一粒ダイヤネックレスと並んで人気のダイヤ ラインネックレス。
ダイヤがチェーンのライン上に並んでセッティングされたデザインは、上品でエレガントな雰囲気を醸し出し、高級感を漂わすに十分なネックレスです。
なかでも1カラットのネックレスはその典型で、ボリューム、迫力ともに十分すぎるほどの高級感を感じさせます。
ですが1カラットのラインネックレスといってもダイヤ数は様々で、5個、7個、9個、11個といったものがあり、このダイヤ数によってネックレスの持つ雰囲気も変わってしまうのです。
上の装着写真はみな1ctのダイヤネックレスですが、雰囲気が全然違うのがわかるでしょう。
この中で一番数多く出品されているのが、11ピースのダイヤラインネックレスです。
しかしこの11ピースのダイヤネックレスも、ダイヤの品質にバラツキがあり、よく輝くダイヤのものもあればそうでないものもあります。
このページでは、1カラットのラインネックレス ダイヤ11ピースに焦点をあて、どのクラスのものがどのくらいの値段で販売されているのか見てみたいと思います。
ダイヤの品質とは
ダイヤの品質は、ダイヤの4C評価によってわかります。
4Cとは、カラット(重量)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとってそう呼びます。
カラットはここでは1カラットですが、他のカラー、クラリティ、カットの評価によってそのダイヤが美しく、また輝くものであるかどうか判別できます。
では1ctのダイヤラインネックレス11ピースの場合、どのようなダイヤがセッティングされているのでしょうか。
それは大きく分けて3つに分類されます。
ひとつは、SIクラスとだけ記載されたラインネックレス。
もうひとつは、Hカラー、SIクラスと記載されたラインネックレス。
最後は、Dカラー、SI2、Excellentと記載されたラインネックレスです。
これら3種類のラインネックレスをご紹介し、それぞれどの程度のダイヤが装填されているのかご説明させていただきます。
SIクラスのダイヤがセッティングされたラインネックレス
以下の商品は、クラリティがSIクラスのダイヤがセッティングされたラインネックレスです。
ではこのSIクラスのダイヤとはどういうダイヤであるのか?
SIクラスとは、ダイヤ評価4Cの内のクラリティについてのランクを表したものです。
ここでSIクラスのダイヤについて詳しく知って頂くために、クラリティについて少し説明をさせて頂きます。
クラリティについて
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなり光の透過率が劣るわけですが、このインクルージョンの多い少ないのグレードを表したのがクラリティなのです。
つまりクラリティとはダイヤの透明度を表した指標というわけです。
そしてこのクラリティは11段階にランク付けされます。
インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。
では透明度のあるダイヤとは、どの程度のクラリティであればいいのか?
それはSIクラスです。
以下の表をご覧ください。
SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。
しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまうのです。
つまりSIクラス以上のダイヤは透明度が高く、光が透過しやすいといえます。
透明度の高いだけのダイヤでは輝きを保証しない
ただし透明度が高いからといってダイヤの輝きを保証するものではありません。
ダイヤが輝くためには、クラリティSI以上のほかに、カットがGood以上なければならないのです。
カットに関する説明は後述しますが、カットがGood未満のFairになりますと、光がダイヤ底部より漏れてしまい、輝きが劣ることになるのです。
つまりSIクラスのダイヤとは、透明度が高いダイヤというだけのことです。
次に、1ct 11ピースのダイヤラインネックレスのなかに、Hカラー、SIクラスのダイヤがセッティングされたものがあります。
このダイヤとはどの程度のダイヤであるのか、商品を紹介後説明させて頂きます。
HカラーSIクラスのダイヤがセッティングされたラインネックレス
先ほど紹介したSIクラスのダイヤにプラス、Hカラーという評価が入ったダイヤです。
Hカラーとは、ダイヤのカラーのランクを表したものです。
カラーはダイヤの美しさに関係しており、カラーの良し悪しによって美しいかそうでないか決定してきます。
ここでHカラーのダイヤについて詳しく知って頂くために、カラーについての説明をさせて頂きます。
カラーについて
カラーはダイヤの色を表す指標で、無色のダイヤほど高くランク付けされます。
最近では、Very Light Yellowとかブラウンダイヤなどが販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色の方が美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではプリズム効果を発揮するダイヤカラーとはどの程度のものか。
それはHカラー以上のダイヤです。
以下の表をご覧ください
Hは「ほとんど無色」に属しています。
ほとんど無色には、G、H、I、Jとありますが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
それゆえHカラーはプリズム効果が発揮できるギリギリのラインといえます。
つまりHカラー以上のダイヤは、美しいダイヤに属することを意味しています。
Hカラーだけではダイヤの美しさは保証されない
ただしいくらHカラーのダイヤが美しいといっても、透明度の伴わないダイヤは美しいとは言えません。
たとえば、Hカラー、クラリティIクラスのダイヤでは、たとえカラーが無色でも美しいダイヤとはいえません。
ダイヤは、カラーと透明度が伴ってはじめて美しいダイヤといえるのです。
よって、先に紹介したHカラー、SIクラスのダイヤラインネックレスは、色、透明度とも申し分のない、美しいダイヤがセッティングされたネックレスといえます。
ダイヤの輝きはクラリティとカットで決まる
先ほど、クラリティがSIクラスだけではダイヤの輝きは保証されないと申し上げました。
ダイヤが輝くためには、これにプラス カットが重要なカギを握るのです。
ここでカットについて説明し、最後にDカラー、SI2、Excellentカットのダイヤがセッティングされた1ctラインネックレスをご紹介します。
カットについて
採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。
それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。
そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。
カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってカットがGood以上のダイヤが、輝くダイヤといえるのです。
ハートアンドキューピットとは
販売されているダイヤ製品の中で、ハートアンドキューピットという記載が見られます。
これは何のことかというと、カットに関する記載です。
ここで少し、ハートアンドキューピットについて説明させて頂きます。
素晴らしいカットが施されたダイヤを特別のスコープで覗き込むと、8つのハートとアロー像が確認されることがあります。
これをハートアンドキューピットが現れるダイヤとして重宝されています。
これはプロポーションとシンメトリ(対称性)の良い最高のカットをダイヤに施した場合、8つのハートとアロー像が特殊スコープで確認できるのです。
つまりハートアンドキューピットが現れるダイヤとは、最高のカットが施されたということで、カットグレードでいえばExcellentかVery Goodのカットにあたるのです。
DカラーSI2 Excellentカットのラインネックレス
このラインネックレスには、最高のカラーDを持つダイヤがセッティングされています。
業界でもめったにお目にかかれないDカラーのダイヤが11ピースセッティングされています。
そして透明度を示すクラリティはSI2で、光の透過には十分な透明度を有しております。
そして特筆すべきは、これまた最高のExcellentカットが施されたダイヤで、それが11ピース配置されていますから、輝きには申し分ないネックレスといえます。
価格も結構な値段が付いていますが、それほど貴重なネックレスといえるでしょう。
まとめ
1カラットダイヤラインネックレス 11ピースをダイヤの品質ごとに比較してみました。
やはりダイヤの品質が詳細に記載されたものほど、高品質で高価格になっています。
なかにはダイヤの品質記載がまったくないものもありました。
これはダイヤの品質に自信がないからそうするのであって、そのような商品ははじめから選ぶべきではなく買うに値しないものといえます。
よってここでは取り上げませんでした。
いかがだったでしょうか。
参考になりましたでしょうか。
このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。