ストレッチを効果的にするために大切なことは、骨盤を立てて座ることです。
以下の写真を見てください。
これは骨盤が寝たままの状態で前屈ストレッチをしようとしています。
この体勢でストレッチをしようともストレッチ効果は得られず、柔らかくしたい筋肉をいつまでたっても柔らかくできないのです。
つまりストレッチを効果的なものにしようと思うなら、まず骨盤を立てた状態で座ることができるようにならなければなりません。
そこでこのページでは、骨盤を立てるためのストレッチ方法を解説します。
しゃがみストレッチ
しゃがみストレッチとは、両足を肩幅に開いて立ち、そのまましゃがむだけのストレッチです。ただし、踵は床にくっつけて浮かさないようにします。
なんだ簡単じゃないかと思うかもしれませんが、これが意外とできない。
踵を浮かした状態なら簡単にできますが、股関節の硬い人がこれをやろうとすると後ろにひっくり返ってしまいそうになります。
そしてこの状態でじっと静止します。
そうすると、いろいろな箇所の筋肉の伸びと痛みを感じます。
そして時間の経過とともに痛みに慣れてきますから、今度はそのままの体勢で体重を前後左右にかけていきます。
こうすることで、骨盤周りの筋肉をゆっくりと伸ばしてゆくのです。
最初硬くて踵をつけての座りができない方は、座れる範囲で踵を浮かし、徐々に踵を床に近づける訓練をしていけば、必ずつけて座ることができます。
大切なのはあきらめずに続けることです。
股関節ストレッチ
上のしゃがみストレッチで踵を床につけたまま座れるようになれば、今度は股関節まわりを柔らかくするストレッチを行います。
やり方は、両足裏を合わせて座るだけです。
股関節の柔らかい人がやると、膝が床にピタッとくっついた状態で座ることができます。
しかし硬い人の場合は、膝が床から浮き上がってしまいます。
この状態ではストレッチになりませんので、まずは床に膝がついて座れるように訓練します。
両手で膝をゆっくり抑え、離します。
抑え、離します。
これを繰り返して行うと股関節の筋肉は徐々にほぐされてゆき、次第に膝が床につくようになります。
膝が床につくようになったら、今度はその体勢から上体を前に倒してきます。
このとき背筋をまっすぐ伸ばして行ってください。
最初は、足の親指にあごが触れるのを目標にして上体を倒し、それができたら胸に足がくっつくのを目標に訓練します。
これを毎日繰り返すうちに、上体がビタッと足につくようになります。
このストレッチはしゃがみストレッチと同様、骨盤より少し上の背中側の筋肉を伸ばします。
こうすることにより、骨盤を立てた状態での座りができるようになるのです。
前屈ストレッチを効率よく行うために
骨盤を立てた状態でのすわりができるようになれば、早速前屈ストレッチをしてみましょう。
しかし、たとえ立てた状態での座りができたとしても、前屈はそう簡単にできません。
身体の硬い人は、手が足に届くかどうかぐらいまでしか倒せないでしょう。
そして上体を倒そうとすると膝が床から浮き上がってしまいます。
そこで前屈ができるように一工夫します。
右足を左膝の上に載せて、ちょうどプロレスでいう4の字固めのような恰好を作って座ります。
こうすれば右足の重みが左膝の浮きを抑えてくれます。
この体勢で上体を前に倒すのです。
このとき背筋は伸ばしたままで行います。
まずは左手で左のつま先をつかむように努力してください。
そしてこのままの状態で静止します。
痛いですが辛抱してください。
しばらくすると痛みになれ筋肉も伸びてきますので、さらに前に倒します。
そして再び静止します。
左足の筋肉の伸びを感じたら足を交代します。
両足のストレッチが終わったら前屈をしてみてください。
見事に両足をつかむことができるでしょう。
このとき骨盤は立った状態になっているはずです。
これらのストレッチを繰り返し行うことによって骨盤を立たせた状態での座りができるようになり、他のストレッチも効果的にできるようになるはずです。
まとめ
これらのストレッチは、すべて私が実際に行い、実証したものです。
これからストレッチを始めようとする方の参考になれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。
皆様の健康と健闘を祈ります。