一粒ダイヤピアス。
ピアスを愛用する方なら一つは持っておきたいアイテムです。
しかしダイヤピアスという宝飾品は、どちらかというと派手なアクセサリーで、どこかしこと身に着けていくことはできません。
しかし愛用者にとっては普段何気なく身に着けたいもの。
そこで最近では、派手さを抑えたシャンパンカラーのダイヤピアスが普段身に着けるピアスとして注目されています。
シャンパンカラーとは、グラスにシャンパンを注いだ時、それをグラス越しに見たシャンパンの色。黄金色とでもいうべききれいな色です。
ダイヤモンドは無色が最高のカラーと評価され、このシャンパンカラーのダイヤは黄色味を帯びているため、当然無色のダイヤより価値的には劣っています。
しかし物は考えようで、無色のダイヤは白色系だから身に着けた場合目立ちます。
あまりこれ見よがし感を出したくない普段使いのダイヤピアスとしては、どうかと考えます。
しかしこのシャンパンカラーのダイヤなら肌に溶け込んで目立たなくし、これ見よがし感のないピアスに変えてくれるのです。
また無色のダイヤに比べ値段が安いのも、このピアスの人気の秘密かもしれません。
さて普段使いに人気のシャンパンカラーダイヤピアスですが、使われているダイヤの品質はまちまちで、すべてのものが輝くわけではありません。
ここでは、どのようなシャンパンカラーダイヤピアスなら輝くのか?
それを解説させて頂きます。
ダイヤが輝くためには
まずはじめに、ダイヤが輝くためには何が必要かを説明させて頂きます。
ダイヤが輝くためにはクラリティとカットが重要で、クラリティとはダイヤの透明度を表し、カットとはダイヤの研磨・プロポーションを表します。
これら二つがあるランクを超えた時に、ダイヤははじめて輝くのです。
まずはクラリティの説明からさせて頂きます。
クラリティとは
ダイヤの価値を測る指標として4Cがあります。
カラット(重さ)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとってそう呼びます。
この中のクラリティとはダイヤの透明度を表す指標で、透明度の高いダイヤほど輝きます。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなり輝きが劣るわけですが、このインクルージョンの多い少ないのグレードを表したのがクラリティなのです。
クラリティは11段階にランク付けされます。
インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。
ではダイヤが輝くためにはクラリティはどのランク以上のものがいいかというと、「SIクラス」以上のダイヤなら輝くといえます。
SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。
しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔し輝きを著しく落としてしまうのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像を見てみましょう。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度が違うでしょう。
このように、輝くダイヤを見つけるためにはクラリティがSIクラス以上のものにする必要があるのです。
カットとは
採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。
それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。
そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。
カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上必要なのです。
輝くシャンパンカラーダイヤピアスの見つけ方
ダイヤの輝く仕組みと、そのために必要な要素は理解できたことと思います。
そこで輝くシャンパンカラーのダイヤピアスを探すのですが、クラリティがSIクラス以上のダイヤはあってもカットがGood以上のものは見つかりません。
ダイヤは、この二つが揃った時初めて輝きます。
そこでGoodカットに代わる何かが必要となります。
それが、シャンパンカラーダイヤピアスに使われる台座の素材になります。
プラチナより反射率が高いイエローゴールド
ここにおもしろいデータがあります。
それは地金(プラチナ・18k)の反射率を表したものです。
宝飾品に使われている地金は大きく分けてプラチナと金(18k)に分かれます。
そして18kは、イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールドに分かれます。
これらは、金以外の配合する素材の違いと割合によって変色するのです。
イエローゴールドは、金が75%、銀が10%、銅が15%。(配合比率は銀と銅はまちまち)
ピンクゴールドは、金が75%、銀が4%、銅が19%、パラジウムが2%。
ホワイトゴールドは、金が75%、パラジウムが25%。
これら地金に使われている素材にはそれぞれ反射率があり、良く反射するものもあればそうでないものもあるのです。
そして以下のデータをご覧ください。
それぞれの素材の反射率です。
一番反射率の高い素材は銀で、これは鏡の反射板に使われていることからも頷けます。
その次に金、そして銅は「黄色」より波長が短い光を反射しにくいのでこの部分はプラチナに劣りますが、おおむねプラチナに優っています。
そして最後にプラチナとなります。
驚くべきことに、ダイヤの台座に一番よく使われているプラチナの反射率が一番低いのです。
では18kの中で、一番反射率の高い素材が使われているのはどれか?
反射率の高い、銀、金、銅が配合されているイエローゴールドが一番となります。
シャンパンカラーのダイヤにはイエローゴールド
カットがGood以上なら申し分はありません。
しかしそれがない以上他のもので代用し、輝かせなくてはなりません。
その方法が、台座の素材なのです。
台座をイエローゴールドにすることによって、ダイヤの輝きは幾分ましになります。
ただし、クラリティはSIクラス以上のダイヤに限ります。
透明感のあるSIクラス以上のダイヤで、色目はほんのうっすら黄色味がかったシャンパンカラー、そして地金はイエローゴールドのピアス。
この条件が揃ったシャンパンカラーダイヤピアスこそ、選ぶべき商品だといえます。
まとめ
輝くシャンパンカラーダイヤピアスの見つけ方を解説しました。
参考になりましたでしょうか。
このページが少しでもお役に立てたら幸いです。
最後に、私がおすすめするシャンパンカラーダイヤピアスをご紹介してこのページを閉じたいと思います。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。