一口にベッドといってもマットレスとベッドフレームとに分かれます。
通常ベッドといえばベッドフレームのことを指しますが、寝心地を左右するのはベッドフレームではなくマットレスです。
つまりマットレスの如何によって、ベッドの価値は決められるのです。
ベッド選びのポイントは、このマットレスとベッドフレームとを分けて考える必要があるのです。
まずはあなたに合ったマットレスを選ぼう
マットレスには大きく分けてウレタンマットレスとボンネルコイルマットレス、そしてポケットコイルマットレスがあります。
さらにウレタンマットレスには、高反発マットレスと低反発マットレスとがあります。
まずは、これらの中からあなたに合ったマットレスを選びましょう。
高反発マットレスとは
高反発マットレスの特徴は、その名の通り反発力の高いマットレスで、加重に対して押し返す作用が強いマットレスです。
高反発ウレタンは、もともと寝具用の素材として開発されたものですから、寝心地は低反発マットレスより優れています。
高反発というと、何やらマットレスが硬いというイメージをもってしまいがちですが、
さにあらず。
持ち上げるところは持ち上げ、沈むべきところはちゃんと沈んで体を包みますから、寝心地のいいクッションマットレスといえます。
高反発マットレスのメリット
・体圧分散性がいい
体圧分散性とは、ベッドに寝た時に重みが1か所に集中せず、分散するということです。
人は立っているとき、全体重は足に集中しますが、横になると体重は数か所に分散されます。
頭部に8%、胸部に33%、臀部(おしり)に44%、脚部に15%といわれております。
つまりこれらの重みを、きれいにマットレスに分散させることができれば、身体に負担をかけることなくお休みできるということです。
高反発のマットレスには、この体圧分散性があります。但し、ニュートン数にもよりますが。
どんな寝姿勢になっても、1か所に集中してマットレスが沈み込むことはありませんから、身体への負担が少ないマットレスといえるでしょう。
・寝返りがうちやすい
なぜ寝返りがうちやすいかというと、沈み込みが少ないからです。
沈み込むマットレスに寝た場合、人間の寝姿はどうなるかというと、重い臀部(おしり)の部分がマットレスに沈み込み、身体がくの字状になってしまうのです。
こうなってしまうと寝返りがうちづらくなり、腰部の血行が悪くなり腰痛の原因ともなりかねません。
しかし高反発マットレスの場合は、こういった沈み込みが少ないため、寝返りがうちやすく、朝起きた時も疲れが残りにくい状態で目覚めさせてくれるのです。
高反発マットレスのデメリット
・通気性が悪い
高密度で作られているウレタンマットレスはどうしても通気性が悪く、手入れを怠るとカビが発生するとこがありますので気を付けなければなりません。
・体重の軽い人には硬く感じる
体重の軽い人が高反発マットレスの上に寝るとどうなるか。
体重に比べて反発力が強いため体圧分散が発揮されず、極端な言い方をすると、マットレスの上に体が浮いた状態になるということです。
体重の軽い人、とりわけ40㎏以下の人にとっては硬く感じることもあります。
後悔しない高反発マットレスの選び方
ここまで高反発マットレスのメリットとデメリットを述べてまいりましたが、巷にはたくさんの高反発マットレスが出回っており、一体どれがいいのか判断しかねますね。
そこで、高反発マットレスを見分けるポイントをお話ししたいと思います。
密度と値段のチェック
密度とはウレタン密度のことです。
この密度は耐久性に影響し、密度が高い高反発ウレタンほど耐久性が優れているといえ、またお値段もそれなりにお高いです。
しかしながら巷では、密度の高さを謳いながら低価格で販売している高反発マットレスもあります。
これなどは注意しなければなりません。
密度を上げるために、ウレタンに混ぜ物をしてコストを下げているケースもあります。
