ダイヤとキュービックジルコニアの違い

ダイヤモンドの代替品としてキュービックジルコニアのネックレスが脚光を浴びています。

確かにダイヤネックレスはよく輝くものほど高く、手が届きにくいアクセサリーといえます。

しかしキュービックジルコニアのネックレスとなるとお値段は格段に安く、最近ではカット技術が革新し、ダイヤと同じくらい輝くキュービックジルコニアのネックレスが安く販売されているのを見かけます。

輝かないダイヤより、安くて輝くキュービックジルコニアの方がいい。

そう思うのは当然で、輝かないといってもダイヤはやっぱり高く数万円で取引されていますが、キュービックジルコニアの場合、安ければ1万円以下で販売されているものもあります。それもダイヤより輝くものを。

こういう理由で、ダイヤからキュービックジルコニアに需要が移ってきているのは事実です。

しかし天然鉱石であるダイヤモンドと人工宝石であるキュービックジルコニアには、決定的な違いがあるのです。

硬度の違いが輝きに影響する

ものにはすべて硬度というものがあり、ダイヤモンドは最高の硬度10で、キュービックジルコニアの硬度は8~8.5です。

この硬度の違いが、のちのちそれぞれの輝きに違いを生じさせるのです。

ダイヤモンドの硬度は10ですから、これ以上硬いものは存在しません。
それゆえ、擦っても絶対キズはつきません。

それゆえ輝きは永遠なのです。

しかしキュービックジルコニアの場合硬度は8~8.5ですから、これ以上の硬いものが擦れるとキズがつくわけです。

空気中にはいろいろな微細な物質が浮遊しており、この中にはキュービックジルコニアより硬い物質も含まれます。

キュービックジルコニアをきれいにしようと布で擦るとします。
このときジルコニアに付着した硬い物質がジルコニアをキズつけるのです。

そうなると布で擦るたびにジルコニアはキズつき、いつしか輝きが失われていくのです。

例えていうなら眼鏡です。
新品のメガネレンズは透き通ってきれいですが、ホコリが付くたびに布で拭き取っていくと次第に新品の時の透明度は失われていくでしょう。

これと同じ原理です。

つまりキュービックジルコニアの輝きは永遠ではないのです。

屈折率の違いが輝きに影響する

ダイヤモンドが一番輝くカット法といえば、ラウンドブリリアントカット。

このラウンドブリリアントカットされたダイヤモンドの中で、最高のカットが施されたものをExcellentと評していますが、このダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で全反射されダイヤは美しく輝きます。

では、ガラス玉を同じようにExcellentカットすればダイヤと同じように輝くでしょうか。

答えは「ノー」です。

ではなぜダイヤのように輝かないのでしょう。

ダイヤとガラスでは屈折率が違うために、同じExcellentカットでもガラスの場合は全反射せず、底部より光が漏れてしまうのです。

この屈折率に関しては「ダイヤモンドの輝く仕組み」に詳しく説明しましたのでそちらをご覧ください。

同じことがキュービックジルコニアにもいえます。

ダイヤモンドの屈折率は2.4195でキュービックジルコニアの屈折率は2.15です。
近いとはいえ、この少しの違いが光の反射に微妙に影響を与えるのは明らかです。

Excellentカットは鉱石がダイヤだからこそ輝くのです。
おなじExcellentカットでも、キュービックジルコニアでも輝くとは言えないわけです。

つまりダイヤと同じような輝きを得るためには、キュービックジルコニアの屈折率に合わせたExcellentカットが必要ということになります。

まとめ

ダイヤモンドとキュービックジルコニアとの違いをまとめました。
違いは硬度と屈折率です。

硬度がダイヤモンドに比べキュービックジルコニアは柔らかいため、布で擦ったりするとキズが付き次第に輝きを失います。

それゆえお手入れは布で擦るのでなく超音波洗浄で汚れを洗い流し、そのまま乾燥させるのが一番です。

また屈折率と輝きの関係に関しては、キュービックジルコニアがダイヤ以上に輝くカット法をスワロフスキーが開発し、スワロフスキージルコニアとして今注目を集めています。

ただし、スワロフスキージルコニアといえどもお手入れ法は、注意が必要です。

最後までお読み頂き、真に有難うございました。

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