輝くダイヤピアスの最低グレード

耳元をシンプルに装うアクセサリー

一粒ダイヤピアス。

会った人は必ずその輝きに目が惹きつけられ、素直に「きれい」と感じてしまう。

それは一粒ゆえに輝きは控えめでおとなしく、それでいての華やかさをも感じてしまうから。

まさに「シンプル イズ ベスト」がぴったり合う耳飾り、

それが一粒ダイヤピアスといえましょう。

しかしこの素敵なピアスもダイヤが輝かなければ意味がなく、その魅力は半減してしまいます。

輝かなければガラス玉に等しく、それならジルコニアの方がましというもの。

ダイヤをつける意義がなくなってしまいます。

やはりどんな大きさのダイヤピアスを着けるにせよ、ダイヤは輝かなければなりません。

ではどのグレードのダイヤピアスを着ければ、満足のいく輝きを放ってくれるのでしょうか。

ダイヤの輝きは透明度とカット次第

よく輝くダイヤとそうでないダイヤ。

同じダイヤでなぜこうも違ってくるのか不思議に思う方がいます。

それはダイヤの透明度とカット(研磨・プロポーション)が、ダイヤの輝きに大きく関係しているのを知らないからです。

では輝くダイヤに必要な透明度とカットはどの程度のグレードなのか。

それを解説したいと思います。

クラリティについて

クラリティとはダイヤの透明度を表します。

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョン(内包物)の存在がダイヤの透明度に影響を与え、ひいては輝きに影響を与えるのです。

クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。

インクルージョンの全く存在しなし「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。

ではダイヤが輝くのにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。

SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼で発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。

つまり光の透過にそれほど影響を与えないという程度です。

しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。

Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を邪魔する存在なのです。

つまり光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝かないということになるのです。

言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。

明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。

つまりダイヤが輝くためには、クラリティが少なくとも「SI」クラス必要なのです。

カットについて

次にカットについてお話しさせて頂きます。

ダイヤモンドの採掘時はすりガラスのようですが、それがカットによってあのような輝きを放つ石に変貌するのです。

そして最も輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいますが、すべてのダイヤがこのカットを行うことによって輝くかというとそうではありません。

そこはやはり出来不出来というものがあり、素晴らしいカットがなされたものだけがより輝くダイヤへと変貌します。

以下のイラストをご覧ください。

矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)

これを全反射といいます。

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの出来如何による輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。

つまりダイヤが輝くためにはクラリティ「SIクラス」以上、かつカット「Good」以上必要ということです。

これは、どちらか一つでもこのランク未満であればダイヤは輝きません。

両方相まって初めてダイヤは輝くということです。

さらに美しさを求める

輝きのあるダイヤに巡り合ったら、今度は美しさも欲しいものです。

ダイヤは主に輝きが重視されますが、しかし輝きと美しさは別物で、輝き=美しさではないのです。

輝くダイヤであっても美しさに欠けるダイヤもあるのです。

では美しいダイヤとはどのようなダイヤか?

実はダイヤの美しさはカラーが大きく関わってきます。

カラーはダイヤの色を評価したもので、無色のダイヤほど高い価値が付けられます。

最近ではVery Light Brownなどのダイヤも販売されていますが、要は色のついたダイヤのことで価値的に見れば無色のダイヤより劣ります。

ダイヤはやはり無色の方が美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。

プリズム効果を発揮する無色のダイヤ

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果が発揮されているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。

同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤと呼べるのはこれ以上のものなのです。

ダイヤピアスを選ぶならこのグレード以上

以上の説明でおわかり頂いたと思いますが、ダイヤが輝くためにはクラリティ「SIクラス」、カット「Good」が最低限必要で、さらに美しさも求めるなら、カラー「H」が最低限必要なのです。

これ未満のグレードのダイヤピアスは残念ながら期待に添うことはできませんので無視した方がいいでしょう。

最後に、上記の条件を適えた中央宝石研究所の鑑定書付きの一粒ダイヤピアスを紹介し、このページを閉じたいと思います。

最後までお読みいただき、真に有難うございました。

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