ラインネックレスの魅力はグラデーション力

若い世代から中年世代に至るまで、一粒ダイヤに並んで人気のラインネックレス。

人気の秘密は、普段使いからカジュアル、フォーマルに至るまで、使えるシチュエーションが多岐にわたり、それに加えて飽きのこないシンプルなデザインゆえ流行に左右されず、どの時代でも身に着けていて不自然に見えないところ。

確かにネックレスというのは微妙なアクセサリーで、流行から外れるとそれは過去の遺物。

デザインが凝ったものなら尚更それが顕著に表れるから、できればシンプルなものがベスト。

一粒ダイヤネックレスはその典型で、これほどシンプルなデザインはありません。

それゆえどの時代に身に付けても不自然さは見当たらない。

ラインネックレスもそのひとつで、デザインはダイヤがライン状に並んだシンプルなもの。

嫌味がなく飽きのこない美しいデザインだから、どの時代でも受け入れられます。

このように一粒ダイヤとラインダイヤのネックレスは、デザインは違えど非常に似通った存在といえます。

ですが、ただひとつ異なる点があります。

それはデザインの変化力。

一粒ダイヤはどこまでいっても一粒ダイヤ。
デザインに変化力はありません。

あるとすればダイヤの留め方。

6本爪か1点留め、あるいはフクリン留めという留め方でデザインの変化はあります。

しかしただそれだけのことで、見た目の変化はそれほどではありません。

ですがラインネックレスの場合、デザインの変化はグラデーション力によって表されます。

ラインネックレスのダイヤは、すべて均一のものではありません。

均一のものもあれば、グラデーションをかけたものもあります。

これがネックレスの見た目に大きな変化をもたらすのです。

このページでは、グラデーション化されたラインネックレスがいかに魅力的か、均一のラインネックレスと比較しながらご説明したいと思います。

均一ダイヤとグラデーションダイヤとの比較

ラインネックレスには、ダイヤが均一なものとグラデーション化されたものとがあります。

まずその二つを比較してみましょう。

下の写真は、総計1ctのダイヤ11個のラインネックレスですが、ダイヤの大きさが均一のものと僅かにグラデーション化されたものです。


11個(均一)

11個(グラデーション)

いかがでしょう。

写真のアングルが違っているため、少しわかりにくいと思いますが、均一の方に比べグラデーションの方がネックレスが丸みを帯びて、柔らかい感じがしませんか?

つまり同じ1ctのダイヤであっても、ラインネックレスの場合、均一とグラデーションではこんなにも見え方が違うのです。

これがダイヤラインネックレスの魅力のひとつです。

さらにもうひとつの魅力は、グラデーションの度合いによってさらにデザインに変化が現れるのです。

グラデーション度の違いによる見た目の変化

前項でご覧になったのは、グラデーションの度合いが比較的低いものでした。

ですが、ラインネックレスのグラデーションには度合いの高いものもありますので、その二つを比較してみましょう。

以下の写真は、0.5ct 11個のダイヤラインネックレスです。

どちらもグラデーション化されていますが、度合いが少し異なります。



いかがでしょう。
どちらが魅力的に見えますか?

明らかに②のラインネックレスの方が魅力的ですね。

どちらも0.5ctなのに②の方がダイヤのボリュームがあるように見え、それに大きな度合いでグラデーション化されていますから、ネックレス全体が優雅に見えます。

これは明らかにグラデーションの度合いの違いによるものです。

ダイヤラインネックレスには、均一、グラデーションがありますが、このグラデーションの度合いの違いによっても、その魅力は格段に違ってくるのです。

グラデーション力をさらに上げるダイヤの輝き

ラインネックレスの魅力はグラデーション力と申し上げました。

その力をさらに引き上げるのがダイヤの輝きです。

いくらグラデーション力があってもダイヤの輝きが劣れば、その魅力は半減します。

それゆえ、輝くダイヤでなければならないのです。

では輝くダイヤとはどういうダイヤでしょうか?

ダイヤが輝くためには、クラリティとカットが重要なカギを握ります。

ダイヤにはその価値を測る4C評価というのがあります。

4Cとは、カラット(重量)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとってそう呼びます。

この中のクラリティは透明度を表し、カットは研磨状態とプロポーションを表しますが、ダイヤが輝くためにはクラリティSIクラス以上、カットGood以上必要なのです。

このことをご理解いただくために、クラリティとカットについて詳しく説明させて頂きます。

クラリティについて

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなり光の透過率が劣るわけですが、このインクルージョンの多い少ないのグレードを表したのがクラリティなのです。

つまりクラリティとはダイヤの透明度を表した指標というわけです。

そしてこのクラリティは11段階にランク付けされます。

インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。

では透明度のあるダイヤとは、どの程度のクラリティであればいいのか?

それはSIクラスです。

以下の表をご覧ください。

SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。

しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまうのです。

これがダイヤの輝きに大きく影響するのです。

つまりSIクラス以上のダイヤは光が透過しやすく、輝きやすいといえます。

透明度が高いだけではダイヤは輝かない

ただし、SIクラス以上の透明度の高いダイヤは、輝きを保証するものではありません。

透明度とダイヤの輝きは全く別物です。

ダイヤの輝きは、クラリティのほか、次に述べるカットによって決まってくるのです。

カットについて

採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。

それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。

そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。

しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。

カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。

Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってカットがGood以上のダイヤが、輝くダイヤといえるのです。

ハートアンドキューピットとは

販売されているダイヤ製品の中で、ハートアンドキューピットという記載が見られます。

これは何のことかというと、カットに関する記載です。

素晴らしいカットが施されたダイヤを特別のスコープで覗き込むと、8つのハートとアロー像が確認されることがあります。

これをハートアンドキューピットが現れるダイヤとして重宝されています。

これはプロポーションとシンメトリ(対称性)の良い最高のカットをダイヤに施した場合、8つのハートとアロー像が特殊スコープで確認できるのです。

つまりハートアンドキューピットが現れるダイヤとは、最高のカットが施されたということで、カットグレードでいえばExcellentかVery Goodにあたるのです。

ダイヤの輝き まとめ

以上の説明からご理解いただいたと思いますが、ダイヤが輝くためにはクラリティSIクラス以上、カットGood以上必要なのです。

この2条件が揃ったダイヤなら間違いなく輝きます。

それゆえ、ネットで探すならこの条件をクリアしたラインネックレスを探すことです。

まとめ

ラインネックレスの魅力をグラデーションの観点から述べさせて頂きました。

参考になりましたでしょうか。

ちなみに、グラデーション力が強く、かつ輝く条件が揃ったダイヤのラインネックレスを楽天で探しましたが、残念ながら見つかりませんでした。

しかしそれに近いものがありましたのでそれをご紹介し、このページを閉じたいと思います。

最後までお読み頂き、真に有難うございました。

このページが皆様のお役に立てれば幸いです。

SIクラスのダイヤラインネックレス

ハートアンドキューピットのダイヤラインネックレス

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