普段使いからカジュアル、フォーマルに至るまで幅広く用いられるラインネックレス。
7~11個のダイヤが、トップ部分にライン状にあしらわれたデザインのネックレスで、幅広い年齢層に人気があります。
用途は単独で用いられることがほとんどですが、一粒ダイヤネックレスの重ね付け用アクセサリーとしても用いられることもあります。
さて7~11個のダイヤがセッティングされたラインネックレスですが、このダイヤの数によってラインネックレスの持つ雰囲気が変わってくるのをご存知でしょうか。
こちらのページでは、ダイヤの数によってラインネックレスの雰囲気がどのように変わるか見てみたいと思います。
ラインネックレス ダイヤ数による違い
使われているダイヤの数はカラット数によってまちまちですが、5個、7個、9個、10個、11個と奇数個が多く使われています。
今回は7個、9個、11個に絞って見てみたいと思います。
7個のダイヤラインネックレス
7ピースのダイヤがあしらわれた0.5ctのラインネックレスです。
ダイヤの数が少ないためそれだけダイヤの粒が大きく、存在感がありますね。
そしてダイヤの粒が大きい分、グラデーション効果も顕著に表れています。
着けた雰囲気は、清楚でおとなしいといった感じでしょうか。
ダイヤの存在感はアピールしつつも、どこか控えめで気取りのないネックレスとして映ります。
9個のダイヤラインネックレス
9ピースのダイヤがあしらわれた0.5ctのラインネックレス。
7個のダイヤに比べ、2個増えた分ダイヤの粒は少し小さくなります。
それゆえ、グラデーション効果も弱くなります。
ですが清楚な雰囲気は変わらず、落ち着いた佇まいはネックレスに品を漂わせます。
ダイヤひとつひとつに出しゃばり感がなく、9ピース全体が調和して輝くことで、ネックレス全体の美しさが表現されているようにも感じます。
まさに、清楚と上品さを兼ね備えたネックレスといえます。
11個のダイヤラインネックレス
11ピースのダイヤがあしらわれた0.5ctのラインネックレス。
ダイヤの数が増えたため、幅のあるネックレスになりました。
清楚なうえにエレガントという言葉がぴったりのネックレスといえます。
ダイヤが小粒ゆえグラデーション効果は弱いですが、ひとつひとつのダイヤが自己主張せず、11ピース全体が調和して輝くさまは、まさにエレガントそのものです。
清楚、品、エレガントを兼ね備えたネックレスと言えます。
まとめ
いかがでしょうか。
ダイヤの数により、同じカラット数でも雰囲気が違って見えましたね。
ラインネックレスを選ぶときは、こういったダイヤの数も考慮して選ぶといいですね。
自分がどの場所で、どのような時にそれを身につけるのかを考えて、それに合ったラインネックレスを選べばいいと思います。
輝くダイヤのラインネックレスの選び方
ここでラインネックレス選びに関連して、ダイヤの輝きと美しさについて解説させていただきたいと思います。
それを知ることで、間違いのないダイヤ選びができます。
ネットで販売されているダイヤ製品はまさにピンからキリまであり、よく輝くものもあればそうでないものもあります。
商品画像だけを判断材料にして選ぶと、買ってから後悔することになります。
よって買うためには、ダイヤに関する知識をある程度持ち合わせておかなければなりません。
ここではダイヤの美しさと輝きに関して詳しく解説させて頂きます。
買う時の参考にして頂ければ幸いです。
ダイヤの美しさはカラーと透明度で決まる
ダイヤの美しさは本質的にカラーで決まります。
そして光を通しやすい透明度にかかってきます。
このカラーと透明度について詳しく説明させて頂きます。
カラー
カラーはダイヤの色を表す指標で、無色のダイヤほど高くランク付けされます。
最近では、Very Light Yellowとかブラウンダイヤなどが販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。
ダイヤはやはり無色の方が美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。
プリズム効果を発揮する無色のダイヤ
太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。
これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。
この現象がダイヤ内でも起こります。
ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。
上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。
無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。
しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。
これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。
ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。
同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。
プリズム効果にさほどの影響を与えないのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。
クラリティ
クラリティとはダイヤの透明度を表す指標で、透明度の高いダイヤほど光は透過します。
ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。
このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなり光の透過率が劣るわけですが、このインクルージョンの多い少ないのグレードを表したのがクラリティなのです。
クラリティは11段階にランク付けされます。
インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。
では光の透過率の高いダイヤのクラリティはどのランク以上かというと、「SIクラス」以上のダイヤなら光をよく透過させます。
SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。
しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまうのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像を見てみましょう。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度が違うでしょう。
このように透明度の高いダイヤを見つけるためには、クラリティがSIクラス以上のものにする必要があるのです。
ダイヤの輝きはカットで決まる
カットはダイヤの輝きに最も重要な要素で、カットの出来如何によって輝くダイヤになったり、そうでなくなったりするのです。
カット
採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。
それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。
そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。
カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よって輝くダイヤを見つけるためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。
ハートアンドキューピットが現れるダイヤ
カットに関して付随してご説明させていただきます。
素晴らしいカットが施されたダイヤを特別のスコープで覗き込むと、8つのハートとアロー像が確認されることがあります。
これをハートアンドキューピットが現れるダイヤとして重宝されています。
これはプロポーションとシンメトリ(対称性)の良い最高のカットをダイヤに施した場合、8つのハートとアロー像が特殊スコープで確認できるのです。
このような像を確認できたダイヤは、クラリティとカラーが2~3段階アップして見える極上のダイヤモンドになるといわれています。
つまりハートアンドキューピットが現れるダイヤとは、最高のカットが施されたということで、ダイヤの輝きに大きく影響を与えます。
カットグレードでいえばExcellentかVery Goodのカットにあたり、ダイヤの輝きに大きく貢献しているということです。
まとめ
ラインネックレスのダイヤの数による魅力の違いと、それに関連して輝くラインネックレスの選び方を述べさせて頂きました。
参考になりましたでしょうか。
このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。