普段使い、カジュアル、フォーマルにまで使い分けることができるラインネックレス。
上品でエレガントな装いに変身できるアイテムとして人気が高いですね。
ネットでその商品を検索してみますと、0.1ct~1.5ctのラインネックレスがあり、その価格も高低様々なものが販売されています。
ですが気になることがひとつ。
これらの商品の中にはダイヤの品質が表示されているものといないものとがあることです。
ネットでこういった宝石を購入する場合、品質表示は大事です。
現物を見れない以上、あてになるのがこの商品情報です。
これがなければダイヤが輝くかどうかわかりません。
このページでは、購入者が失敗しないように、どういったラインネックレスを選べば輝くダイヤが装填されたものを購入することができるか、その見分け方を解説させて頂きます。
ダイヤの品質情報とは
ダイヤの品質は、ダイヤの価値を表す4Cを見ればわかります。
4Cとは、カラット(重量)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとってそう呼びます。
これら4つのランクを明確に表示されていればいいのですが、ネットで販売されているラインネックレスのほとんどが、カラット以外表示されていないのです。
これでは選ぶ購入者の方も困ってしまいますね。
ではカラット以外の、カラー、クラリティ、カットがダイヤが輝くうえでどういう役割を果たすか?
それをご説明させて頂きましょう。
カラーについて
カラーはダイヤの色を表す指標で、無色のダイヤほど高くランク付けされます。
最近では、Very Light Yellowとかブラウンダイヤなどが販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色の方が美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではプリズム効果を発揮するダイヤカラーとはどの程度のものか。
それはHカラー以上のダイヤです。
以下の表をご覧ください
Hは「ほとんど無色」に属しています。
ほとんど無色には、G、H、I、Jとありますが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
それゆえHカラーはプリズム効果が発揮できるギリギリのラインといえます。
つまりHカラー以上のダイヤは、美しいダイヤに属することを意味しています。
クラリティについて
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなり光の透過率が劣るわけですが、このインクルージョンの多い少ないのグレードを表したのがクラリティなのです。
つまりクラリティとはダイヤの透明度を表した指標なのです。
そしてこのクラリティは11段階にランク付けされます。
インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。
ではダイヤが輝くためにはどの程度のクラリティであればいいのか?
それはSIクラスです。
以下の表をご覧ください。
SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。
しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまうのです。
その結果、輝きも劣ってしまうのです。
つまりSIクラス以上のダイヤは透明度が高く、光が透過しやすいといえます。
付録説明
ネットで販売されているダイヤラインネックレスの中で、カラーとクラリティのみ、あるいはクラリティのみ品質を表示したものがあります。
たとえば、Hカラー、SIクラスと謳ったもの。
あるいは、SIクラスとだけ謳ったもの。
これらのダイヤは確かに透明度はありますが、輝きを保証するものではありません。
輝きを保証するものは、次に説明するカットが重要な要素となります。
カットの説明を十分ご理解いただいて、ラインネックレスを選んで頂きたいと思います。
カットについて
採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。
それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。
そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。
カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってカットがGood以上のダイヤが、輝くダイヤといえるのです。
ハートアンドキューピットとは
販売されているダイヤ製品の中で、ハートアンドキューピットという記載が見られます。
これは何のことかというと、カットに関する記載です。
ここで少し、ハートアンドキューピットについて説明させて頂きます。
素晴らしいカットが施されたダイヤを特別のスコープで覗き込むと、8つのハートとアロー像が確認されることがあります。
これをハートアンドキューピットが現れるダイヤとして重宝されています。
これはプロポーションとシンメトリ(対称性)の良い最高のカットをダイヤに施した場合、8つのハートとアロー像が特殊スコープで確認できるのです。
つまりハートアンドキューピットが現れるダイヤとは、最高のカットが施されたということで、カットグレードでいえばExcellentかVery Goodのカットにあたります。
美しく輝くダイヤラインネックレスとは
以上の説明でおわかり頂いたように、ダイヤが輝くためにはクラリティがSIクラス以上、カットがGood以上必要です。
そしてそのダイヤが美しくあるためには、カラーがH以上必要ということです。
つまりこの三拍子が揃って、初めてダイヤは美しく輝くということです。
この点を抑えれば、間違って購入することはありません。
以下に、これらの条件が揃ったダイヤラインネックレスをご紹介して、このページを終了したいと思います。
このページが、皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。