誕生日等のプレゼントに、ルビーネックレスを贈る方もいることでしょう。
深紅に輝くルビーは妖艶さを醸し出し、その妖艶さゆえに見る者をうっとりさせるほどの魅力を持つ。
女性なら一度は着けてみたいと思うのがこのルビーネックレスで、大切な方へのプレゼントにはピッタリのアイテムだといえます。
しかし選ぶとなると難しいのがこのルビーネックレス。
ルビーの赤色といってもピンからキリまであり、その選択方法は人の好みによるところが大きい。
ピンクに近い赤色がいい人もあれば、少し黒っぽくても深い赤色がいいという人もいる。
しかしどうせプレゼントするなら、ルビー最高峰の色と称されるピジョンブラッドのルビーがいいに決まっています。
これならどんなこだわりの強い人でも文句のつけようがありません。
このページでは、プレゼントに最適とされる1万~2万円台のルビーネックレスに照準をあて、その選び方を解説させて頂きます。
1万円台のルビーネックレス
まずは楽天で販売されている1万円台のルビーネックレスをピックアップしてみましょう。
1万円台のものを安いものからピックアップしましたが、ほとんどのルビーネックレスには鑑別書が添付されておりませんでした。
また鑑別書が添付されていても、その内容にルビーのカラット数の明記がありませんでした。
そしてルビーの色はご覧になった通りピンク系のものが多く、しかもインクルージョンが多すぎて濁った状態のルビーでテリも艶もありません。
また他にも1万円台のルビーネックレスがあったのですが合成ルビーのものが多く、その合成ルビーも成分表示がありませんでした。
ネットで販売されている宝石を購入する場合、鑑別書の添付は必要です。
必ず鑑別書が添付されたルビーネックレスを選ばなければなりません。
しかし1万円台のものを見る限り、鑑別書の添付は限られており、ほとんどのものは添付されていないものばかりでした。
鑑別書はなぜ必要か
ではなぜ鑑別書にこだわるかというと、ルビーが天然であるという証明と同時に、どんな処理が施されているかを見る必要があるからです。
実は、天然ルビーとして販売されているもののほとんどには加熱処理が施されています。
これは熱を加えることによってルビー本来のカラーを取り戻すことを目的にした処理法で問題はなく、立派な天然ルビーといえます。
しかし人工処理は加熱処理だけにとどまらないルビーもあり、その中には含侵処理されたルビーもあります。
含侵処理とは、ルビーを加熱する際、鉛ガラスを含侵させ透明度を上げる処理法です。
ルビー本来の色を取り戻すのが目的の加熱処理はルビーの成分を変えることはありませんが、鉛ガラスを含侵させる処理となると本来ルビーに備わっていなかった成分を混入させることになりますから、天然ルビーとしての域を出てしまいます。
つまり天然ルビーとはもはや言えないわけです。
こうした含侵ルビーを鑑別した場合、鑑別書に「含侵を認む」と記載されることになります。
つまり鑑別書が添付されておればそれが明らかになりますが、なければそれがわからずに買ってしまうことになります。
そういった理由から鑑別書が必要なわけです。
含侵ルビーは経年劣化する
話のついでにもうひとつ含侵ルビーについて危惧することを付け加えておきます。
それは含侵処理されたルビーは時間の経過とともに色が劣化していくことです。
人工的に浸み込ませた鉛ガラスは酸に弱いという報告もあります。
汗は酸ですから、汗に弱いということになります。
またこういったルビーは洗浄するときの注意事項があり、特に超音波洗浄などを繰り返し行うと鉛ガラスが抜け落ちルビーの色が褪色することもあると記載されています。
含侵ルビーにはこういった問題があるので、できれば避けた方が無難でしょう。
2万円台のルビーネックレス
次に2万円台のルビーネックレスを楽天よりピックアップしてみました。
2万円台に関しても鑑別書付のものは皆無で、ルビーの色に関してもピンク系のものがほとんどでした。
確かに鑑別書付のものは、ないものに比べて値段が1万円ほど高くなります。
少しでも安く買っていただきたいというショップの気持ちもわかりますが、これでは安心して買い物ができないというのがお客様心理ではないでしょうか。
1万円~2万円台ルビーネックレス まとめ
以上、1万円~2万円台のルビーネックレスを見て頂きましたが、ルビーの色はピンク系が多く鑑別書は添付されていないものばかりでした。
もっとも、これで十分という方はこれらの中から選べばいいのですが、もっと品質のいいルビーネックレスが欲しいという方もいらっしゃるでしょう。
