1ctや0.5ctなど、様々な大きさのあるダイヤネックレスですが、T.P.Oによってそれらを使い分けるのが賢明な装着法です。
たとえば、普段使い用には0.1~0.2ctなどの小粒ダイヤネックレスが相応しく、0.5ct~1ctなどの大粒のダイヤネックレスはフォーマルやよそ行き用の装飾品として相応しいといえます。
そしてその中間にある0.3~0.4ctのダイヤネックレスは、友人とのちょっとしたお出かけ用など、カジュアルに向いた大きさといえます。
このように使い分けることによって「嫌味のない」「これ見よがし感が感じられない」おしゃれな着こなしができるのです。
さて、このページではカジュアルに相応しい0.3カラットのダイヤネックレスに焦点を当て、ネットではいくらで販売されているかその相場を調べ、どれを選べばいいか、元宝石商の私が解説させていただきます。
0.3ctダイヤネックレスの相場の調べ方
ネットでダイヤモンドの相場を調べる人が多くいますが、いきなり「0.3カラット ダイヤネックレス 相場」と検索しても希望する答えは返ってきません。
なぜならダイヤモンドといってもピンからキリまであり、グレードの高い輝くダイヤの場合は値段が高く、グレードの低いあまり輝かないダイヤは当然値段が安く設定されています。
それゆえ、「0.3カラット ダイヤネックレス 相場」と検索しても、明確に「いくら」という答えはないのです。
ネットでダイヤの相場を調べるには、ダイヤのグレードを入力して行う必要があります。
しかしそのグレードの知識がなければ、入力のしようがありませんね。
そこで次に、そのグレードと輝きの関係についてお話しします。
輝くダイヤと輝かないダイヤとのグレードの違い
ネットで販売されているダイヤネックレスには2通りあります。
それは、輝くダイヤネックレスとそうでないダイヤネックレス。
何をもってそれを判別するかというと、ダイヤのスペックである4Cによって判別します。
4Cとはカラット(重量)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとってそう呼びますが、この中でダイヤの輝きの重要な要素となるのが、クラリティとカットなのです。
この二つのグレードの違いが、ダイヤの輝きに大きく影響してくるのです。
クラリティと輝きの関係
クラリティとはダイヤの透明度を表し、透明度のあるダイヤほど光の透過をスムーズにします。
つまりよく輝くということです。
当然といえば当然のことです。
すりガラスが輝かないのと同じことです。
このクラリティはFL(フローレス)を筆頭に11段階で評価されます。
この中でどのグレードであればダイヤが輝くのかというとSIクラス以上です。
SIクラスといっても1と2に分割されていますので、正確に言うとSI2以上といえます。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョンが(内包物)があります。
SIクラスというのは、そのインクルージョンが肉眼での発見が困難な時につけられる評価で、光の透過にそれほどの影響を与えないレベルといえます。
しかしその下のIクラスのダイヤになりますと、肉眼でのインクルージョンの発見が容易にできるほど大きいため、光の透過を著しく妨害するのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、比較画像をご覧ください。
いかがでしょうか。
明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。
ダイヤは輝きが命です。
輝いてこそダイヤといえます。
それゆえ、クラリティがSI2以上のダイヤでないと輝かないということです。
カットと輝きの関係
ダイヤの輝きは光の反射によって起こることは言うまでもありません。
その光の反射に影響を与えるのがカット(研磨・プロポーション)なのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左)
しかし、ダイヤのカットが深すぎたり浅すぎた場合、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい、輝きが劣ることになるのです。
これがカットの出来如何による輝きの違いです。
カットはExcellentカットを筆頭に5段階で評価されます。
ダイヤが全反射に近い形で反射するためには少なくともGoodカット以上必要です。
つまりGoodカット以上のダイヤでないと輝かないということです。
いよいよ本題!0.3ctダイヤネックレスの相場
これまで長々とダイヤのグレードと輝きの関係について述べて参りました。
それもこれも正確な相場を調べるためです。
0.3ctのダイヤネックレスも輝くものとそうでないものとに分かれます。
それを線引きし、あまり輝かないダイヤネックレスの相場はいくら。
輝くダイヤネックレスの相場はいくらというふうに分けて調べてみたいと思います。
まずは、あまり輝かない0.3ctダイヤネックレスから
輝きの劣る0.3ctダイヤネックレスの相場
輝きの劣ったダイヤとは、クラリティがIクラス、カットがFairかPoorのものを言います。
中にはカット評価の表記がないものまで存在しますが、これらは表記できるほどのものではないということ。つまりひどいカットということになります。
では私が楽天からチョイスしたそれらのダイヤネックレスを見てみましょう。
以上、楽天から安いものから順にチョイスした0.3ctダイヤネックレスです。
この中にはダイヤグレードの表記が一切ないものもありました。
商品画像はきれいですが、グレード表記がないのが気にかかります。
ダイヤの品質に自信があればグレードの表記をするはず。
よって輝きが期待できないと思わざるを得ません。
この輝きが劣る0.3ctダイヤネックレスの相場は、上の商品群から23,000円~35,000円といったところでしょうか。
次に、輝く0.3ctのダイヤネックレスの相場を見てみましょう。
輝く0.3ctダイヤネックレスの相場
輝くダイヤとはご説明しましたように、クラリティSI2以上、カットGood以上のダイヤです。
これらの商品群を同じように楽天よりチョイスしました。
以上、楽天から安い順にチョイスした輝く0.3ctダイヤネックレスです。
なお、ダイヤのグレードが輝く基準(クラリティSI2、カットGood)をクリアしていても鑑定書の添付のないものは除外しました。
購入時に注意すべきことは、鑑定書の添付があるかどうかです。
第三者機関が発行した鑑定書なら信用できるものであり、品質も確かなものであるからです。
輝く0.3ctダイヤネックレスの相場は、上の商品群から見て42,000円~64,000円といったところでしょうか。
あまり輝かないダイヤネックレスと比べて、約1万~2万円の価格差があるくらいです。
どうせ買うなら、1万~2万円のお金を上乗せして輝くダイヤネックレスを買いたいものですね。
まとめ
0.3ctダイヤネックレスの相場と選び方を解説させていただきました。
参考になりましたでしょうか。
このページが少しでもお役に立てたら光栄です。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。