日常使いのダイヤネックレスはそこそこで十分

ダイヤモンドは永遠の輝き。

最高のモース硬度10をもつダイヤモンドは摩耗することはなく輝きが鈍ることはない。

それゆえ永遠の輝きを有する。

そう、ダイヤモンドは輝きが命である。

輝いてこそダイヤといえ、それゆえ人は輝きのあるダイヤモンドを求める。

しかし輝きにもいろいろある。

よく輝くものもあればあまり輝かないもの。

よく輝くダイヤの中にも「とびっきり輝くダイヤ」もあれば「そこそこ輝くダイヤ」もある。

ではそこそこ輝くダイヤとはどの程度か?

人目に出しても恥ずかしくない程度の輝きを有するダイヤ。

これがそこそこです。

日常使いのダイヤネックレスなら、この「そこそこ程度」でいいんじゃないかと思います。

派手なダイヤネックレスは日常使いには向かない

普段の装いの中にダイヤネックレスを添える。

これが日常使いのダイヤネックレスです。

もしこのダイヤネックレスが普段の装いの邪魔をしたら、あるいは違和感を感じさせるようなら、それは日常使いには向かないということです。

つまり派手過ぎるダイヤネックレスは普段使いには向かないということ。

例えていうならカラット数。

あまり大きなカラット数のダイヤネックレスは普段の装いの邪魔をし、周囲に違和感を覚えさせてしまう。

そして冒頭に述べた輝き。

輝きすぎて派手なものは違和感ばかりでなく、周囲に嫌味感さえ与えてしまう可能性だってあります。

それゆえ日常使いのダイヤネックレスは、ダイヤが小粒で輝きもそこそこなのが一番相応しいのです。

ではどの程度の大きさならいいでしょうか。

上の写真は0.3ctの装着画像ですが、0.3ctくらいまでが一番いいのではないでしょうか。

この程度の大きさなら普段の装いを邪魔せず、それどころか普段の装いに溶け込み、ナチュラルなおしゃれができるはずです。

カラット数もこの程度でいいと思いますね。

そこそこの輝きとは

では「そこそこ輝くダイヤ」とはどの程度のダイヤか?

ダイヤの輝きはダイヤの透明度を示すクラリティと、研磨・プロポーションの状態を示すカットに依存します。

この二つのグレードの良し悪しによって、ダイヤの輝きは上下します。

結論的に申し上げますと「そこそこ輝くダイヤ」のグレードは、クラリティSIクラス、カットGoodとなります。

その理由について以下に説明します。

クラリティについて

クラリティとは先述しましたようにダイヤの透明度を表します。

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョン(内包物)の存在がダイヤの透明度に影響を与えるのです。

クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。

インクルージョンの全く存在しない「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。

ではダイヤが輝くのにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。

SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼で発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。

つまり光の透過にそれほど影響を与えないという程度です。

しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。

Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を邪魔する存在なのです。

つまり光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝かないということになるのです。

言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。

明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。

つまりダイヤが輝くための最低基準は、クラリティが「SI」クラスというわけです。

カットについて

次にカットについてお話しさせて頂きます。

ダイヤモンドの採掘時はすりガラスのようですが、それがカットによってあのような輝きを放つ石に変貌するのです。

そして最も輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいますが、すべてのダイヤがこのカットを行うことによって輝くかというとそうではありません。

そこはやはり出来不出来というものがあり、素晴らしいカットがなされたものだけがより輝くダイヤへと変貌します。

以下のイラストをご覧ください。

矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)

これを全反射といいます。

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの出来如何による輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤはこの構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってダイヤが輝くためのカットの最低基準はGoodというわけです。

ダイヤに美しさを求めるなら

最後にダイヤの美しさについて述べてみたいと思います。

ダイヤは輝きが命ですが、その輝きもファイア効果がなくてはい美しいとは言えません。

ではファイアとは何かといいますとダイヤ内で起こるプリズム効果のことを言います。

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではファイア効果のあるダイヤのカラーは、どのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。

同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

それゆえファイア効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。

つまりファイア効果が得られるダイヤの最低基準はカラーが「H」ということになります。

そこそこのダイヤの基準

以上の説明からご理解いただいたと思いますが、ある程度の輝きとある程度のファイア効果をもったダイヤグレードの基準は、カラーが「H」、クラリティが「SIクラス」、カットが「Good」ということになります。

これがそこそこのダイヤのグレードラインです。

これを有したダイヤネックレスが日常使いに適しているといえます。

そこそこのダイヤネックレス

最後に、上の条件を満たしたそこそこのダイヤネックレスを紹介してこのページを閉じたいと思います。

最後までお読みいただき、真に有難うございました。

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