そんな方に唯一すすめられるルビーネックレスが、京セラのクレサンベールルビーネックレスです。
では京セラのクレサンベールのルビーとはどういったものか。
それを説明させて頂きます。
クレサンベールとは
クレサンベールとは、京セラ独自の技法で作られた再結晶宝石のことです。
なんだ人工宝石か、というなかれ。
クレサンベールはただの人工宝石ではありません。
京セラはクレサンベールについてこう述べています。
クレサンベールと天然の宝石は、化学的・物理的・光学的性質にほとんど違いがないと。
これを裏付ける証拠として、京セラは科学的データを公表しています。
化学的性質は同じ
天然ルビーの化学的組成は、Al2O3です。
一方クレサンベールのルビーの化学的組成もAl2O3です。
これは全く同成分ということになります。
これを証拠づけるものとしてX線回折、分光分析を行っており、天然石と同一という結果が出ております。
物理的性質も同じ
天然ルビーの結晶系は六方晶系ですが、クレサンベールのルビーも全く同じです。
そして硬度(モース)も同じ9、比重は天然3.90~4.01に対してクレサンベールルビーは4.01でほぼ同じ、融点に関しても同じ2050℃という結果が出ています。
このように物理的性質もほぼ同じといえます。
光学的性質も同じ
さらに光学的性質について見てみますと、
天然ルビーの屈折率は1.760~1.768に対し、クレサンベールのルビーの屈折率は1.762~1.770という結果が出ています。
つまり屈折率もほぼ同じ。
そして複屈折は天然は0.008に対しクレサンベールでは0.008という結果。
これも同じです。
以上のデータは、すべて京セラクレサンベールの公式ホームページより抜粋したものです。
詳しくは、京セラクレサンベールの公式ホームページをご覧ください。
このようにクレサンベールの人工宝石は、天然宝石と化学的・物理的・光学的にほぼ同じということで、見た目だけ同じという人工宝石とは一線を画す宝石といえるのです。
ではこのクレサンベールを選ぶメリットとは何でしょう。
それにはクレサンベールができるまでの製造工程を知る必要があります。
クレサンベールのできるまで
京セラはクレサンベールの製造工程において、再結晶宝石をより美しく仕上げるために様々な努力をしています。
それは原鉱石の精製に始まり、出来上がった再結晶宝石の厳選、商品化といった厳しい審査を経て、はじめてクレサンベールと認定されるということです。
以下にその工程を説明します。
不純物の除去
まず原鉱石の中で良質なものが使用できるよう、鉱石を厳選していきます。
そして適した原石が見つかったらそれを粉状にして精製していきます。
つまりこの段階で不純物を出来るだけ取り除くのです。
こうすることで黒ずみやインクルージョンの発生を抑え、良質な再結晶が生まれやすくしています。
原鉱石を溶かす
次にプラチナ製のるつぼの中で原鉱石を溶かしていきます。
地球内部のマグマと同じ状態を再現するために1410℃以上で加熱し、どろどろに溶かしていきます。
そして結晶が順調に成長するよう理想的な環境を作るために、人とコンピューター制御によって管理していきます。
しかし京セラはこう述べています。
科学技術はあくまで環境を整えるサポート役にすぎません。
結晶が美しく成長してゆく過程は、石そのものに委ねるしかないと。
こうして出来上がったのが再結晶宝石になるのですが、ここからさらに厳選が始まります。
厳選・カッティング
次に、再結晶によって生まれた原石のチェックが始まります。
色合い、インクルージョンの大きさ、位置等を確認し、良質な天然宝石に匹敵するほどの宝石になるようカッティングする部分をマーキングし、カットしていきます。
カットは良質な色合いの部分のみを選び、インクルージョンを避けながら行われます。
そして途中何度も品質のチェックが行われ、宝石ひとつひとつを熟練した職人による丹念な手作業で磨き上げられます。
しかしここで完成ではなく、さらに厳しい品質検査が待っています。
品質検査
研磨された再結晶宝石を、さらに熟練の鑑定士によって品質検査を行います。
GIAに準拠した判断基準をもとに、確かなグレーディングが行われます。
そして最終的に宝飾品として製品化されるのは、育成された再結晶宝石の中でたった数パーセントだと言います。
つまりクレサンベールは、これほどの行程を経てようやく世に出ることになるのです。
完成された再結晶宝石
天然では成しえることができない美しさをもった宝石。
それがクレサンベールの再結晶宝石です。
