ダイヤのフェイクジュエリーとして人気を博したキュービックジルコニア。
しかし実際にダイヤと比べてみると前評判ほどの輝きはなく、素人目にも真偽がわかるほど。
ですが最近、スワロフスキーのジルコニアが注目を集めてきています。
評判では、天然ダイヤに匹敵するくらいの輝きとか・・
こちらのページでは、まずダイヤの輝く原理を理解していただき、今までのキュービックジルコニアがなぜ輝かなかったのか、そしてなぜスワロフスキージルコニアが輝くのかをご説明させていただきます。
ダイヤの輝く原理
ダイヤの輝きは光の反射によって起こります。
光がダイヤに入射すると光はダイヤ内で反射され、再びダイヤの外へ放射されます。
これがつつがなく行われますと、ダイヤは大変輝きます。
しかし、ダイヤの場合天然であるがゆえに、光の透過を邪魔するものが存在します。
それはインクルージョン(内包物)です。
インクルージョンが内部にたくさんあると、光はそれに遮られ反射できなくなります。
つまりダイヤが輝くためには、インクルージョンが存在しないのが最高といえます。
そして次に、ダイヤが輝くためには反射が必要です。
入射した光が、漏れることなく反射するためには、研磨(カット)が重要な要素となります。
ダイヤの最高のカットExcellentカットは、最高のプロポーションをもち、入射した光を全部ダイヤ外に放射します。
これを全反射といいますが、研磨(カット)が悪いダイヤの場合全反射は起こらず、ダイヤ底部より光が漏れてしまい、ダイヤの輝きが劣ることになります。
これらすべてを総括しますと、ダイヤの輝きは光の反射によって起こり、それがつつがなく行われるためには、インクルージョンがない透明なもので、しかも光を全反射する研磨(カット)が施されたものに限るということです。
従来のジルコニアはなぜ輝かなかったのか?
ストーンが輝くためには光の全反射が必要ですが、実はこの光の反射に関して、媒体の屈折率が大きく関係してくるのです。
媒体にはすべて屈折率が存在し、屈折率が大きいほど光は鋭く曲がります。
ダイヤモンドの屈折率は2.417ですが、ダイヤはこの屈折率が大きいため、媒体内部で全反射が起こりやすいという特質があります。
ジルコニアもまた、屈折率2.15と大きくダイヤモンドと非常に近いことから、その代用品として取り上げられたのでしょう。
しかし、ジルコニアはダイヤほど輝かなかった。
なぜでしょう。
それは、ジルコニアの硬度と研磨(カット)が大いに関係しているのです。
ダイヤモンドの硬度は、最高の10であるのに対し、ジルコニアは8~8.5しかありません。
この差が、研磨したときにストーンの仕上がりに微妙な影響を与えるのです。
硬度の高いダイヤを研磨(カット)すると、その切り口というかカット面や角は鋭利なものになります。しかしダイヤに比べて柔らかいジルコンの場合、面や角はダイヤほど鋭利なものでなく、丸まったようになるのです。
この差が光の反射に大きく影響していたのです。
ダイヤにおける光の反射のところで、研磨(カット)が重要な要素であると説明しましたが、従来のジルコニアが輝かなった理由もこの研磨(カット)にあったわけです。
スワロフスキージルコニアが輝く理由
しかしスワロフスキージルコニアは、ダイヤのごとく輝きます。
なぜでしょう。
それは、スワロフスキー社がダイヤモンド鑑定で世界的に権威のあるGIA(米国宝石学会)の鑑定基準に基づいた、キュービックジルコニアのための新しいカット法を開発したからです。
そのカット法は「ピュア・ブリリアンス・カット」と呼びます。
このカットを施されたジルコニアは、ダイヤに匹敵するほどの輝くキュービックジルコニアとなり、事実科学的にも証明されています。
世界基準で理想的なダイヤモンドとされるトルコフスキー・ダイヤモンドが放つ輝きを100%とした場合、従来のジルコニアは90%でしかありませんでした。
しかしこの「ピュア・ブリリアンス・カット」が施されたジルコニアは、理想とされるトルコフスキー・ダイヤモンドに匹敵する100%の輝きを持つことが証明されたのです。
つまりこのカット技術は、キュービックジルコニアを、最高水準の輝きを持つダイヤと同等のレベルまで押し上げたのです。
まとめ
ダイヤにしろキュービックジルコニアにしろ、輝きはすべて透明度と研磨(カット)が関係してきます。ダイヤの場合天然であるがゆえ、インクルージョン(内包物)が存在しますが、キュービックジルコニアは人口宝石ゆえ、内包物は皆無に近い状態でしょう。
したがってキュービックジルコニアの場合、輝くためには研磨が一番重要な要素といえます。
その研磨技術が、スワロフスキー社によって最高水準にまで押し上げられたことにより、キュービックジルコニアはダイヤに匹敵するほどの輝きをもつストーンとして認められたのです。
これから外出するときのアクセサリーは、ダイヤでなくスワロフスキージルコニアを身に付けた方がいいかもしれません。
安物のダイヤ以上に輝くし、落としても高くないからそれほど苦にはならないでしょう。