そこそこのダイヤネックレス選び

永遠の輝きをもつダイヤモンド。

ダイヤモンドはまさしくピンからキリまであり、上質のものを探せばそれこそキリがなく、お値段も相当な金額になることは想像に難くありません。

誰しもが大きくて美しいダイヤが欲しいと思う。

しかしそれを求めても甲斐がなく、ある程度のところで妥協しなければ購入できずじまいとなってしまうのが関の山。

ならば適当なところで手を打ち、そこそこのものでいいやと思うのが一番賢い選び方だと思います。

ではそこそことはどの程度なのか?

ダイヤがある程度輝き、ファイア効果がある程度あるダイヤ。

そんなダイヤがセッティングされたネックレスなら、十分といえるのではないでしょうか。

ダイヤの大きさも0.3ctもあれば十分。

大きすぎず小さすぎないこの程度のものであれば、気が引けることなんてありません。

それにこの程度のダイヤネックレスならお求めやすい価格になっており、決して無理な買い物にはならないはずです。

無理なく購入でき、なおかつ輝きも美しさもあるダイヤネックレスですから後悔することは決してないでしょう。

ダイヤネックレスなんて言うものはそこそこであれば十分通用するのです。

そこそこのダイヤネックレスの選び方

では具体的にそこそこのダイヤネックレスとはどういったものでしょうか。

まずはダイヤがある程度輝くための条件から見てみましょう。

ダイヤが輝く最低条件

ダイヤが輝くためには透明度と研磨・プロポーションが重要なカギを握ります。

ダイヤの透明度を示す指標をクラリティといい、研磨・プロポーションを示す指標をカットといいます。

このクラリティとカットがある基準を満たすとそのダイヤは輝くといえます。

まずはクラリティについての説明でその基準を示し、次にカットの説明をさせて頂きます。

クラリティについて

クラリティとは先述しましたようにダイヤの透明度を表します。

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョン(内包物)の存在がダイヤの透明度に影響を与えるのです。

クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。

インクルージョンの全く存在しない「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。

ではダイヤが輝くのにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。

SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼で発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。

つまり光の透過にそれほど影響を与えないという程度です。

しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。

Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を邪魔する存在なのです。

つまり光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝かないということになるのです。

言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。

明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。

つまりダイヤが輝くための最低基準は、クラリティが「SI」クラスというわけです。

カットについて

次にカットについてお話しさせて頂きます。

ダイヤモンドの採掘時はすりガラスのようですが、それがカットによってあのような輝きを放つ石に変貌するのです。

そして最も輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいますが、すべてのダイヤがこのカットを行うことによって輝くかというとそうではありません。

そこはやはり出来不出来というものがあり、素晴らしいカットがなされたものだけがより輝くダイヤへと変貌します。

以下のイラストをご覧ください。

矢印は光の反射のベクトルを表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)

これを全反射といいます。

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの出来如何による輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤはこの構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってダイヤが輝くためのカットの最低基準はGoodというわけです。

ファイア効果のあるダイヤの最低条件

ファイア効果という耳慣れない言葉を聞いて戸惑う方もいることでしょう。

ファイア効果とはダイヤ内で起こるプリズム効果のことで、プリズム効果とは中学か高校の科学の時間に習った光の屈折のことです。

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。

同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。

つまりファイア効果が得られるダイヤの最低基準はカラーが「H」ということになります。

そこそこのダイヤの基準

以上の説明からご理解いただいたと思いますが、ある程度の輝きとある程度のファイア効果をもったダイヤグレードの基準は、カラーが「H」、クラリティが「SIクラス」、カットが「Good」ということになります。

これがそこそこのダイヤのグレード基準です。

そしてダイヤの大きさは0.3ctあたり。

大きすぎず小さすぎないそこそこの大きさ。

この4つの条件を満たしたダイヤネックレスこそが、そこそこのダイヤネックレスといえるでしょう。

そこそこのダイヤネックレス

最後に、上の条件を満たしたそこそこのダイヤネックレスを紹介してこのページを閉じたいと思います。

最後までお読みいただき、真に有難うございました。

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