それゆえ、低価格の高反発マットレスは避けることです。
ウレタン密度は30D
高反発マットレスの耐久性を知るうえで、ウレタン密度はその指標であることは先ほど述べました。
それではどのくらいの密度が必要かといいますと30Dが適当と考えます。
ウレタンの密度を計算する方法は、
重量㎏÷体積(縦×横×高さm)で求められます。
大抵の高反発マットレスは、密度に関して記載されていますが、記載がもしない場合はこの計算式で密度を求めてください。
そして30Dに満たない場合は、あまりおすすめできません。
なぜなら耐久性がそれほどでなく、へたりも早いといえるからです。
そして40Dなどの高密度は耐久性があっていいのですが、今度は価格が上がってしまいますので、それほどの高スペックは必要ありません。
30Dあたりが妥当だといえます。
ちなみに、密度と反発力とは全く関係ありませんので付け加えておきます。
ウレタンの密度を上げたからといって反発力が上がるというわけではありません。
密度は耐久性と比例しますが、反発力は硬さに関係があるのです。
高反発マットレスの硬さは200Nが理想
消費者庁が定める「家庭用品品質表示法」では、厚さ5cm以上のウレタンフォームに関しては、硬さの表示が義務付けられています。
硬さの値はニュートン(N)で表示されます。
家庭用品品質表示法では、100N以上がかため、60N~100N未満が普通、60N未満が柔らかめと規定されています。
高反発マットレスの理想の硬さは200Nだといわれ、これは信州大学大学院の研究により明らかになったことですが、100N、200N、300N、400Nの4パターンの調査結果をまとめた結果こうなったということです。
高反発マットレスの硬さを見る時は、200Nを目安に選ぶといいですね。
購入を決定する前にまずレビューをチェック
レビューほど確かな商品情報を示したものはありません。
売り出されている高反発マットレスにはそれぞれ特徴があり、宣伝文句もいいことばかり書き連ねています。
しかしそれを額面通り鵜呑みにするのでなく、本当にそうなのかと疑ってみるのも必要です。
そしてそれを確かめるにはレビューを見ることです。
そのレビューは、公式サイトが載せているようなものでなく、楽天市場や他のショッピングサイトが掲載いているものを見ることです。
これらのレビューや口コミは、購入者の正直な意見が綴られていますから、非常に信憑性が高く信頼できるものです。
それを確認し、納得してから最終決断をするべきです。
なお、レビューのない高反発マットレスの購入は避けましょう。
あなたが何も実験台になる必要はないのですから。
おすすめ高反発マットレス
上記の条件をすべて満たした高反発マットレスをご紹介します。
この商品には90日間返品保証付きとそうでない2種類のタイプがあります。
返品保証付きの商品はそうでないものに比べ、少し値段が高く設定されていますが、自分には合わないと判断したら返品できるのはありがたいことですね。
購入に不安がある方はこちらをお選びください。
なお、この商品のレビューページ(楽天市場)もリンク掲載しておきますのでご覧ください。
90日返品保証付き高反発マットレス エイプマンパッド
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低反発マットレスとは
低反発マットレスの特徴は、加重に対して押し返す作用が弱いマットレスです。
低反発ウレタンは、もともと寝具用に開発された素材ではなく、NASAが宇宙飛行士が受ける衝撃を和らげるために作られた素材で、それを寝具に転用されたものです。
普通のウレタンなら、加圧するとすぐに押し返す力が働き復元しますが、低反発の場合、加圧してもすぐに押し返さず、ゆっくりと復元します。
それゆえ、単に柔らかいというだけでなく、粘りのある柔らかさという表現が適当でしょう。
