女性なら一度は着けてみたい深紅の宝石ルビー。
純潔な印象を与えるダイヤモンドと比べ、妖艶な雰囲気を醸し出すルビー。
その燃えるような輝きは周囲の目をクギ付けにするほどの魅力を持つ。
しかしそんな魅力的なルビーも選び方を間違えると魅力的でなくなります。
7月の誕生石でもあるルビーは、誕生月に当たるということでネックレス等にする方も多いですが、だいたい身に着ける年齢層としては30代が多く、40代、50代になるとサファイアやエメラルドなど少し落ち着いた色合いの石に移行する方が多いようです。
もっとも、60歳の還暦祝いにルビーネックレスを贈る方もいるようですから一概には言えませんが。
さてこのルビー。
深紅の宝石と呼ばれるに値するルビーが果たしてどれだけあるのか。
このページでは、ルビーが最も似合う年頃である30代に焦点をあて、その選び方を述べさせて頂きたいと思います。
ほとんどのルビーは加熱処理されている
ご存知だと思いますが、コランダムから産出されるルビーやサファイアの95%は加熱処理がされています。
加熱処理とは、熱を加えることによってルビーの色合いを良くし、インクルージョンを目立たなくする処方で、ほとんどのルビーがこの加熱処理がなされて世に出回っています。
実は産出されるルビーのほとんどは色合いが悪く、そのままの状態では商品にならず市場が成り立たない状態だったのです。
そこでやむなく取られたのがこの加熱処理で、これによって美しいルビーが誕生し市場が成り立つようになったのです。
つまり加熱処理は、いわば市場確立のためにやむなく取られた方法ということです。
この加熱処理されたルビーは、経年による色合いの劣化などがないため天然宝石と同等の扱いをされております。
しかしもともとは色合いが悪かったために加熱処理がなされたものであるから、加熱処理がなされたからといって格段に色合いが良くなるというわけではありません。
やはりこういうルビーは、そこそこのルビーとしかいえません。
30代におすすめ非加熱ルビー
加熱処理を全く施さないルビーを非加熱ルビーといいます。
通常加熱処理されたルビーは何も記載されずそのままルビーと謳われていますが、非加熱のルビーの場合、商品説明において非加熱ルビーと謳われております。
そもそもなぜ非加熱なのかというと、もともと色合いが良く、加熱処理をしなくてもいいきれいなルビーだからです。
それゆえ加熱処理したルビーと比べると、やはり値段が高く設定されています。
下のルビーネックレスはすべて非加熱で、カラーはすべてピジョンブラッドです。
ピジョンブラッドとは鳩血色という意味で、ルビー最高色と言われています。
希少性が高く、めったにお目にかかることはありません。
これなら身に着けていて恥ずかしくないルビーといえ、30代には相応しいネックレスと言えます。
買ってはいけない含侵ルビー
稀に、含侵ルビーというのが売られています。
これは加熱処理の際、鉛ガラスを含侵させて透明度を良くする処方で、ルビーの人工処理のひとつです。
これは鉛ガラスという不純物を混入させているため、ルビー本来のコランダムの資質と異なる要素が混入していることになり、もはや天然とは言い難いものになっています。
それに酸に弱いという検査データも上がっていることから、汗による色の褪色も考えられ、安いからといって買うとあとで後悔することになります。
含侵ルビーだけは避けなければなりません。
ネットでルビーネックレスを買うことの問題点
私はネットでルビーなどの色石を購入するのは無理があると考えます。
ダイヤの場合その価値を測る4C(カラット・カラー・クラリティ・カット)があり、これを見ればダイヤの品質(美しさ、輝き)がわかります。
よってダイヤの場合ネットでの購入は可能ですが、ルビーなどの場合そういう評価基準なるものがないため判別に困るのです。
それに天然宝石はひとつとして同じものがありません。
よって商品画像と同じものはほかに存在しないのです。
人は商品画像をみて購入しますが、それと同じものが送られてくるはずがなく、それと似通った商品が送られてくることになります。
これってものすごく不安に感じませんか。
高額商品の上に、イメージと違うものが送られてきたら目も当てられません。
よって天然ルビーをネットで購入することに躊躇せざるを得ないのです。
ではルビーネックレスをネットで購入するのは無理なのか。
天然では無理ですが、再結晶宝石なら可能です。
それは京セラが出すクレサンベールの再結晶ルビーです。
