ダンシングストーンで使えるエメラルドの条件

人の僅かな動きに反応し、中石が揺れ続けるネックレス、ダンシングストーン

揺れに応じて中石がキラキラ輝くため、周囲の目が思わずそこに行ってしまうという、何よりも衆目を集めるネックレスとして人気が集まりました。

しかしそこに目が行くのは中石がキラキラ輝くからで、そうでなければそれほど人気が出ることはなかったでしょう。

そうです。

ダンシングストーンの中石にはそれ相応の条件が必要なのです。

その条件に合致しなければダンシングストーンの中石には相応しくなく、セッティングしても何の魅力もなくなってしまうのです。

このページではダンシングストーンの中石をエメラルドにした場合、どのような条件が必要か、それを考えてみました。

小さい中石では揺れがわからない

ダンシングストーンネックレスが発売された当初、中石はすべてキュービックジルコニアでした。

キュービックジルコニアとは人工石で、人間が創り出した模造宝石です。

そしてその大きさは直径にして5㎜~6.5㎜ほどのものでした。

なぜこの大きさにしたのでしょう。

それは中石があまりに小さいと、揺れがわからないからです。

揺れがわからないということは輝きもわからないということになり、こうなるとダンシングストーンとしての意味もなくなるわけです。

揺れて輝くのがダンシングストーンの本質ですから、まずは揺れが確認できる大きさに中石をしなければならなかったのです。

エメラルドなら0.5ct以上必要

ではその大きさをカラット数にしたらどれくらいになるでしょうか。

ダイヤのカラット数を大きさに換えると、下の表のようになります。

キュービックジルコニアの大きさが5㎜~6.5㎜でしたから、これをダイヤのカラット数に換算すると0.5ct~1.0ctになります。

ダイヤとエメラルドの比重は異なりますが、これをおおよその目安にすればそれほどの違いはないと思います。

よってエメラルドを選ぶときは0.5ct以上のものがダンシングストーンの中石に相応しいといえます。

透明度が悪ければ中石は輝かない

ダンシングストーンの中石はキュービックジルコニアだと申しました。

これは人工石で、天然宝石でいうインクルージョン(内包物)等が全くない無色透明の石です。

そのため光の通りがよく、反射さえスムーズにいけばよく輝く石といえます。

つまりダンシングストーンの中石に相応しい石の条件その2は、透明度です。

透明度がよければ、ある程度の輝きは保証されることになります。

インクルージョンが多いエメラルド

しかしエメラルドの透明度を求めるのはある意味酷です。

なぜならエメラルドほどキズやインクルージョンが多い石はなく、キズのないエメラルドを探すのは、欠点のない人間を見つけるより難しいという言葉があるほどですから、エメラルドにおけるキズの存在は避けられないといえます。

それゆえ、天然エメラルドではダンシングストーンの中石は務まらないということになります。

しかし次に紹介するエメラルドなら、ダンシングストーンの中石として十分務まるといえます。

それはクレサンベールのエメラルドです。

クレサンベールのエメラルドとは

クレサンベールとは京セラが開発した再結晶宝石で、いわゆる人工宝石に属します。

しかし世間に出回るシセンティック宝石とは一線を画し、その中身は天然宝石と化学的・物理的・光学的にほぼ同じなのです。

京セラはそれを科学的データでもって裏付けし、再結晶宝石として販売しています。

この再結晶されたエメラルドならキズ、インクルージョンがほぼなく、それゆえ透明度は抜群といえ、ダンシングストーンの中石として十分務まるといえます。

なぜクレサンベールのエメラルドにはキズやインクルージョンがないのか?

それはクレサンベールができるまでの製造工程を知れば理解できます。

クレサンベールのできるまで

京セラはクレサンベールの製造工程において、再結晶宝石をより美しく仕上げるために様々な努力をしています。

それは原鉱石の精製に始まり、出来上がった再結晶宝石の厳選、商品化といった厳しい審査を経て、はじめてクレサンベールと認定されるということです。

以下にその工程を説明します。

不純物の除去

まず原鉱石の中で良質なものが使用できるよう、鉱石を厳選していきます。

そして適した原石が見つかったらそれを粉状にして精製していきます。

つまりこの段階で不純物を出来るだけ取り除くのです。

こうすることで黒ずみやインクルージョンの発生を抑え、良質な再結晶が生まれやすくしています。

原鉱石を溶かす

次にプラチナ製のるつぼの中で原鉱石を溶かしていきます。

地球内部のマグマと同じ状態を再現するために1410℃以上で加熱し、どろどろに溶かしていきます。

そして結晶が順調に成長するよう理想的な環境を作るために、人とコンピューター制御によって管理していきます。

しかし京セラはこう述べています。

科学技術はあくまで環境を整えるサポート役にすぎません。

結晶が美しく成長してゆく過程は、石そのものに委ねるしかないと。

こうして出来上がったのが再結晶宝石になるのですが、ここからさらに厳選が始まります。

厳選・カッティング

次に、再結晶によって生まれた原石のチェックが始まります。

色合い、インクルージョンの大きさ、位置等を確認し、良質な天然宝石に匹敵するほどの宝石になるようカッティングする部分をマーキングし、カットしていきます。

カットは良質な色合いの部分のみを選び、インクルージョンを避けながら行われます。

そして途中何度も品質のチェックが行われ、宝石ひとつひとつを熟練した職人による丹念な手作業で磨き上げられます。

しかしここで完成ではなく、さらに厳しい品質検査が待っています。

品質検査

研磨された再結晶宝石を、さらに熟練の鑑定士によって品質検査を行います。

GIAに準拠した判断基準をもとに、確かなグレーディングが行われます。

そして最終的に宝飾品として製品化されるのは、育成された再結晶宝石の中でたった数パーセントだと言います。

つまりクレサンベールは、これほどの行程を経てようやく世に出ることになるのです。

完成された再結晶宝石

天然では成しえることができない美しさをもった宝石。

それがクレサンベールの再結晶宝石です。

人工的になされたものは、宝石が結晶化するための環境作りだけ。

それ以外の結晶化はすべて宝石まかせ。

マーキング、カッティングは天然宝石においても行われていること。

しかしそれでも色むら、インクルージョンが混入するため、オイル処理などの人工処理が行われています。

しかしクレサンベールにはそのような人工処理は必要ありません。

科学の力で色むら、インクルージョンを出来るだけ少なくし、さらにその少ない中から厳選し、抽出したエメラルドだから人工処理せずとも美しいのです。

ダンシングストーンに相応しいクレサンベールエメラルド

以上の説明でおわかり頂けたと思いますが、クレサンベールのエメラルドの透明度には、天然エメラルドでは遠く及びません。

したがって、天然エメラルドでは務まらなかったダンシングストーンの中石も、クレサンベールのエメラルドではそれを可能にするのです。

しかも透明度だけでなく色味においても天然を越えるため、ダンシングストーンにもってこいのエメラルドといえるのです。

最後に、クレサンベールのダンシングエメラルドネックレスを紹介し、このページを閉じたいと思います。

最後までお読み頂き、真に有難うございました。

クレサンベールのダンシングエメラルドネックレス

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