50代 けがの少ない空手練習法②

今回は、前回の「50代けがの少ない空手練習法①」の続きです。

それでは早速やり方を説明します。

立位前屈

前回の前屈ストレッチは座って行うものでしたが、今回は立位での前屈ストレッチです。

まず足を肩幅に開き立ちます。

この体勢から上体を前に倒します。

手が床につけば50代にしては上出来ですが、つかない場合でもあきらめずにやっていくと手が床に着くようになります。

この時勢いづけてやるのでなく、ゆっくりゆっくり上体を倒していき、脚、腰、背筋の筋肉を伸ばすことを意識して行うことが重要です。

そして倒し終わったら今度は上体を反らします。

これもゆっくりゆっくり上体を反らしていき、頭の重みで首筋、背筋を伸ばすことを意識して行うと効果的です。

ストレッチというのは、ゆっくりやる方が筋肉が徐々に伸びていきますのでけがも少なく、後々の効果が違うのです。

ゆっくりやる分、それだけ痛みを伴いますがそれだけの効果はあるのです。

このストレッチが終わったら今度は両足を揃えて立ち、その状態のまま上体を前に倒します。

立位前屈ですが、最初は手が床につかなくとも根気よくやっていくうちに着くようになります。

これもゆっくりゆっくり筋肉を伸ばすことをイメージして行います。

そしてこれが終わったら今度はそのまま上体を反らします。

足を揃えて立っている分バランス感覚が必要ですが、ゆっくり上体を真後ろに反らします。

体がゆがんでいる場合、体は真後ろに反らすことができず、どちらかに偏って反らすことになります。

そうならないよう、姿見を見ながら上体の位置を確認しながら行うのが正確なやり方です。

これが終わったら今度は横倒しです。

上体横倒し

足を肩幅大に広げて立ち、まずは両手を挙げて右手で左手首をつかみそのままの状態から上体を右に倒します。

このストレッチも、ゆっくりゆっくりわき腹や腹斜筋を伸ばすことを意識して上体を倒していきます。

勢いづけてこのストレッチを行うと筋を痛めてしまうことがありますので、ゆっくりゆっくりが大事です。

私は勢いづけてやったために、筋を痛めた経験がありますからわかるのです。

右への上体倒しが終わったら今度は左です。

左手で右手首をつかみそのまま上体を左にゆっくり倒していきます。

初めてこのストレッチをする方が気づくのは、どちらかが倒しやすく、どちらかが倒しにくいということです。

これは筋肉の柔軟性が右と左とで違うため、どちらか一方は倒しやすいが反対側は倒しにくいと感じるのです。

つかりそれだけ筋肉の柔軟性が左右アンバランスであるということなのです。

これを左右バランスの取れた柔軟な筋肉になるまで続けることが大事です。

そうすることで体の歪み矯正にもつながっていきます。

肩ストレッチ

肩の柔軟性を高めるストレッチです。

まず両足を肩幅大に広げて立ちます。

そして両手を後ろに回して組みます。

この体勢から上体を前に倒します。

それと同時に後ろ手で組んだ両手を前に倒します。

前屈と肩両方のストレッチ効果があります。

それが終わったら今度は手首を返して手のひらが外側に向くようにします。

そしてその状態から同じように上体と両手を前に倒します。

手首を返すことによって、違った筋肉のストレッチになります。

この両方をすることによって、肩や腰、脚、腕、手首といった筋肉のストレッチになります。

背筋伸ばしストレッチ

次のストレッチは壁を使います。

壁より少し離れて向かい合わせに立ちます。

そして両手を挙げてそのまま壁につけます。

その状態から背筋を伸ばす感覚で上体の重心を前にかけていきます。

上体をゆっくり揺すり背筋の筋肉を伸ばします。

これが終わったら今度は壁を背にして立ち、後ろ手で壁に手をつきます。

そしてこの体勢から上体をゆっくり沈めていきます。

肩の柔軟性が求められますが、同時に背筋の柔軟性も求められます。

初めてやる方はこのストレッチはきついものですから、ゆっくりゆっくりケガのないように行ってください。

柔軟性がついてくると体がぐっと沈むようになります。

足上げストレッチ

今度は両足を前に揃えて出して座ります。

そして右足を左膝の上に載せます。

両手で足および足首をつかみ、そのまま足を頭の上にもっていきます。

最初は写真のようにはいかないと思います。

ここまでなるのに私の場合10年かかっていますから。

それでも足を頭の上にもっていくよう試みてください。

このストレッチは脚・股関節の筋肉のストレッチだけでなく、背筋の筋肉のストレッチも兼ねています。

写真のように足が上がるようになると前屈ストレッチにも効果が表れ、上体がピタッと脚にくっつくまでになります。

右足が終わったら左足も同じようにします。

左右両方が写真のように上がるようになったらしめたものです。

根気よく続けてください。

上体捻りストレッチ

足上げストレッチの体勢から今度は上体捻りのストレッチに変わります。

上げた足を下ろすとき、脚を交差させる形で着地します。

そしてこの状態から体を右に捻り、左肘で右ひざを引っ掛けます。

そして左肘で調整しながら上体を徐々に右に捻っていきます。

このストレッチも慌てず、ゆっくりゆっくり行ってください。

ゆっくり行うことで筋肉は自然と柔らかくなり、体が徐々に捻れるようになります。

右捻りが終わったら今度は左捻りです。

足の交差を反対にし、同じように繰り返します。

このストレッチをすることで上体の捻りができやすくなり、体の動きも柔らかくなってきます。

ウォーキング

総仕上げの運動はウォーキングです。

ストレッチでほぐれた体をさらにほぐすために行います。

この時注意すべきは、ストレッチで柔らかくした筋肉をほぐすことを意識して行うことが肝要です。

ウォーキングは単なる歩行ではありません。

立派なストレッチです。

それゆえ筋肉を柔らかくすることを意識して行うことで効果が全然違ってきます。

足だけで歩くのでなく、上体を揺らして歩くことをお勧めします。

そうすることで肩、背筋、腰、脚へのストレッチ効果も表れてきます。

まとめ

50代 けがの少ない空手練習法を①と②に分けて解説しました。

空手の稽古には準備体操が必要です。

それがストレッチになりますが、50代ともなるとそれを念入りに行わないと必ずけがにつながります。

それは私の経験上からいえることです。

ここで解説したことは、私が50歳から始めた空手の準備体操を記したものです。

参考にして頂ければ幸いです。

最後までお読み頂き、真に有難うございました。

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