人工的になされたものは、宝石が結晶化するための環境作りだけ。
それ以外の結晶化はすべて宝石まかせ。
マーキング、カッティングは天然宝石においても行われていること。
しかしそれでも色むら、インクルージョンが混入するため、加熱処理などの人工処理が行われています。
しかしクレサンベールにはそのような人工処理は必要ありません。
科学の力で色むら、インクルージョンを出来るだけ少なくし、さらにその少ない中から厳選し、抽出したルビーだから人工処理せずとも美しいのです。
クレサンベールのメリット
クレサンベールは天然宝石と同じ輝きをもつ
クレサンベールは、屈折率も天然宝石とほぼ同じ。
つまり屈折率が同じということは輝きも同じということになるのです。
媒体には必ず屈折率が存在し、屈折率が高いものほど光は鋭角に曲がります。
屈折率は以下の数式で産出されます。
屈折率は臨界角に関係し、臨界角とは光が逃げない角度のことを言います。
臨界角のことをわかりやすく水と空気とで説明すると、光源を水の中に置き、そこから光を放射したとします。
放たれた光は水中から空気へと進みますが、媒質が異なるため、空気中に出ると光は屈折します。(①の場合)
水面に対して光源はほぼ真下にあるので光はこういう方向に進みますが、これがもし光源から離れたところの水面ではどうでしょう。
②のように、光は水中から出られず、そのまま水中に反射されることになるのです。
この角度を臨界角といいます。
この臨界角は宝石の場合輝きに影響し、臨界角が狭いほど光を逃さず効率的に光を反射させることができます。
ダイヤが輝くのは臨界角が極端に小さいからで、そのおかげで入射した光を逃さずダイヤ内で反射させるため、あのような素晴らしい輝きを放つことができるのです。
話を元に戻しますと、クレサンベールの宝石は天然ものと同一の成分を有しているため、屈折率は同じです。
屈折率は同じだから臨界角も同じということになり、輝きも天然のものと同じということなのです。
カラーが均一
天然宝石にはどうしても色むらがあります。
濃いもののあれば薄いものもあり均一されていません。
それゆえ、選ぶ宝石によって色むらが発生するのです。
しかしクレサンベールの場合は違います。
クレサンベールは再結晶されたもの全部を使うわけではなく、そのいいところだけを抽出し、選びに選び抜かれたものだけをクレサンベールの宝石にしますから、色むらがほとんどありません。
すべて色が均一化された宝石がクレサンベールなのです。
そしてルビーの色について京セラはこう述べています。
クレサンベールのルビーは、天然ルビーの中でも、最も良質であるとされるミャンマー産のものにほぼ匹敵し、ルビーの持つ妖艶な深紅の色彩と純度の高い透明感を見事に表現していますと。(京セラクレサンベール公式ホームページより抜粋)
つまりルビーのカラーについては自信をもってミャンマー産に匹敵すると述べています。
色調が退化しない
天然宝石といっても色調をよくするため人工処理をしている色石があります。
たとえばルビーなどは含侵処理を施して艶をあげています。
最初はいいのですが、含侵処理は時間の経過とともにそれが薄れ、色調が退化していきます。
しかしクレサンベールはそのような人工処置は一切行っておりません。
したがって半永久的に色調が変わらないといえます。
インクルージョン(内包物)がほとんどない
天然宝石には必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
これは天然物ゆえ仕方がないことです。
しかしクレサンベールは違います。
再結晶時においてもインクルージョンは発生しますが、クレサンベールの場合極力インクルージョンの少ない部分だけをカットしますから、濁りのもとであるインクルージョンがほとんど存在しないのです。
つまり透明度が高いため、天然宝石より輝くといえます。
1万円~2万円台クレサンベールルビーネックレス
まとめ
1万円~2万円台で買える良質なルビーネックレスは、京セラのクレサンベールルビーネックレスが一番だといえます。
ルビーの色はミャンマー産のピジョンブラッドルビーに近く、品質も京セラが保証していますから安心して購入できます。
天然ルビーにみる人工処理は一切行われておらず、それゆえテリ・艶は半永久的といえます。
いかがだったでしょうか。
参考になりましたでしょうか。
このページが少しでもお役に立てたら幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。