一粒ダイヤピアスを選ぶとき、注意すべきことはいつそれを身に着けるかを考えてから選定するということです。
普段使いにするのか、カジュアルにおしゃれを楽しむときに身に着けるのか、それともフォーマルに限定して使用するのか。
特にダイヤの大きさはこの点に配慮した選び方が大切になってきます。
例えば普段使いならあまり派手さのない小粒のダイヤモンド。
カジュアルなら小さすぎず大きすぎない中粒サイズのダイヤモンド。
フォーマルならダイヤモンドの存在をアピールできる中粒から大粒サイズのダイヤモンド、といった具合です。
まあこれは一般論ですが、とにかくダイヤの大きさはダイヤピアス選びには重要なキーになってくるのは事実です。
しかしそんな一般論にとらわれないダイヤピアスの大きさがあるのです。
それが0.3ctのダイヤピアスです。
どんな場面でも通用する0.3ctのダイヤピアス
0.3ctのダイヤピアス、片耳約0.15ctのダイヤの直径は約3.4㎜。
実際に装着するとこんな感じ。
派手さはなく、シンプルで清楚、それでいてダイヤの存在をキチンとアピールできる大きさ。
これが0.3ctのダイヤピアスのメリット。
では他の大きさのダイヤはどうか。
0.1~0.2ctのダイヤピアスは普段使いでは向いているもののカジュアル、フォーマルでは小さすぎて弱い。
0.5ct以上のダイヤピアスになるとカジュアル、フォーマルに適してはいるものの普段使いでは大きすぎて派手。
0.4ctのダイヤピアスは0.3ctと同じようにすべての場面で適応しているものの、生産数が少ないため選択の幅が小さい。
こういった理由から、0.3カラットのダイヤピアスはどのような場面でも通用する大きさといえるのです。
0.3カラットではフォーマルでは小さい?
ここで一つ疑念が。
0.3ctのダイヤピアス。
普段使い、カジュアルではいいかもしれないがフォーマルでは少し小さすぎない?という疑念。
確かにその通り。
フォーマルではもう少し存在のアピールできるダイヤが欲しい。
そう思うのはもっともな感想。
それをカバーするのがダイヤの美しさです。
ダイヤの輝き、美しさで小さいと感じるダイヤをカバーするのです。
美しく輝くダイヤとは?
ダイヤが美しく輝くためには条件があります。
それはダイヤの質にかかってきます。
具体的に例を挙げれば、カラーH以上、クラリティSIクラス以上、カットGood以上のものが輝くダイヤといえます。
このダイヤが装填されたピアスを選べばいいわけです。
ではなぜこのランクのダイヤが美しく輝くのか?
それをご説明します。
クラリティについて
クラリティとはダイヤの透明度を表します。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョン(内包物)の存在がダイヤの透明度に影響を与えるのです。
クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。
インクルージョンの全く存在しない「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。
ではダイヤが輝くのにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。
SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼で発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。
つまり光の透過にそれほど影響を与えないという程度です。
しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。
Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を邪魔する存在なのです。
つまり光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝かないということになるのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。
つまりダイヤが輝くためには、クラリティが少なくとも「SI」クラス必要なのです。
カットについて
次にカットについてお話しさせて頂きます。
ダイヤモンドの採掘時はすりガラスのようですが、それがカットによってあのような輝きを放つ石に変貌するのです。
そして最も輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいますが、すべてのダイヤがこのカットを行うことによって輝くかというとそうではありません。
そこはやはり出来不出来というものがあり、素晴らしいカットがなされたものだけがより輝くダイヤへと変貌します。
以下のイラストをご覧ください。
矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)
これを全反射といいます。
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの出来如何による輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。
カラーについて
ダイヤの輝きとクラリティ、カットの関係性についてはご理解頂けたと思います。
次に、カラーとダイヤの美しさの関係性について説明させて頂きたいと思います。
カラーはダイヤの色を評価したもので、無色のダイヤほど高い価値が付けられます。
最近ではVery Light Brownなどのダイヤも販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色のものが美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあるのです。
プリズム効果を発揮する無色のダイヤ
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。
同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。
フォーマルに使うため上質のダイヤを選ぶ
このように、フォーマルでは0.3ctのダイヤでは小さいと感じさせないため、上質のダイヤを使うことで小ささをカバーするのです。
輝くダイヤはダイヤモンドをひと際大きく見せる効果もあります。
つまり輝くダイヤが装填された0.3ctのダイヤピアスなら、フォーマルでも十分通用するのです。
オールマイティで活躍する0.3ctダイヤピアス
このように0.3ctのダイヤピアスなら、普段使い、カジュアル、フォーマルというどのようなシーンにも対応できます。
一粒ダイヤピアスを一つ選ぶとするなら、この0.3ctのものをおすすめしたいと思います。
以下に、上の条件を満たした0.3ctダイヤピアスをご紹介します。
参考までにどうぞ。
最後に
ダイヤピアス0.3ctのメリットについて述べさせていただきました。
最後までお読みいただき、真に有難うございました。