このような特性を持つウレタンをマットレスに使うとどうなるか、メリットデメリットを挙げてみました。
低反発マットレスのメリット
・非常に柔らかい寝心地
はじめてこの低反発マットレスで寝られた方の第一印象は、きまって柔らかく寝心地がいいというものです。それは、マットレスの上に横になると身体がゆっくり沈んでいき、まるで包まれるような印象を受けるからです。
そして下からのはね返す力が弱いため、接触部分が非常にソフトに感じられ、心地よく感じるのです。
・体にフィットする感じ
非常に柔らかいマットレスだから、横になったときの各部位(頭・胸・臀部・脚)の重みがすぐにマットレスに伝わって沈み込むため、身体全体がマットレスにフィットしているように感じるのです。
低反発マットレスのデメリット
・寝返りがうちづらい
普通のマットレスト違って寝返りがうちづらいといえます。
なぜなら同じ柔らかいマットレスであっても、低反発マットレスの場合粘りのある柔らかさですから、いったん体が沈み込むとマットレスからのはね返す力が弱いため、動きづらくなるのです。
体にフィットする感じはメリットですが、その反面寝返りがうちづらいというデメリットもあります。
・体重の重い人には不向き
このマットレスは体重50㎏以上の人には不向きといえるでしょう。
なぜなら、体重が重い人がこれに寝ますと、柔らかすぎて体がマットレスに沈み込んでしまいますから、寝返りがうちづらく、朝に疲れを残すことになります。
また腰の部分の沈み込みが激しいため、そこの筋肉が緊張し血流が悪くなり、腰痛を引き起こすことになりかねません。
したがって体重の重い人には向かないマットレスです。
低反発マットレス総括
総じて、低反発マットレスは避けた方がいいというのが私の意見です。
ネットでの低反発マットレスの感想を調べた結果、腰痛になったケースが多くみられ、その原因は腰の沈み込みによるものでした。
低反発マットレスから高反発マットレスに変えた途端、腰痛が治ったというケースが多くあることから、やはり寝返りがうちづらい低反発マットは、あまりよくないのだなあという印象を強く受けました。
寝返りは睡眠中のストレッチ運動と同じで、同じ姿勢をしているとどうしても筋肉が硬直し、血流も滞ってしまいますので、脳がそれを緩和するために体に命令を出すのです。
寝返りは熟睡を邪魔するという見方もありますが、寝返りをした方が朝の疲れが取れているという意見もあります。
事実低反発マットレスで寝て、翌朝疲労の残りを感じられた方が、高反発マットレスに変えた途端、疲労感がなく朝スッキリ目覚められたという体験もあるくらいです。
これら使われた方の感想を総じてみると、やはり低反発マットレスは避けた方が無難ということになります。
ボンネルコイルマットレスとは
ボンネルコイルマットレスの特徴は、体を面で支える構造にあります。
それはスプリングの構造に関係があり、ボンネルコイルマットレスはスプリング同士が互いに連結して作られています。
そのため横のスプリングの影響を受け、荷重がかかったところを中心に全体が沈み込む形になるのです。
ベッドで寝ているというより畳に布団を敷いて寝るような感覚です。
ボンネルコイルマットレスのメリット
・寝返りがうちやすい
ボンネルコイルマットレスは、ひとつひとつのスプリングが互いに連結されているので非常に反発力が高く、そのため寝返りが非常にしやすいマットレスといえます。
寝返りは就寝中の大切な動作で、一種のストレッチ運動です。
人は、同じ姿勢をずっと続けていると筋肉が硬直して、痛くなってきます。
寝ているときも同様で、ずっと同じ姿勢でいれば筋肉が硬くなります。
これを和らげるのがストレッチ、寝返り運動なのです。
ボンネルコイルマットレスは、この寝返り運動を助けて筋肉をほぐし、朝起きた時、疲れを残さず目覚めさせてくれるのです。
・通気性がいい
マットレスの中で一番通気性がいいのが、このボンネルコイルマットレスです。
