえます。

ダイヤ数が少ない方が映え感は強い

同じカラット数でもダイヤ数の少ない方が映え感は増します。

下の画像をご覧ください。

0.5ctのエタニティリングですが、片や17ピースのダイヤ、片や10ピースのダイヤです。


0.5ct 17p


0.5ct 10p

10ピースのダイヤの方がエタニティリングにボリューム感があります。

それゆえできるだけダイヤの数が少ないエタニティリングした方がリングに迫力が生まれます。

フルよりハーフがおすすめ

エタニティリングにはフルエタニティとハーフエタニティの二通りの種類があります。

ハーフエタニティリングの場合リングが回転し、いつの間にかダイヤの部分が手のひら側に回ってしまうという問題が発生します。

それゆえフルエタニティリングを選択するする方も多いとお聞きしますが、使い勝手からいうと断然ハーフの方が使い勝手がいいのです。

手のひら側にダイヤがあると、手で作業するときに何かとダイヤがモノに接触し、ダイヤを留めてある爪に衝撃を与え爪が緩む可能性も考えられます。

またダイヤはキズはつきませんが靭性がそれほど強くないため割れることが稀にあります。

それゆえ扱いは丁寧にしなければなりません。

しかしハーフの場合はそのようなことを気にする必要はなく、普通におしゃれを楽しむことができます。

確かに指輪がくるくる回ってダイヤが手のひら側に回ることもありますが、ダイヤが外れたり割れたりする危険性を思えばハーフの方を選ぶ方が安心じゃないでしょうか。

ダイヤは手の甲側にあれば十分

ハーフエタニティリングでもダイヤの数によってボリューム感が違い、また着け心地も異なります。

指と指の間にまでダイヤが迫ってくるエタニティリングの場合、リングを着ける指の両隣の指がごわごわした違和感を覚えることも少なくありません。

考えてみますとダイヤが露出するのは指の手の甲側だけでよく、指の間にまでダイヤはいらないのです。

つまりハーフといっても指輪の半分までダイヤは必要なく、手の甲側だけに露出するダイヤだけあれば十分といえるのです。

そのようなエタニティリングであれば着け心地はよく、使い勝手のいいリングといえるんじゃないでしょうか。

きれいなダイヤを選ぶ

エタニティリングのボリュームが決まったら、今度はダイヤの質に注目しましょう。

ダイヤの美しさはダイヤの質にかかっており、どうせ選ぶならきれいなダイヤがセッティングされたエタニティリングを選びたいものです。

では何を基準に選べばいいのかというと、ダイヤを評価する4Cをみて決めればいいわけです。

4Cとは、カラット、カラー、クラリティ、カットの頭文字をとってそう呼びますが、エタニティリングを選ぶときに重要なのがカラーとクラリティです。

カラットはダイヤの重量を示していますので、それはお好みで選べばいいわけですが、カラーとクラリティそしてカットはダイヤの質を表す指標で、これによってそのダイヤが輝くか、美しいか判別できるわけです。

ではカラーから順番にその重要性を説明させて頂きます。

カラーについて

カラーはダイヤの色を評価したもので、無色のダイヤほど高い価値が付けられます。

最近ではVery Light Brownなどのダイヤも販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。

ダイヤはやはり無色のものが美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあるのです。

プリズム効果を発揮する無色のダイヤ

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。

同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。

では次にクラリティについてお話しします。

クラリティについて

クラリティとはダイヤの透明度を表します。

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョン(内包物)の存在がダイヤの透明度に影響を与えるのです。

クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。

インクルージョンの全く存在しない「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。

ではダイヤが輝くのにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。

SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼で発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。

つまり光の透過にそれほど影響を与えないという程度です。

しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。

Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を邪魔する存在なのです。

つまり光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝かないということになるのです。

言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。

明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。

つまりダイヤが輝くためには、クラリティが少なくとも「SI」クラス必要なのです。

最後に、カットについてお話しします。

カットについて

ダイヤモンドの採掘時はすりガラスのようですが、それがカットによってあのような輝きを放つ石に変貌するのです。

そして最も輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいますが、すべてのダイヤがこのカットを行うことによって輝くかというとそうではありません。

そこはやはり出来不出来というものがあり、素晴らしいカットがなされたものだけがより輝くダイヤへと変貌します。

以下のイラストをご覧ください。

矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)

これを全反射といいます。

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの出来如何による輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。

エタニティリングでGoodカットは望めない

ダイヤが輝くためにはクラリティがSIクラス以上、カットがGood以上が不可欠です。

しかしエタニティリングの場合メレダイヤ一粒一粒が非常に小粒であるため、Good以上のカットを求めるのには無理があります。

仮に1カラットのエタニティリングで10ピースのダイヤがセッティングされた場合、一粒は0.1ctです。

この0.1ctのダイヤ10ピースすべてにGoodカットを求めるのには少々無理があります。

仮に存在したとしても相当高価な値がつけられているはずです。

予算に余裕がありダイヤの輝きにとことんこだわるのであれば、そういった高品質で高額なエタニティリングを選べばいいともいますが、一般的に言ってそこまで高品質にこだわる必要はありません。

つまりGoodカットにこだわらず、透明度の良いクラリティSIクラス程度のダイヤで妥協するほうがお安く購入出来て得策だと思います。

それゆえエタニティリングを選ぶときは、カラーがH以上、クラリティがSIクラスであれば十分美しいリングといえます。

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