ストレッチをいきなり始める。
固まった体をいきなり伸ばすわけですから、当然筋肉に負担がかかります。
ストレッチは何かの運動を始める前の準備体操ではありますが、そのストレッチを始める前にも準備体操が必要なのです。
たとえばいきなり前屈ストレッチを始めたとしましょう。
体の硬いうえに筋肉も固まっていますから、当然足に手が届くまでにはいかないでしょう。
この状態で上体を前に倒そうとしても、おそらく進歩は見られないでしょう。
いつまでたっても上体は前に倒れずこのままです。
いつもこんな調子でストレッチをしていたら、効率が上がらず時間を浪費してしまいます。
やはりストレッチの前には、筋肉をある程度ほぐす準備体操なるものが必要なのです。
それが屈伸運動というわけです。
たかが屈伸されど屈伸
屈伸運動とは、まず足を肩幅に開いて立ち、手を膝に当ててしゃがみます。
しゃがんだ時、膝を2回弾ませます。
この時踵は床から浮かさないことが肝要です。
そしてそのあと手を膝に当てたまま立ち上がり、膝をしっかり2回押さえて膝を伸ばします。
この単純ともいえる屈伸運動ですが、筋肉をほぐす上で、非常に重要な運動なのです。
この運動のポイントは、しゃがんだ時、踵を床から離さないこと。
実はこれが意外と難しい。
体の硬い人がこれをやると、後ろにひっくり返りそうになります。
原因は、足首、ふくらはぎ、脛、股関節、骨盤周り、背筋の筋肉などが硬いせいでしゃがめないのです。
試しにやってみるとよくわかると思います。
しゃがんだ時、どの筋肉が張っているかよくわかります。
その張った筋肉が硬いということで、それが邪魔をしてしゃがめなくなっているわけです。
この屈伸運動を続けることによって、筋肉が徐々にほぐされて柔らかくなってきます。
ほぐされる筋肉は、先ほど言った足首、ふくらはぎ、脛、股関節、骨盤周り、背筋まで広範囲に亘ります。
たったこれだけの運動で、これだけの筋肉がほぐされるのですから驚かされます。
そしてコツはゆっくり行うこと。
あまり勢いをつけてやらないこと。
ゆっくりゆっくり丁寧に、どこの筋肉を伸ばしているのかを意識しながら行うことで筋肉の柔軟性は飛躍的に向上します。
そしてこの体勢での屈伸運動に体が慣れてきたら、アレンジを加えてみるのもいいでしょう。
並行立ちにする
今まで足を逆ハの字にして立ってやっていたのを並行立ちにしてやってみてください。
おそらく最後までしゃがめず、腰が途中で止まるはずです。
そしてこの動きによって、別の筋肉のストレッチができるはずなのです。
これもやっていくうちに筋肉が伸ばされ柔らかくなってきます。
足幅を狭める
肩幅に開いていた足幅を徐々に狭めてください。
そして最後には足を揃えて屈伸運動をしてみてください。
うまくできるでしょうか?
この状態で踵をつけたまましゃがむには、足首と脛の筋肉が柔らかくなくてはできません。
つまりそれだけ柔軟性が求められるというわけです。
こういうふうに屈伸運動にアレンジを加えることで、様々な筋肉が広範囲に亘って柔らかくなるのです。
是非試してください。
まとめ
屈伸運動というのは、単純な動きに見えてたくさんの筋肉を伸ばしてくれます。
これを細かく丁寧に行うことによって体は柔軟性を帯び、本格的にやるストレッチの補助的役割をしてくれます。
私はこの屈伸運動をストレッチ前に必ず行います。
それも丁寧に、筋肉の伸びを確かめながら行っています。
そのおかげでコストパフォーマンスが上がり、効率よくストレッチができているというわけです。
これからストレッチを始める方にも是非この屈伸運動を取り入れて頂きたいと思います。
このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。