スプリング同士を遮るものがないためマットレス内は通気性に優れ、蒸れを防止してくれます。そのため汗などをかいても蒸れる心配はほとんどないといっていいでしょう。
・体重の重い人には寝心地がいい
反発性が高いマットレスだから、体重の重い人には寝心地がいいマットレスです。
マットレスへの沈み込みが少ないため寝返りがうちやすく、布団の上で寝ているような感覚です。
デメリット
・体圧分散性が悪い
体を面で支えるため、体の重いところを中心にマットレスが沈むため、ポケットコイルマットレスと比べ、体圧分散性は悪いといえます。
・体重の軽い人には硬く感じる
体重の重い人には寝心地のいいマットレスですが、反対に軽い人には硬い感じがします。
反発力が高いため、低体重の人にはそう感じさせるのです。
・二人寝には不向き
スプリング同士が連結されているため、振動が伝わりやすく、二人寝の場合一人が寝返りをうつとその振動が相手方に伝わります。
寝返りの頻度は人によって異なるため、眠りの妨げになることもあります。
それゆえ、二人寝には不向きといえるかもしれません。
ボンネルコイルマットレスの選び方
これまでボンネルコイルマットレスのメリットとデメリットを述べてまいりましたが、さて実際に選ぶとなると、どこをポイントに選べばいいかわかりませんね。
そこで、巷にあふれている多種多様のボンネルコイルマットレスの中で、どこをポイントに選べばいいのかお話しします。
ボンネルコイルマットレスの詰め物が重要
詰め物とは、マットレス内に詰められた内容物のことです。
スプリングを使ったマットレスは、不織布やフェルト、ウレタンフォームなどをかませて、その上にキルティングなどの生地を貼っています。
ボンネルコイルマットレスの説明書きを見ていますと、そういった記述が曖昧で、どのくらいの厚みのものを貼ってあるのか記載されていないのが多いのです。
これはマットレスの耐久性に関係してきます。
薄い、いい加減な詰め物ですと、すぐにへたりが出て、せっかく買ったマットレスが数年でダメになってしまうのです。
購入する前にはこの点を注意して、記載がない場合は買うのを控えた方がいいでしょう。
ウレタンの密度をチェック
ボンネルコイルマットレスを購入前に、詰め物のチェックが重要と述べましたが、その中でウレタンの密度はどの程度かを、確認しておく必要があります。
なぜならばウレタンの密度は耐久性に関係しており、密度が高ければ、それだけ耐久性が高いといえます。
スプリングがいくら頑丈でも、それを覆うウレタンが先にへたってしまったら、そのマットレスは使いものになりません。
ウレタンの耐久性は重要項目ですから、必ずチェックしてください。
目安としては25D(kg/㎥)くらいあれば十分といえます。
コイルスプリングの強度チェック
ボンネルコイルマットレスに使われているスプリングの強度をチェックしましょう。
そういわれてもどこを見ればいいかわかりませんね。
実は、家庭用品品質表示法に基づき、あらゆる家庭用品は、その品質内容を表示しなければならない義務があります。(消費者庁)
スプリングマットレスも当然その義務があり、その表示の中にスプリングの強度を示す記号が記載されているのです。
引用先:消費者庁ホームページ
この中で赤枠で囲んだ部分をご覧ください。
SWRH57A 硬鋼線A種とあります。
これがコイルスプリングの強度がわかる記号なのです。
SWRHとは硬鋼線を表します。ちなみにSWRSと表示があればピアノ線を意味します。
つまりこのアルファベッドは、スプリングに使われている素材を意味しています。
次に57という数字は炭素の含有量を表します。
数値が高くなるほど反発力(かたさ)が高くなります。
そしてAはマンガンの含有量を表し、含有量が少ないとA、多いとBと表示されます。
マンガンの含有量が多いとコイルに粘り(弾力)があり、へたりにくいといえます。
