0.5カラットダイヤラインネックレスの使い分け

普段使いからカジュアル、フォーマルに至るまで、あらゆるシーンで活用できるダイヤラインネックレス。

しかしどんな大きさでもオールマイティで使えるわけではありません。

たとえば1カラットのラインネックレス。

これなんか普段使いにできるかというと無理ですね。

そんな派手なネックレスを普段していれば、周囲がギョッとしてしまいます。

やはり適度な大きさがあるわけです。

ラインネックレスには、0.1カラットから1.5カラットのものがあります。

オールマイティに使える大きさというと、0.5カラットあたりが適当です。

大きすぎず小さすぎない0.5ctのラインネックレスは、どんなシーンにでも対応できる大きさです。

しかし0.5ctのラインネックレスといっても価格は様々で、高いものもあれば安いものまであります。

それはダイヤ品質の高低に左右されている部分が大きいですね。

楽天で調べたところ、0.5ctダイヤラインネックレスの場合、5つの分野に分かれているのがわかりました。

ひとつは、ダイヤの品質表示がまったくないもの。

もうひとつは、ダイヤの透明度を表すクラリティがSIクラスとだけ謳ったもの。

そしてそれに加えてHカラー、SIクラスと謳ったもの。

ダイヤのカットを表すハートアンドキューピットが現れるダイヤと謳ったもの。

最後に、ダイヤの品質を表す4Cの評価がすべて記載されているもの。

大別すると、これら4つの分野に分かれていることがわかりました。

ではこれら5分野の違いは何でしょう?

それは使われているダイヤの美しさと輝きの違いです。

冒頭で、ラインネックレスは普段使い、カジュアル、フォーマルに活用できると申し上げましたが、これら5分野のラインナックレスが果たしてどのシーンに相応しいか、考えてみたいと思います。

楽天で販売されている0.5ctダイヤラインネックレスを分野ごとに挙げて、その中身であるダイヤ品質の説明をさせて頂きます。

まずは、ダイヤの品質表示がまったくない0.5ctのラインネックレスから

品質表示のないラインネックレス

ダイヤ7ピース

ダイヤ10~11ピース

ダイヤ17ピース

品質表示のないダイヤの意味

ダイヤの品質表示がないのは、はっきり言うとそれほどのダイヤではないということ。

つまり品質表示できるほどのダイヤではないということです。

それゆえ、ダイヤの美しさ、輝きというのはあまり期待できないといえます。

ダイヤに輝きを求める人にとっては避けた方がいい商品ですが、デザインや価格の安さを優先する方にとってはいいかもしれません。

使えるシーンとしては、普段使いかカジュアルでしょう。

フォーマルに使うならもう少し輝きのあるダイヤにすればいいと思います。

SIクラスのダイヤが装填されたラインネックレス

ダイヤの品質が透明度を示すクラリティのみ謳われたアイテムです。

すべてダイヤ数が11ピースで、クラリティはSIクラスです。

クラリティSIクラスの意味するもの

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなり光の透過率が劣るわけですが、このインクルージョンの多い少ないのグレードを表したのがクラリティなのです。

つまりクラリティとはダイヤの透明度を表した指標なのです。

そしてこのクラリティは11段階にランク付けされます。

インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。

ではSIクラスというのはどの程度なのか。

以下の表をご覧ください。

SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。

しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまうのです。

つまりSIクラスのダイヤというのは透明度が高く、光が透過しやすいダイヤといえます。

では透過率が高いからダイヤが輝くかというと、そうではありません。

ダイヤが輝くためには透明度だけでは不十分です。

なぜならカットがGood以上でないと光は反射せず、ダイヤ下方より漏れてしまうのです。

カットに関しては後述しますが、
ダイヤの透明度がいくらSIクラスであっても、輝きまで期待できないということです。

輝きは期待できないまでも、透き通ったダイヤをお求めなら、このラインネックレスはおすすめです。

使えるシーンとしてはやはり普段使いかカジュアル。

フォーマルには輝きを加えたダイヤが相応しいですね。

Hカラー、SIクラスのダイヤが装填されたラインネックレス

クラリティにプラス、カラーの表記のあるラインネックレスです。

ダイヤ数はすべて11ピースで、カラーはHのダイヤです。

カラーHが意味するもの

カラーはダイヤの色を表す指標で、無色のダイヤほど高くランク付けされます。

最近では、Very Light Yellowとかブラウンダイヤなどが販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。

ダイヤはやはり無色の方が美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではHカラーのダイヤとはどの程度のものか。

以下の表をご覧ください

Hは「ほとんど無色」に属しています。

ほとんど無色には、G、H、I、Jとありますが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

それゆえHカラーはプリズム効果が発揮できるギリギリのラインといえます。

つまりHカラー以上のダイヤは、美しいダイヤに属することを意味しています。

H・SIクラスのダイヤラインネックレス

上の商品は、プリズム効果が期待できるHカラーのダイヤで、しかも光がスムーズに透過する透明度の高いダイヤが装填されたラインネックレスです。

輝きは期待できないものの、色・透明度は申し分ないダイヤです。

使えるシーンとしては普段使いはもちろん、カジュアルにはもってこいのおしゃれアイテムといえます。

ハートアンドキューピットが現れるダイヤのラインネックレス

ハートアンドキューピットが現れるダイヤと記載されたラインネックレスです。

ハートアンドキューピットが意味するもの

ダイヤの輝きはクラリティとカットで決まります。

透明度が高く、そして高反射するカットが施されてはじめてダイヤは輝きます。

ハートアンドキューピットとはカットについての表記ですが、そのお話しする前に、カットについて少し解説させていただきたいと思います。

カットについて

採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。

それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。

そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。

しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。

カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。

Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってカットがGood以上のダイヤが、輝くダイヤといえるのです。

ハートアンドキューピットとは

素晴らしいカットが施されたダイヤを特別のスコープで覗き込むと、8つのハートとアロー像が確認されることがあります。

これをハートアンドキューピットが現れるダイヤとして重宝されています。

これはプロポーションとシンメトリ(対称性)の良い最高のカットをダイヤに施した場合、8つのハートとアロー像が特殊スコープで確認できるのです。

つまりハートアンドキューピットが現れるダイヤとは、最高のカットが施されたということで、ダイヤの輝きに大きく影響を与えます。

カットグレードでいえばExcellentかVery Goodのカットにあたります。

ただし、ハートアンドキューピットという表記だけで、他のカラーやクラリティに関しての表記がないということは、カットだけ優れたダイヤということになります。

ダイヤの美と輝きは、カラー、クラリティ、カットの三拍子が揃って初めて成り立ちます。

それゆえ、ハートアンドキューピットだけでの判断では難しいということになります。

使えるシーンとしては普段使いが相応しいのではないでしょうか。

カジュアルなおしゃれとしては、もう少し透明度が欲しいものです。

ダイヤ品質表示が明確なラインネックレス

カラット以外の3C評価がすべて謳われたラインネックレスです。

品質がすべて謳われたダイヤの意味するもの

ダイヤの4Cがすべて謳われたダイヤというのは、輝きに自信のあるダイヤということになります。

もっともHカラー以上、SIクラス以上、Goodカット以上のダイヤでないと輝きませんが。

しかし上に示したラインネックレスはどれも輝く要素をもっています。

どれをとっても間違いはないでしょう。

使えるシーンとしては、フォーマルが最も適しています。

使いようによってはカジュアルにもできますが、普段使いは少し輝きすぎる帰来があります。

まとめ

0.5カラットダイヤラインネックレスの使い分けをまとめてみました。

参考になりましたでしょうか。

このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。

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