ダイヤは輝きが命です。
輝いてこそダイヤといえます。
それゆえ、ネットでダイヤ製品を選ぶときに、輝くかどうかを見極める必要があります。
よくダイヤネックレスの中で、「無色透明」と謳った製品があります。
無色というのは、ダイヤカラーの評価では「D、E、F」になります。
透明というのは、クラリティで「FL、IF、VVS1、VVS2」あたりでしょうか。
仮に、このグレードのダイヤがあったとしても、これだけではこのダイヤは輝きません。
なぜだかわかりますか?
カットが抜けているからです。
一見、無色透明のダイヤは輝くように思います。
しかしきれいなだけで、ダイヤ本来の輝きは放たれません。
極端な言い方をすれば、ラウンドブリリアントカットを施したガラス細工のようなものです。
肝心のカットの評価がなければ輝くとは言えないのです。
では、カットがダイヤが輝くうえでいかに重要かご説明させて頂きます。
カットの重要性
採掘されたダイヤの原石は、すりガラスのように見えます。
しかし人の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ宝石に変貌するのです。
その方法がラウンドブリリアントカットというカット法です。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くかというと、そうではありません。
やはりカットの出来如何によって、輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの出来如何による輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上必要なのです。
カット表記のないダイヤは選んではいけない!
以上のことからおわかりのように、無色透明だけではダイヤは輝くとは言えません。
ダイヤの輝きは光の反射によるものですから、その反射を効率よく行うカットが必要なわけです。
仮に、ルース(裸石)のダイヤモンドがあったとします。
これを図柄の上に置き、ダイヤを通してその図柄を見ようとします。
Excellentカットされたダイヤなら図柄は見えません。
しかしカットが甘いダイヤなら、図柄は透けて見えます。
同じように、ラウンドブリリアントカットされたガラス細工も図柄は透けて見えます。
ダイヤの理想のプロポーションは、ダイヤの屈折率を計算に入れて作られています。
そこから外れれば光は漏れ、輝きが劣ります。
ダイヤを通して図柄が見えるというのは、光が漏れているのと同じです。
このように、ダイヤの輝きにはカット(研磨・プロポーション)が重要で、もしネット上でカット表記のないものがあれば、選ばない方が賢明だといえます。
無色のダイヤをすすめる理由
ダイヤの輝きにおけるカットの重要性については、おわかり頂けたと思います。
次に付録として、無色のダイヤが如何に素晴らしいものであるか解説させて頂きます。
ダイヤはどれも無色のように見えますが、天然鉱物ゆえ不純物が混ざると色を帯びます。
まったくの無色のダイヤはDと評価され、色が帯びるにしたがいE、F、Gと評価されます。
最近では、Very Light Yellowとかブラウンダイヤなどが販売されていますが、要は色の帯びたダイヤのことであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色が美しく、その理由はプリズム効果が発揮されるからです。
プリズム効果を発揮する無色のダイヤ
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果が発揮されているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は屈折され、ありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤの場合、カラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤはやはり無色がよく、無色のダイヤは反射する光を鮮やかな色に変えて、ありのままの美しさを表現してくれます。
これが無色のダイヤの素晴らしさです。
では実際に、ダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいか?
私としては「H」以上のものが望ましいといえます。
G、H、I、Jは同じ「ほとんど無色」に属していますが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
プリズム効果にさほどの影響を与えないのは「Hカラー」のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。
透明度の重要性
無色のダイヤが如何に素晴らしいものであるかご理解頂けたものと思います。
次にダイヤの透明度の重要性についてご説明したいと思います。
ダイヤが輝くうえで、透明度の重要性は言わずもがなのことだと思います。
それゆえここでは、具体的にどの程度の透明度があれば輝くのかをご説明させて頂きます。
クラリティ
ダイヤの価値を測る指標に4Cがあります。
カラット(重さ)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとってそう呼びますが、この中のクラリティとはダイヤの透明度を表す指標です。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなり輝きが劣るわけですが、このインクルージョンの多い少ないを表したのがクラリティなのです。
クラリティは11段階にランク付けされます。
インクルージョンの全くない状態のダイヤをFL(フローレス)と評価し、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうに評価されるわけです。
ではダイヤが輝くためにはクラリティはどの評価以上のものがいいかというと、「SIクラス」以上のダイヤなら輝くといえます。
SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。
しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔し輝きを著しく落としてしまうのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像を見てみましょう。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度が違うでしょう。
このようにダイヤが輝くためには、クラリティがSIクラス以上必要なのです。
まとめ
ダイヤは無色透明だけでは輝かないことがおわかり頂けたと思います。
また美しく輝くうえで、無色の大切さ、透明度の大切さと程度もご理解頂けたと思います。
最後に、上の条件に適ったダイヤネックレスをご紹介してこのページを閉じたいと思います。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。