最後の硬鋼線A種とは、引張強度を表し、硬鋼線、ピアノ線それぞれ表示記号が異なります。
硬鋼線の場合はAが一番弱く、B、Cと続き、Cが最強ということになります。
ピアノ線の場合はVが一番弱く、続いてA、Bとなり、Bが最強ということになります。
つまりコイルスプリングの強度を知るためには、この記載を見れば簡単にわかるのです。
しかし残念ながらこの記載は平成29年3月30日までで、それ以降は法改定により簡略化され、以下の表示義務に変わってしまいました。
引用先:消費者庁ホームページ
この表示では、肝心のスプリングの素材や強度についてはわかりませんが、わからなければ問い合わせて聞けばいいのです。
これらのスペックは、当然メーカー、販売店はすべて把握しておりますので、答えてくれるはずです。
答えてくれなければ、あやしいと思ってやめればいいのです。
こういう知識があるのとないのとでは、選ぶうえで全然違います。
カスを掴まないよう、知識は豊富にしておきましょう。
できれば両面仕様のものを選ぶ
ボンネルコイルマットレスには、片面仕様のものと両面仕様のものがあります。
片面仕様とは表と裏が決められており、表面しか使えないマットレスです。
マットレスの場合、同じ箇所に加重されることが多いため、そこの部分が周りより早くへたってきます。
それを防ぐために前後を入れ替えて使用するのですが、片面仕様のマットレスの場合、2通りの使い方しかありません。
しかし両面仕様のマットレスは裏面も使えますので、使い方は4通りになります。
つまりそれだけ長く使えるということです。
両面仕様のマットレスは、片面仕様のものと比べて少し値段は高いのですが、買い替える手間などを考えると両面仕様の方がコスパ的にお得だといえます。
おすすめボンネルコイルマットレス
以上にあげた条件をクリアしたボンネルコイルマットレスをご紹介します。
エヴァプレミアムマットレス シングル ブラウン 22,532 円(税・送料込)
【スペック】
生地内容(上下面):シルク配合 抗菌、防臭、防ダニ ニット生地
詰め物内容(上下面):高通気性ウレタン10㎜ 高弾力ウレタン20㎜ 不織布 フェルト2枚
コイル:高密度ボンネルコイル線径 2.2㎜
ウレタンの密度:25D
コイルスプリング:SWRH72B-C
これについてもう一度解説しますと、詰め物に関してはウレタン、不織布、フェルトと何層にもわたってコイルスプリングを覆い、そしてウレタンの密度が25Dということから、非常にへたりにくい頑丈なマットレスといえます。
またコイルスプリングに関しては、硬鋼線を使用し、炭素使用の数値は72で、硬さ(反発力)が強いことがわかります。
またマンガン使用量はBで、これは粘り(弾力)と同時にへたりに強いことがわかります。
最後の引張強度は、最強のCと表示されています。
そして仕様はもちろん両面仕様で、4通りの使い方があるため長持ちします。
コイルスプリングにおいても、詰め物内容においても、文句なしの耐久性。
しかも表生地はシルクを配合した抗菌、防臭、防ダニ加工を施した最高の仕上げ。
これこそ、寝心地のいい最高のボンネルコイルマットレスといえます。
ポケットコイルマットレスとは
ポケットコイルマットレスの特徴は、体を点で支える構造にあります。
スプリングひとつひとつがそれぞれ独立した構造になっているため、加重がかかったところだけがマットレスに沈み込みます。
つまり体型や姿勢の凸凹に合わせてフィットしてくれるマットレスです。
ポケットコイルマットレスのメリット
・体圧分散性がよい
体圧分散についてはボンネルコイルマットレスのところで詳しく説明しましたので、ここでは省略しますが、要するにポケットコイルマットレスはスプリングが独立しているため、体の重い部分だけが沈みこみ、寝姿勢が通常の姿勢とほぼ変わらずキープできのです。
それゆえ、寝ているときに筋肉に負担がかかりにくく、朝目覚めた時、疲れが残らず起き上がることができます。