これならネットでも購入可能で、これこそ私が30代の女性にすすめられる唯一のルビーネックレスと言えます。
クレサンベールとは
クレサンベールとは、京セラ独自の技法で作られた再結晶宝石のことです。
なんだ人工宝石か、というなかれ。
クレサンベールはただの人工宝石ではありません。
京セラはクレサンベールについてこう述べています。
クレサンベールと天然の宝石は、化学的・物理的・光学的性質にほとんど違いがないと。
これを裏付ける証拠として、京セラは科学的データを公表しています。
化学的性質は同じ
天然ルビーの化学的組成は、Al2O3です。
一方クレサンベールのルビーの化学的組成もAl2O3です。
これは全く同成分ということになります。
これを証拠づけるものとしてX線回折、分光分析を行っており、天然石と同一という結果が出ております。
物理的性質も同じ
天然ルビーの結晶系は六方晶系ですが、クレサンベールのルビーも全く同じです。
そして硬度(モース)も同じ9、比重は天然3.90~4.01に対してクレサンベールルビーは4.01でほぼ同じ、融点に関しても同じ2050℃という結果が出ています。
このように物理的性質もほぼ同じといえます。
光学的性質も同じ
さらに光学的性質について見てみますと、
天然ルビーの屈折率は1.760~1.768に対し、クレサンベールのルビーの屈折率は1.762~1.770という結果が出ています。
つまり屈折率もほぼ同じ。
そして複屈折は天然は0.008に対しクレサンベールでは0.008という結果。
これも同じです。
以上のデータは、すべて京セラクレサンベールの公式ホームページより抜粋したものです。
詳しくは、京セラクレサンベールの公式ホームページをご覧ください。
このようにクレサンベールの人工宝石は、天然宝石と化学的・物理的・光学的にほぼ同じということで、見た目だけ同じという人工宝石とは一線を画す宝石といえるのです。
ではこのクレサンベールを選ぶメリットとは何でしょう。
それにはクレサンベールができるまでの製造工程を知る必要があります。
クレサンベールのできるまで
京セラはクレサンベールの製造工程において、再結晶宝石をより美しく仕上げるために様々な努力をしています。
それは原鉱石の精製に始まり、出来上がった再結晶宝石の厳選、商品化といった厳しい審査を経て、はじめてクレサンベールと認定されるということです。
以下にその工程を説明します。
不純物の除去
まず原鉱石の中で良質なものが使用できるよう、鉱石を厳選していきます。
そして適した原石が見つかったらそれを粉状にして精製していきます。
つまりこの段階で不純物を出来るだけ取り除くのです。
こうすることで黒ずみやインクルージョンの発生を抑え、良質な再結晶が生まれやすくしています。
原鉱石を溶かす
次にプラチナ製のるつぼの中で原鉱石を溶かしていきます。
地球内部のマグマと同じ状態を再現するために1410℃以上で加熱し、どろどろに溶かしていきます。
そして結晶が順調に成長するよう理想的な環境を作るために、人とコンピューター制御によって管理していきます。
しかし京セラはこう述べています。
科学技術はあくまで環境を整えるサポート役にすぎません。
結晶が美しく成長してゆく過程は、石そのものに委ねるしかないと。
こうして出来上がったのが再結晶宝石になるのですが、ここからさらに厳選が始まります。
厳選・カッティング
次に、再結晶によって生まれた原石のチェックが始まります。
色合い、インクルージョンの大きさ、位置等を確認し、良質な天然宝石に匹敵するほどの宝石になるようカッティングする部分をマーキングし、カットしていきます。
カットは良質な色合いの部分のみを選び、インクルージョンを避けながら行われます。
そして途中何度も品質のチェックが行われ、宝石ひとつひとつを熟練した職人による丹念な手作業で磨き上げられます。
しかしここで完成ではなく、さらに厳しい品質検査が待っています。
品質検査
研磨された再結晶宝石を、さらに熟練の鑑定士によって品質検査を行います。
GIAに準拠した判断基準をもとに、確かなグレーディングが行われます。
そして最終的に宝飾品として製品化されるのは、育成された再結晶宝石の中でたった数パーセントだと言います。
つまりクレサンベールは、これほどの行程を経てようやく世に出ることになるのです。
完成された再結晶宝石
天然では成しえることができない美しさをもった宝石。
