人間50年も生きてくると、どうしても体力の衰えを感じざるを得ません。
そこでこれではいけないと思い、運動を始めるのはいいのですが無理をしていまい、体を痛めてしまうこともしばしばです。
特に若いときに運動していた人は尚更で、脳はその時の運動を記憶していますから、体力が劣っているにもかかわらず若いときのままの運動をしてしまい、体を痛めてしまうケースです。
ある整骨医の先生が言われていましたが、運動して体を痛めて訪ねてくる患者さんの多くがこのケースだそうです。
50代に入って体の衰えを感じ、空手でも始めてみようかと思うのはいいのですが、いきなりではダメです。
それは私の体験上からも言えることなのです。
学生時代に空手に打ち込み、就職と同時に空手から離れ、50歳を契機に体力の衰えを感じで再び空手を始めました。
しかし先ほど書いた例の通り、若い時と同じ稽古をしたものですから、次の日は体が痛くて仕事ができない状態になりました。
この私の体験からも言えるように、いきなり空手は無理なのです。
体力づくりのために始めた空手のせいで、仕事ができなくなれば本末転倒です。
仕事ができ、それに合わせてできる空手が理想の形です。
つまり50代には50代の空手の始め方があるのです。
ではどういった方法が50代に相応しい空手の始め方なのでしょうか。
まずはウォーキング
空手を始めるにあたって、ストレッチからいきなり空手の基本稽古なんてやったら50代の人はついていけません。
まずは体をほぐすウォーキングから入りましょう。
仕事で外回りしているから、普段から結構歩いていると思っている人もいるかと思いますが、その時手ぶらで歩いているわけではないでしょう。
カバンか何かを手に持っていますね。
どちらかにカバンを持っていれば、持ち上げようとするあまりその反対の方に自然と力が入ります。
これによって体に傾きが生まれるのです。
このカバンを持ったウォーキングは、体のバランスを不均衡にしますから実際あまりよくないのです。
それゆえウォーキングは、バランスがとれた手ぶらがいいのです。
肩の力を抜いて両手をぶらりと下げ、背筋を伸ばして顎を引きゆっくり前に進みます。
最初はこれだけを意識して歩くようにします。
速く歩く必要はなく、自分のペースで進みます。
そして距離ではなく時間で歩くようにします。
自分の体力に合わせて時間を区切って歩きましょう。
決して無理せず疲れたら休み、回復したらまた歩くといった具合にウォーキングを続けます。
こうすることで体の筋肉がほぐれて柔らかくなり、同時に体力も増強してきます。
まずはここから始めてください。
50代の人が若い30代の人に交じって空手の稽古なんてことをすると、体が傷んで長続きしません。
ゆっくりゆっくり体力を増強させることが、50代の空手を長続きさせるコツです。
焦らずゆっくり進んでください。
健闘をお祈りします。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。