・体重の軽い人には寝心地がいい
体重の軽い人にとっては、適度な沈み込みが体感できるため寝心地がよく、低反発マットレスと違って下からの程よい反発があるため寝返りもしやすく、さわやかな目覚めが期待できます。
・寝返りをうっても振動が伝わらない
ひとつひとつのコイルスプリングが独立しているため、振動がよそに伝わりにくく、二人寝をしていても片方が寝返りをうっても相手方にそれが伝わりにくいから、夫婦一緒に寝るには適したマットレスといえます。
ポケットコイルマットレスのデメリット
・体重の重い人には寝返りがうちづらい
体重の軽い人には心地いいマットレスですが、反面体重の重い人には沈み込みが深いため、寝返りがうちづらいかもしれません。
これはスプリングの粘度(はね返り度)にも関係しますから、体重の重い人がこのマットレスを選ぶときは、スプリングの粘度をよくチェックして選ぶ必要があります。
・通気性が悪い
ポケットコイルマットレスはコイルひとつひとつが不織布で包まれているため風通しが悪く、ボンネルコイルマットレスと比べて通気性が悪いといえます。
しかしながら、ウレタンマットレスよりは通気性はいいということだけは付け加えておきます。
ポケットコイルマットレスの選び方
さてメリット、デメリットは今の説明でおわかり頂けたと思いますが、肝心の選び方について次にご説明します。
選ぶポイントは、ボンネルコイルマットレスとほぼ同じといえます。
詰め物、ウレタンの密度、そしてコイルスプリングの強度などです。
では順を追って話を進めてまいりましょう。
詰め物が重要
ボンネルコイルマットレスと同じ説明になりますが、コイルを覆う詰め物の内容をしっかり見ましょう。
ポケットコイルマットレスの説明書きを見ますと、面ではなく点で支えるとか、振動が伝わりにくいといったありきたりな説明ばかりが目立ち、肝心の詰め物に関しての説明が曖昧なものが多く見受けられます。
なぜ詰め物が大事かというと、コイルがいくら頑丈でもそれを覆う詰め物がへたってしまったら、そのマットレスは使い物にならず大ごみ行きです。
そんなバカなことにならないよう、詰め物にも十分気を配って調べる必要があります。
もし詰め物に関する説明がなかったら、そのポケットコイルマットレスは見送った方がいいでしょう。
耐久性を左右するウレタンの密度
なぜウレタンの密度が重要かというと、耐久性に関わるからです。
もしウレタンが途中でへたってしまったら、いくらコイルが大丈夫でも背中にコイルの突き上げを感じ、寝心地は甚だ悪くなります。
そういったことにならないよう、詰め物のウレタンの密度がどれくらいかチェックする必要があるのです。
もし詳しい説明がなければ、そのポケットコイルマットレスの購入は控えた方がいいでしょう。
ちなみにおすすめするウレタンの密度は25Dくらいが適度といえます。
コイルスプリングの強度チェック
この項目はボンネルコイルマットレスのところで述べましたので、詳しく説明する必要はないと思いますが、購入前にはコイルスプリングのスペックを必ずチェックしてください。
もし詳しい記載がなければ、電話やメールで問い合わせてみてください。
納得いく回答がなければ買い控えた方がいいでしょう。
この強度チェックは、マットレスの中核をなすコイルスプリングの耐久性のほかに、粘り(弾力性)がわかる指標ですので、おろそかにはできません。
はっきり申し上げまして、コイルスプリングの強度を表す指標(例:SWRH57A-A)の記載がない商品が多く、通り一遍の説明をしているものが多いのが実情です。
安いからといって飛びつくと、「安物買いの銭失い」になってしまいますので、この点だけはよく調べてから購入に踏み切る方が賢明です。
並行配列のものを選ぶ
ポケットコイルマットレスを選ぶうえで大事なことのひとつに、配列方法があります。
