両脚を180度開き、上体を床にビタッとつける。
こんなふうになりたいと思いませんか?
相撲取りが必ずさせられるストレッチで、別名股割とも言い、文字通り股を割るような体勢をとり、これをすることによってケガをしにくい体を作るのです。
50代ではとても無理だろうと思われる方もいるかもしれませんが、上の写真は今年60になる私の開脚ストレッチです。
50歳になって、無理のないように徐々にストレッチをはじめた結果こうなったのです。
正直申しまして、ここまでなるのには時間がかかります。
そして痛みも伴います。
ストレッチに痛みは付き物で、痛いということはそれだけストレッチが効いているという証。
普段使わない筋肉が伸ばされますから当然痛みます。
この痛みが原因で長続きしない人が多いようですね。
聞くところによると、筋トレはできてもストレッチは長続きしないみたいです。
なんせ、痛みの種類が筋トレとは全然違いますからね。
このページでは、私が50歳で始めたストレッチ法をお伝えしますが、痛みは常に伴うものと承知して読んでいただければ幸いです。
まずは脚の筋伸ばしから
今まで何もしなかった方が、いきなり開脚して座ってストレッチは無理です。
筋肉が硬いため、開脚すると骨盤が寝た状態での座りになり、とてもストレッチができる体勢にはなりません。
そこでまず骨盤が立った状態で座れるようにするため、片足ずつ脚の筋を伸ばしていきます。
やり方は、足裏を合わせるような恰好でまず座り、そこから右足だけを斜めに伸ばします。
そして骨盤が立つように背筋を伸ばして座り直し、そこから上体を右足つま先の方向に倒していきます。
まずは右手が右つま先に触れるように努力します。
触れられたら今度はつかめるように努力します。
そしてつかめたらそのまま静止します。
痛いでしょうが我慢してください。
時間の経過とともに筋肉が徐々に伸びてきますから、痛みも和らいでくるはずです。
和らいできたら足を交代しましょう。
左足も同じように筋を伸ばしていきます。
これを毎日繰り返し行うことによって、骨盤が立った状態をキープして開脚座りができるようになります。
諦めずに根気よくやってください。
開脚ストレッチ
上記のストレッチで筋が少し柔らかくなったら、開脚してのストレッチに移ります。
開脚域は、自分の無理のない範囲で開いてください。
そしてその状態で背筋を伸ばして座り、右足の方向に上体を倒します。
最初から下の写真のように曲がらないと思いますが、焦らずに右手で右つま先を掴めるのを目標に頑張ってください。
右が済んだら左も同じようにします。
そして最後に前に上体を倒します。
まずはおでこが床につくのを目標に頑張って下さい。
これを毎日欠かさず続けることが大事です。
痛みに負けてついついさぼりがちになりますが、大切なことは痛くても毎日続けることです。
続けるうちに痛みも和らいできます。
頑張ってください。
開脚ストレッチ上級編
今まで解説してきたことは初級編です。
無理のない範囲で頑張れる程度のストレッチです。
しかしこれからお話しする開脚ストレッチは上級編です。
これがクリア出来たら、180度開脚ができるようになります。
しかし痛みもそれ以上に伴いますので、承知しておいてください。
まずは立った状態で徐々に足を広げていきます。
そして立った状態がキープできないところまできたら手を前につきます。
そしてこの状態からまだ開脚できるようでしたら、ゆっくり脚を開いていきます。
ここまでくるとかなりの苦痛が伴いますから覚悟して行ってください。
そしてその状態で腰を上下に振ります。
できるだけゆっくり振ってください。
振る回数を決めて行ってください。
振り終わったら今度は右を向きます。
今度は縦開脚です。
この状態でも同じように上下に腰を振ります。
右向きが終わったら左向きです。
同じように腰を上下に振ります。
それが終わったら再び正面を向いてもう一度腰をグッと落とします。
落とせるだけ落とせたところで、腰を下ろしてください。
腰を下ろしたら、初級編でやったことと同じことをします。
右、左と上体を倒して、最後に正面に倒します。
これを毎日実践することによって体は確実に柔らかくなってきます。
ただし言っておきますが、上記の写真のような柔らかさが身につくのには時間がかかります。
以前テレビで開脚ストレッチが数か月のうちにできるという謳い文句で、あるストレッチ法を宣伝していましたが、人にはそれぞれ個人差があり、数か月でできる人もいれば数年かかる人もいます。
180度とはいかないまでも、ある程度の開脚で、上体の倒しがスムーズにできるようになるのにはそれほどの時間はかからないと思います。
しかし180度開脚となると、50代で少なくとも5年は必要かと思います。
それもほぼ毎日ストレッチをしてのことです。
皆さんがもし開脚ストレッチを始めようとするなら、まずどの程度までを目標にするかを決めなければなりません。それによってかかる日数も変わってきますから。
痛みが伴いますから、日ごろのお仕事に支障があってはいけません。
あまり無理のない目標を掲げることをおすすめします。