ダイヤにレーザーで直接穴をあけたレーザーホールダイヤモンド。
このレーザーホールダイヤのネックレスやピアスが今話題に上がっています。
その理由が、通常のダイヤモンドと比べよく輝くということから。
もちろんダイヤグレードが同等のものと比べてのことですが。
ダイヤというのは光が当たってこそ輝くものですが、その当たる光の量が違えば当然反射する光の量、つまり輝きも違ってくるわけです。
通常のダイヤアクセサリーの場合、そのほとんどのダイヤは爪や地金で留められています。
つまりそんなダイヤは、爪や地金で一部が隠されている状態、つまり当たる光の量が制限された状態にあるわけです。
しかしレーザーホールダイヤの場合、ホールを利用してダイヤを留めるわけです。
つまり爪や地金を一切使いませんから、爪留めダイヤのようにダイヤの一部が隠された状態にはありません。
ほぼルース（裸石）状態で留められていますから、光は当たり放題ということになります。
光がダイヤに全方位から入射するわけですから、当然その量に比例して光の反射（輝き）も増量するというわけです。
これがレーザーホールダイヤがよく輝くという理由です。
Excellentカットより輝く？
レーザーホールダイヤが輝くというが、ではExcellentカットされたダイヤよりも輝くのか？
その質問に答える前に、ダイヤの輝きの概念についてお話ししたいと思います。
ダイヤがよく輝くための条件のひとつとしてカットがあげられます。
カットはExcellent、VeryGood、Good、Fair、Poorと5段階に区別されますが、このうちの最高位Excellentカットされたダイヤは大変よく輝きます。
その理由は、ダイヤに入射した光を漏らすことなくすべて反射し、再びダイヤ外へ放射するからです。
これを全反射といいますが、これにより他のカットのどのダイヤよりも輝くというわけです。
しかしダイヤの輝きという概念は、ダイヤの前面だけで見ての輝きの度合いです。
ダイヤの側面や裏面はその範疇ではありません。
つまりExcellentカットされたダイヤが輝くというのは、ダイヤの前面から見た場合にのみ最も輝いて見えるということで、ダイヤ全体が輝くというわけではないのです。
ダイヤ全体が輝くレーザーホールダイヤ
爪留めされたダイヤに対してレーザーホールのダイヤは全容をさらけ出しています。
ダイヤを隠すものは何もない状態ですから裸石同然です。
それゆえ光は全方位から入射します。
全方位から入射した光はダイヤ内で反射され、あらゆる方向に光を放ちます。
Excellentカットされたダイヤのように、一方向だけに光を放つわけではありません。
それこそ四方八方十六方に光を放つ状態になるのです。
つまりExcellentカットされたダイヤの輝きが一か所だけ照らす懐中電灯の光だとすると、レーザーホールダイヤの輝きは部屋全体を照らす照明器具の光といえるかもしれません。
つまりExcellentカットされたダイヤの輝きとレーザーホールダイヤの輝きはその質において根本的に違っており、それゆえ比較の対象になりえないのです。
しかしレーザーホールダイヤが輝くのは間違いのない事実です。
グレードが同じなら、間違いなくレーザーホールの方が輝くでしょう。
ですが選び方を間違えれば、輝きが劣ったものを選ぶことになります。
次に、その選び方をご説明したいと思います。
レーザーホールダイヤの選び方
全方位から光が入射するからといって、レーザーホールダイヤのすべてが輝くわけではありません。
やはり輝くには、光をスムーズに透過させる透明度が重要になってくるのです。
ではどの程度の透明度があればダイヤは輝くのか？
ダイヤを評価する指標として4Cがありますが、このうちの透明度を示すクラリティが少なくともSIクラスのものが必要となってきます。
クラリティとは
ダイヤの価値を測る指標として4Cがあります。
カラット（重さ）、カラー（色）、クラリティ（透明度）、カット（研磨・プロポーション）の頭文字をとってそう呼びます。
この中のクラリティとはダイヤの透明度を表す指標で、ダイヤの輝きに大きく影響します。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン（内包物）が存在します。
このインクルージョンの多い少ないによってダイヤの透明度は大きく変わります。
簡単に言うとクラリティとは、このインクルージョンの多い少ないを表した指標といえます。
インクルージョンが全く存在しないダイヤのクラリティはFL（フローレス）と評価されます。
そしてインクルージョンが増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1と評価されます。
ではダイヤが輝くためにはどのランクのものがいいかというと「SIクラス」以上です。
SIクラスとは、インクルージョンの発見が肉眼では困難な時につけられる評価で、そのくらいインクルージョンが微小なのです。
しかしその下の「Iクラス」になると、インクルージョンが肉眼で容易に発見できる時につけられる評価で、それくらい大きいと光の透過を遮り、輝きを著しく落としてしまうのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像を見てみましょう。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度が違うでしょう。
このように輝くダイヤを望むなら、クラリティが「SIクラス」以上のものを選ぶ必要があるのです。
ダイヤに美しさを求めるならカラーも重要
さらにダイヤに美しさを求めるならカラーにもこだわらなければなりません。
ダイヤは天然鉱石ゆえ、すべてが無色というわけではありません。
素材の混入により、黄色味を帯びたものが存在します。
最近ではVery Light BrownとかYellowといったダイヤが売り出されていますが、要は色のついたダイヤであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っているといえます。
やはり選ぶとしたら無色のダイヤがおすすめです。
私が無色のダイヤをすすめる理由は、プリズム効果があるからです。
プリズム効果を発揮する無色のダイヤ
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。
同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
プリズム効果にさほどの影響を与えないのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。
まとめ
レーザーホールダイヤの輝きはExcellentカットされたダイヤのそれより優るのか？
レーザーホールダイヤの輝きはダイヤ全体から放射されるのに対し、Excellentカットされたダイヤはダイヤの前面から強く放射されるということで、どちらが優っているとも言えません。
輝きの質が違っているとしか言いようがありません。
いかがだったでしょうか。
参考になりましたでしょうか。
最後に、レーザーホールダイヤに最も相応しいアクセサリー、ダイヤフックピアスを紹介しこのページを閉じたいと思います。
最後までお読みいただき、真に有難うございました。