以下のイラストのようにポケットコイルマットレスには、交互配列されたものと並行配列されたものの2通りのものがあります。
交互配列されたものは、コイルスプリング同士が接近しすぎているため、横のスプリングの影響を受けやすく、振動が伝わりやすくなってしまいます。
これではポケットコイルマットレスの特性を失うことになってしまいます。
ポケットコイルマットレスを選ぶときは、コイルの独立性が保てる並行配列のものがいいのです。
両面仕様のものを選ぶ
こちらもボンネルコイルマットレスの説明と重複しますが、片面仕様では使い方は2通りしかありません。
しかし両面仕様の場合、倍の4通りの使い方があります。
つまり倍長持ちするということです。
コスパ的にも両面仕様のものがお得といえます。
おすすめポケットコイルマットレス
以上にあげた条件をクリアしたポケットコイルマットレスをご紹介します。
エヴァプレミアムマットレス シングル ブラウン 27,535 円(税・送料込)
【スペック】
生地内容(上下面):シルク配合 抗菌、防臭、防ダニ ニット生地
詰め物内容(上下面):高通気性ウレタン10㎜ 高弾力ウレタン20㎜ 不織布 高密度ウレタン10㎜ 不織布
コイル:高密度ポケットコイル線径 1.4㎜
ウレタンの密度:25D
コイルスプリング:SWRH72B-C
詰め物はボンネルコイルマットレスよりも多く、ウレタン、不織布と何層にもわたって配置。
ウレタンに関しては3種類に分けて配置してあります。
耐久性、弾力性に関してはスペックを見れば申し分なく、コイルの配列に関しては独立性を保つ並行配列を採用し、そして長く使える両面仕様を採用しています。
柔らかすぎず、しかもソフトな触感を楽しめる理想的なポケットコイルマットレスといえます。
あなたにあったサイズを選ぼう
ベッド幅はセミシングル、シングル、セミダブル、ダブル、クイーンとありますが、あなたはどのサイズのものを選びますか。
実は快眠とベッド幅には関係があって、ベッド幅の広いものほど快眠を得られたという実験結果があるのです。
幅の狭いベッドから広いベッドまで順番に試験をした結果、90cmを境に快眠が劇的に向上したのです。
つまり、人が快眠を得るためには90センチ以上の幅を必要とし、穿った見方をするならば、人は寝ているときには寝返りをうてるスペースが必要ということになります。
日本人の成人男性の平均肩幅が45cmで、寝返りをうつのに必要なスペースを左右20cmずつとすると85cmで、先ほどの90cm幅とほぼ一致します。
これは平均肩幅の45cmでの計算ですから、肩幅の広い人はもっと幅の広いベッドにすればより快眠が得られるということになります。
ベッドを置くスペースには限りがありますからそれほど大きなベッドはおけないとしても、快眠を得るために、より幅の広いベッドにすることをおすすめします。
ベッドのおすすめ通販ショップ
さていよいよベッドフレーム選びです。
ベッドフレームには、スタイル、機能、素材など、様々な選択肢があります。
スタイルとしては、フロアベッド、ローベッド、スタンダードベッドなどの種類があり、デザインもスタンダードなものからアジアンテイスト、北欧風など。
そして機能面に関しては、収納付きベッド、高さ調整付きベッド、すのこベッド、布団対応ベッド、ソファベッドなどです。
このようにみていきますと、ベッドフレーム一つ選ぶだけで、大変悩んでしまいますね。
そこで皆さんがスムーズに目的のベッドに行きつけるような、購入しやすいベッドの通販サイトをご紹介します。
品揃えも豊富でお値段もお手頃、そしてサービスも満足いくベッド通販ばかりです。
参考にご覧ください。
CCMART7
このショップはインターネット限定のインテリア専門店です。
あまり知られておりませんが、価格が安く品揃えが豊富で、お目当てのベッドにたどり着きやすいサイト構成になっています。
ベッド購入をお考えなら、是非このショップを覗いてみる価値はあると思います。