それがクレサンベールの再結晶宝石です。
人工的になされたものは、宝石が結晶化するための環境作りだけ。
それ以外の結晶化はすべて宝石まかせ。
マーキング、カッティングは天然宝石においても行われていること。
しかしそれでも色むら、インクルージョンが混入するため、加熱処理などの人工処理が行われています。
しかしクレサンベールにはそのような人工処理は必要ありません。
科学の力で色むら、インクルージョンを出来るだけ少なくし、さらにその少ない中から厳選し、抽出したルビーだから人工処理せずとも美しいのです。
クレサンベールのメリット
クレサンベールは天然宝石と同じ輝きをもつ
クレサンベールは、屈折率も天然宝石とほぼ同じ。
つまり屈折率が同じということは輝きも同じということになるのです。
媒体には必ず屈折率が存在し、屈折率が高いものほど光は鋭角に曲がります。
屈折率は以下の数式で産出されます。
屈折率は臨界角に関係し、臨界角とは光が逃げない角度のことを言います。
臨界角のことをわかりやすく水と空気とで説明すると、光源を水の中に置き、そこから光を放射したとします。
放たれた光は水中から空気へと進みますが、媒質が異なるため、空気中に出ると光は屈折します。(①の場合)
水面に対して光源はほぼ真下にあるので光はこういう方向に進みますが、これがもし光源から離れたところの水面ではどうでしょう。
②のように、光は水中から出られず、そのまま水中に反射されることになるのです。
この角度を臨界角といいます。
この臨界角は宝石の場合輝きに影響し、臨界角が狭いほど光を逃さず効率的に光を反射させることができます。
ダイヤが輝くのは臨界角が極端に小さいからで、そのおかげで入射した光を逃さずダイヤ内で反射させるため、あのような素晴らしい輝きを放つことができるのです。
話を元に戻しますと、クレサンベールの宝石は天然ものと同一の成分を有しているため、屈折率は同じです。
屈折率は同じだから臨界角も同じということになり、輝きも天然のものと同じということなのです。
カラーが均一
天然宝石にはどうしても色むらがあります。
濃いもののあれば薄いものもあり均一されていません。
それゆえ、選ぶ宝石によって色むらが発生するのです。
しかしクレサンベールの場合は違います。
クレサンベールは再結晶されたもの全部を使うわけではなく、そのいいところだけを抽出し、選びに選び抜かれたものだけをクレサンベールの宝石にしますから、色むらがほとんどありません。
すべて色が均一化された宝石がクレサンベールなのです。
それゆえ、天然ものと違って色むらはほとんどないのがクレサンベールということになります。
色調が退化しない
天然宝石といっても色調をよくするため人工処理をしている色石があります。
たとえばエメラルドなどはオイル処理を施して艶をあげています。
最初はいいのですが、時間の経過とともにそれが薄れ、色調が退化していきます。
しかしクレサンベールはそのような人工処置は一切行っておりません。
したがって半永久的に色調が変わらないといえます。
インクルージョン(内包物)がほとんどない
天然宝石には必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
これは天然物ゆえ仕方がないことです。
しかしクレサンベールは違います。
再結晶時においてもインクルージョンは発生しますが、クレサンベールの場合極力インクルージョンの少ない部分だけをカットしますから、濁りのもとであるインクルージョンがほとんど存在しないのです。
つまり透明度が高いため、天然宝石より輝くといえます。
まとめ
話が少々長くなってしまいましたが、クレサンベールについて詳しくわかって頂くには仕方ありません。
天然ルビーはひとつとして同じものがなく、皆それぞれ色が違います。
似通った色ならあるかもしれませんが、果たしてピジョンブラッドと呼べるにふさわしいルビーなのか?
わたしなら疑問に感じます。
それよりも品質の確かなクレサンベールのルビーなら間違いなくピジョンブラッドのルビーといえます。
なぜならピジョンブラッドのルビーしか販売しないのですから。
それが京セラのポリシーですから。
この京セラのルビーこそが、30代女性に相応しいネックレスだといえます。
最後に、クレサンベールのルビーネックレスを紹介し、このページを閉じたいと思います。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。