リングの真ん中にダイヤ一粒だけ装填したシンプルなデザインのダイヤリング。
別名ソリティアリングとも呼ばれ、エンゲージリングに用いられることで有名です。
しかしせっかく贈られたこの一粒ダイヤリングも、日常に使えるかというと、あまり普段使いには向かないようです。
どちらかというとよそ行き用のアクセサリー。
特別な場所へのお出かけの際に身につける人が多いようですね。
ですがこれでは非常にもったいない感じがしますね。
せっかく贈られた一粒ダイヤリングも、身に着けるのは年に数回程度では非常にもったいない。
なぜもっと頻繁に身につけられないのか?
問題はデザインにあると思いますよ。
一粒ダイヤリングといえば、立爪のダイヤリング。
6本の爪ががっちりダイヤを固めて留めたダイヤリングです。
確かにこのデザインのダイヤリングでは、さすがに普段身につけるのに気が引けますね。
そのためか、最近では一粒ダイヤリングへの人気動向が変わりつつあります。
どう変わったかというと、爪留めのダイヤリングから爪なしのダイヤリングに人気が移りつつあるのです。
このページでは一粒ダイヤリングの人気動向について、なぜそうなったのか、その理由を考えながら述べてみたいと思います。
普段使いに向かない立爪ダイヤリング
一昔前は、一粒ダイヤリングといえば立爪のリングでした。
それも爪が太くて大きくて、見るからに”立爪”というものでした。
それが30年ほど前からでしょうか、ティファニーが用いる細く小さな爪を模して、小さな爪の立爪リングが出だしました。
そして皆がこれに倣い、エンゲージリングといえばこのティファニータイプのダイヤリングが主流になりました。
しかしたとえ爪がティファニータイプになろうと、やはりこのタイプのものは普段身に着けるのは気が引けます。
なぜならあまりにもダイヤが表に出すぎていて、見せびらかしてる感が強いからです。
それに使い勝手がいいとは言えません。
ダイヤがリングより突出していますから、何かの拍子にダイヤがモノに当たることがあります。
また爪が服の繊維に引っ掛かることがあるからです。
こんな理由からか、一粒ダイヤリングの爪留めのものにあまり人気が集まらなくなっているようです。
引っ掛かりのないフクリン留めダイヤリング
爪留めのダイヤリングはダイヤが突出し、また爪の引っ掛かりで敬遠されがちでした。
その欠点をカバーする形で出現したのがフクリン留めのダイヤリングでした。
フクリン留めは地金がダイヤを囲うように覆ったダイヤリングで、ダイヤとリングが面一の位置関係にあるためダイヤの出っ張りがなく、また爪がないため引っ掛かりもないというのが特徴です。
使い勝手から言うと抜群のダイヤリングで、普段使いには最適とされていました。
しかし使い勝手はいいという反面、ダイヤの輝きに関しては少し問題がありました。
ダイヤというのは光の反射によって輝くということは自明の理です。
光がダイヤに入射し、その入射した光がダイヤ内で反射され再びダイヤ外へ放射される。
これがダイヤの輝く原理です。
つまりダイヤが輝くためにはより、多くの光を取り込める環境になければなりません。
しかしフクリン留めのダイヤの場合、ダイヤの周りが地金で覆われた状態ですから光を取り込みにくく、したがって輝きが劣る結果になるのです。
つまり、フクリン留めは使い勝手はいいけれどダイヤの輝きは弱いという理由で、人気が今一つ上がっていないようです。
埋め込み留めダイヤリング
使い勝手のいいフクリン留めですが、ダイヤの輝きに問題があるということであまり人気が上がらなかったわけですが、次に現れたのがフクリン留めより少しダイヤの露出度をあげた埋め込み留めダイヤリング。
埋め込み留めもフクリン留め同様ダイヤの出っ張りがなくリングと面一の位置関係にありますから引っ掛かりはありません。
フクリン留めとの違いはダイヤの露出度をあげて光の取り込みを大きくしたこと。
ダイヤがリングに埋め込まれていますが、ダイヤの側面は僅かにその姿を現しています。
これによって、ダイヤ前面だけでなく側面からも光を取り込むことができ、輝きも増すというものです。
最近の一粒ダイヤリングのデザインの動向を見ていますと、こういった出っ張りがなくそれでいてダイヤの露出度をあげようとする試みのものが多く見受けられます。
それにつられてか、人気もこういった方向に流れる傾向にあるようです。
引っ掛かりのないデザインで、それでいてダイヤの輝きも確保するダイヤリング。
人気の潮流は、この方向に流れているようにも感じます。
そしてこの潮流に拍車をかけるようなデザインのものが出されました。
それが次に紹介する伏せ込み留めのダイヤリングです。
伏せ込み留めのダイヤリングとは
ダイヤのアーム部分に伏せ込む形でダイヤをセッティングしたダイヤリング。
埋め込み留めと似ていますかが、ダイヤの露出度が違います。
リングの真上からはダイヤの全容をほぼ見ることができ、側面に至ってもダイヤの容姿を見ることができます。
ダイヤとリングとは面一の位置関係にありますから引っ掛かりがなく、それでいてダイヤの露出度が格段に高いため光の入射もよく、よく輝くダイヤリングとして人気が高いです。
このように、一粒ダイヤリングのデザインは、ダイヤの出っ張りがないものへ、そしてダイヤの露出度をあげたものへと変化しつつあります。
この傾向は、過去の留め方による欠点を改めた結果の現れでしょう。
それに連れて、人気の動向もこちらの方に流れているように感じます。
まとめ
一粒ダイヤリングの人気動向をまとめてみました。
参考になりましたでしょうか。
なお、こちらに記載した内容は私の個人的な意見でありますから、参考程度にして頂ければ幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。