nuruco
ベッド通販専門店「ベッドコンシュルジュネルコ-neruco-」
国内最大級のベッド通販専門店です。
商品点数8,000点以上と品揃えが豊富で、ベッドやマットレス、寝具を扱う専門店としてはネット随一のショッピングサイトです。
マットレスにおいては、フランスベッドや東京西川のような有名ブランド品も多数扱っています。
マットレスにこだわる方なら、是非覗いてみたいサイトです。
BELLE MAISON
ご存知、千趣会が運営するベルメゾン通販サイトです。
サービスやサポートは充実しているのはもちろんですが、低価格商品のベッドも多数あります。
大手総合通販会社が運営するだけあって、安心して購入できるサイトです。
日本の気候に適したベッド選び
日本はとりわけ湿度が高い国です。
夏は高温多湿、冬は密閉度の高い住居ゆえの多湿環境。
こんな環境の中でのベッド使用は、間違いなくカビの発生につながります。
それゆえ、湿気対策できるベッド選びが大切というわけです。
ではどういったベッドなら湿気対策ができるでしょうか。
湿気のおもな原因は、人間が寝ているときにかく汗です。
一晩でおよそコップ一杯分の汗をかくといわれていますから、相当の湿気です。
これを逃がしてやるのには、床板の通気性が優れていて、なおかつベッドに調湿機能がなければなりません。
この条件を満たすベッドは、床板に通気性に優れたすのこを使い、しかもベッドの素材は調湿機能がある檜か桐のベッドが最適といえます。
檜すのこベッド
耐久性・防腐性・防虫性に一番優れた素材『檜』を使ったすのこベッド。
檜はヒノキ風呂からも推察できるように、香りにリラックス効果があり、ベッドに用いると同じように安眠効果が得られます。
また桐と同じように調湿効果もあるため、布団やマットレスの湿気を調節し快適な環境を作り出します。
『香凛』は檜の特質を十分活かしたベッドですが、機能面でも優れています。
ベッド下は4段階の調節が可能で、しかも並べて使っても段差ができない構造になっています。
またマットレスだけでなく布団も使えるベッドだから布団派のひとにはうれしいベッドです。
檜すのこベッド『香凛』
桐すのこベッド
天然木総桐すのこベッドです。
床板がすのこで、調湿機能抜群の桐で作られたベッドだから、日本の気候に最も適したベッドといえます。
ベッドの強度を高めるため、あえて足を6本にし、ヘッドボードなどを一切なくしてシンプルに仕上げています。
桐という素材は素材の中では非常に軽く移動もしやすいため、掃除のときなどは非常にラクにできます。
天然木総桐すのこベッド
折りたたみ桐すのこベッド
キャスター付き折りたたみ式ベッドは、開閉もラクで移動も簡単に行えますから非常に便利なのですが、キャスターがフローリングを傷つけるおそれがあるので、あまりおすすめできません。
寝ているときにキャスターに重みが全部かかるため、寝返りをうった時などにフローリングとの間に摩擦が起こり傷つけてしまうからです。
しかしこのタイプの折りたたみベッドならそんな心配はなく、布団も干せて湿気対策になります。
素材は桐だから調湿性にすぐれ、カビやダニの発生も抑えてくれて、熱伝導率が低いため夏は涼しく、冬は底冷えを防いでくれます。
折りたたみのすのこベッドならこれがおすすめです。
耐荷重180㎏ 4つ折り桐すのこベッド
まとめ
ベッド選びは、まずあなたに合ったマットレス選びから始めなければなりません。
何度も言いますが、ベッドでの寝心地を決定するのはベッドフレームではなくマットレスです。
マットレス選びを慎重に行った上で、ベッドフレーム選びに移ることが重要なポイントです。
なお、最後の湿気対策できるベッド選びについては、素材が檜か桐でなければならないわけではなく、それ以外のパイン材であっても床板がすのこであれば十分湿気対策になります。
湿気対策にはすのこが有効です。
是非参考にしてください。