60代女性に贈る一粒ダイヤネックレスの条件

お母様の還暦祝いや誕生日プレゼントに何を贈ろうか悩んでいたら、
一粒ダイヤネックレスなどはどうでしょう。

女性にとってダイヤはあこがれの宝石。
いくつになっても、贈られてうれしくない人はまずいないでしょう。

しかし選び方がわからないという方も多いはず。

そこで元宝石商の私が、60代女性に相応しいダイヤネックレスの選び方を解説します。

デザイン

ダイヤネックレスといっても様々なデザインがあります。

シンプルに6本爪で留めただけのダイヤネックレスもあれば、ダイヤ周りを枠で装飾し、その上にメレダイヤを散りばめたダイヤネックレもあります。

枠で装飾されたダイヤネックレスは、一見ゴージャスに見えて良さそうなのですが、着ける側からすると評判はあまりよろしくないのです。

その理由は、流行に左右されるからです。

凝ったデザインというのは流行があり、その時はいいのですが流行が過ぎると過去のものになってしまい、着けることに躊躇するようになるのです。

一時的に着けられるダイヤネックレスでは意味がありません。

やはり時代が変わろうとも着けられる、流行に左右されないものが望まれます。

私がおすすめするのは、6本爪で留められたシンプルな一粒ダイヤネックレスで、これなら流行に左右されずいつまでも身に着けることができます。

Simple is best(シンプル イズ ベスト)といいます。

60代の女性に贈るとしたら、シンプルな一粒ダイヤネックレスが相応しいと思います。

ダイヤの大きさ

ダイヤネックレス選びでまず悩むのが、ダイヤの大きさです。

一体60代の女性には何カラットのダイヤが相応しいのか?

これを決める前に、まずはそのダイヤネックレスをどのような時、どのような場所にしていくのかを考えたほうがいいのです。

なぜならばT.P.Oよって、選ぶダイヤの大きさは変わってくるからです。

たとえば普段使いのダイヤネックレスに1カラットのダイヤが合いますか?

合いませんね。

普段そんな大きなダイヤを着けていたら、周りがびっくりし引いてしまいます。

それに嫌味だと受け取られてしまいます。

ダイヤの大きさを決める時は自分の好みで選ぶのでなく、そのネックレスをいつ、どんな場所にしていくのかを考えて選ぶ方が間違いは少ないでしょう。

60代だからこれくらいの大きさが必要というのではなく、T.P.Oを考えて選ぶことをおすすめします。

ダイヤは輝きが命

次に選ぶときに悩むのが、そのダイヤは輝くのか?
ということです。

60代女性に贈るダイヤネックレス。
やはり輝いて欲しいものです。

素人さんはその判断ができないために、商品画像を頼りに選んでしまい、結果として後悔することになるのです。

ダイヤは輝きが命です。
輝いてこそダイヤといえます。

ではダイヤが輝くためには何が必要か?
それを説明したいと思います。

クラリティがSIクラス以上

ダイヤの価値を測る指標として4Cがあります。

カラット(重さ)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとってそう呼びます。

この中のクラリティとはダイヤの透明度を表す指標で、ダイヤの輝きに大きく影響します。

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョンの多い少ないによってダイヤの透明度は大きく変わります。

簡単に言うとクラリティとは、このインクルージョンの多い少ないを表した指標といえます。

インクルージョンが全く存在しないダイヤのクラリティはFL(フローレス)と評価されます。

そしてインクルージョンが増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1と評価されます。

ではダイヤが輝くためにはどのランクのものがいいかというと「SIクラス」以上です。

SIクラスとは、インクルージョンの発見が肉眼では困難な時につけられる評価で、そのくらいインクルージョンが微小なのです。

しかしその下の「Iクラス」になると、インクルージョンが肉眼で容易に発見できる時につけられる評価で、それくらい大きいと光の透過を遮り、輝きを著しく落としてしまうのです。

言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像を見てみましょう。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度が違うでしょう。

このように輝くダイヤを望むなら、クラリティが「SIクラス」以上のものを選ぶ必要があるのです。

カットがGood以上

ダイヤが輝くためには、クラリティ「SIクラス」以上だけでは不足です。

もうひとつカットが重要な要素といえます。

採掘されたダイヤは一見スリガラスのようです。

しかし人の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ宝石に変貌するのです。

その方法がラウンドブリリアントカットというカット法です。

しかしラウンドブリリアントカットであればなんでも輝くというわけではありません。

やはりカットの出来如何によって、輝いたりそうでなかったりするのです。

たとえばExcellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)

しかしカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい、輝きが劣ることになるのです。

これがカットの出来如何による輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、ダイヤ理想のプロポーションというのがあり、それが以下の比率で構成されています。

この理想のプロポーションに近く、研磨状態が良好なものからExcellent、VeryGood、Good、Fair、Poorと評価されます。

ではダイヤが輝くためには、カットがどの評価のものがいいかというと「Good」以上です。

カットがFairやPoorではプロポーションに問題があり、輝くダイヤとは言い難いです。

つまり輝くダイヤを望むなら、カットが「Good」以上のものを選ぶ必要があります。

美しいダイヤはカラーで決まる

輝くダイヤの選び方はわかりましたね。

ではさらに、美しく輝くダイヤの選び方を解説します。

60代女性に贈るダイヤネックレスですから、
やはり美しく輝いて欲しいものです。

その美しさに影響を与えるのがダイヤのカラーです。

ダイヤは天然鉱石ゆえ、すべてが無色というわけではありません。
素材の混入により、黄色味を帯びたものが存在します。

最近ではVery Light BrownとかYellowといったダイヤが売り出されていますが、要は色のついたダイヤであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っているといえます。

やはり選ぶとしたら無色のダイヤがおすすめです。

私が無色のダイヤをすすめる理由は、プリズム効果があるからです。

プリズム効果を発揮する無色のダイヤ

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。

同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

プリズム効果にさほどの影響を与えないのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。

まとめ

60代女性に贈る一粒ダイヤネックレス。
その条件はHカラー、SIクラス、Goodカット以上のダイヤネックレスが相応しいといえます。

ダイヤの大きさは、どんな時にどんな場所でするのかT.P.Oにしたがって選ぶのがいいと思います。

60代のお母様や奥様への誕生日祝いに、一粒ダイヤネックレスを贈られると、きっと喜んでくれるはずです。

このページが、そんな贈り物に少しでも貢献できたら幸いです。

最後に、私が選んだ一粒ダイヤネックレスをご紹介してこのページを閉じたいと思います。

お読み頂き、真に有難うございました。

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