胸元で静かな輝きを放つ一粒のダイヤ。
余計な装飾は一切なく、ただ一粒のダイヤがあるだけ。
シンプルゆえに嫌味がなく、シンプルゆえに美しい。
まさにシンプル イズ ベストを表現したアクセサリー
それが一粒ダイヤネックレスといえましょう。
昔ならこんなネックレスはよそ行き用に用いられていましたが、最近では普段身に付けるネックレスとして重宝されているようです。
確かに一粒ダイヤネックレスはカジュアルにもフォーマルにも合うネックレスで、無色のダイヤゆえどんな服装にも合わせやすいという特徴があります。
当然普段使いに用いられても違和感なくおしゃれを楽しむことができると思います。
しかしながら普段使いとなると、どんな一粒ダイヤネックレスでも構わないというわけにはいきません。
なぜなら日常生活で常に身に付けるわけですから、日常に出会う人々の目があります。
その人たちに違和感なく接してもらえるようなものでなくてはなりません。
これ見よがしのダイヤは厳禁
いかにもしている~という感じのダイヤネックレス。
あまりにも粒が大きすぎるダイヤネックレス。
これなんかは普段使いには向かないでしょう。
なぜなら見せびらかしている感が強いからです。
見た瞬間相手はギョッとし、「どこかにお出かけですか?」と質問されそう。
あくまで普段使い。
普段のあなたの雰囲気をぶち壊すようなダイヤネックレスは厳禁です。
派手過ぎず、おとなしすぎないネックレス。
そんなダイヤネックレスが普段使いには向いているように思います。
ではどんな一粒ダイヤネックレスが普段使いに向いているか?
フクリン留めのダイヤネックレスなら、普段使いにぴったりだと思います。
輝きを抑えたフクリン留めダイヤ
フクリン留めダイヤネックレスとは、ダイヤの周囲を地金が覆った形のネックレスです。
一般に一粒ダイヤネックレスといえば爪留めされたものをいいます。
6本ないし4本の爪ががっちりダイヤを留め、それがネックレスになっています。
ダイヤの露出度が高く、ダイヤの美しさを最大限表現した留め方だと思いますが、ただその分華やかすぎるという弱点があります。
お出かけ用であれば問題ないのですが、普段使いとなると派手に映る傾向があり、ともすると嫌味に映ることもあります。
それゆえ普段使いにはダイヤの派手さを少し抑えたフクリン留めのネックレスが相応しいといえるのです。
留め方で変わるダイヤの見え方
一粒ダイヤネックレスには、一般に爪留め、爪留めの中にも6本爪、4本爪があり、さらには1点留め、レーザーホール留めがあり、先ほど紹介したフクリン留めがあります。
言うまでもなくダイヤは光の反射によって輝き、露出度の高いダイヤほど光をよく取り込み、その光を必ず反射するという習性があります。
上に示したいずれの留め方のダイヤも露出度が高く、よって取り込んだ光を反射させる環境が整っているわけです。
しかしフクリン留めのダイヤネックレスの場合、ダイヤの周囲を地金が覆っているため光の入射がしにくい環境にあり、上に示したダイヤネックレスほど光を反射しないのです。
つまり同じダイヤであっても光り方をおさえたネックレスになっており、普段身に付けても周囲が違和感なく受け入れてくれるネックレスになっているのです。
普段使いでもダイヤの輝きは遠慮しない
しかしいくら派手さを抑えたものが普段使いに相応しいといっても、ダイヤの輝きまで放棄することはありません。
ダイヤは輝きが命で、ダイヤが輝かなければその値打ちは半減します。
よって普段使いであっても、輝くダイヤが装填されたフクリン留めのダイヤネックレスをつけるべきです。
そこで重要となるのがダイヤのスペックです。
つまりダイヤ4Cの内のクラリティとカット、そしてカラーが重要となってきます。
クラリティとは
クラリティとはダイヤの透明度を表します。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョン(内包物)の存在がダイヤの透明度に影響を与えるのです。
クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。
インクルージョンの全く存在しなし「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。
ではダイヤが輝くのにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。
SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼で発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。
つまり光の透過にそれほど影響を与えないという程度です。
しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。
Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を邪魔する存在なのです。
つまり光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝かないということになるのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。
つまりダイヤが輝くためには、クラリティが少なくとも「SI」クラス必要なのです。
次にもうひとつの要素、カットについて説明させて頂きます。
カットについて
ダイヤモンドの採掘時はすりガラスのようですが、それがカットによってあのような輝きを放つ石に変貌するのです。
そして最も輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいますが、すべてのダイヤがこのカットを行うことによって輝くかというとそうではありません。
そこは出来不出来というものがあり、素晴らしいカットがなされたものだけがより輝くダイヤへと変貌します。
以下のイラストをご覧ください。
矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)
これを全反射といいます。
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの出来如何による輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。
つまりダイヤが輝くためにはクラリティ「SIクラス」以上、かつカット「Good」以上必要ということです。
これは、どちらか一つ欠けてもダイヤは輝きません。
両方相まって初めてダイヤは輝くということです。
ダイヤの美しさはカラーで決まる
ダイヤはクラリティ「SIクラス」以上、カット「Good」以上なら輝く。
しかしダイヤは輝きだけでは不十分です。
なぜなら輝き=美しさではないからです。
ダイヤが美しくあるためには、輝く光が美しくなければなりません。
実は、光が美しくあるためにはダイヤのカラーが重要になってきます。
カラーはダイヤの色を評価したもので、無色のダイヤほど高い価値が付けられます。
最近ではVery Light Brownなどのダイヤも販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色のものが美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあるのです。
プリズム効果を発揮する無色のダイヤ
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果が発揮されているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。
同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。
普段使いにぴったりなフクリン留めのダイヤネックレス
以下に、上記条件をクリアしたフクリン留めのダイヤネックレスをご紹介します。
普段使いにはぴったりです。
最後に
普段使いにおすすめなフクリン留めの一粒ダイヤネックレスについて述べさせていただきました。
いかがだったでしょうか。
参考になりましたでしょうか。
このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、真に有難うございました。