コスパのいいダイヤリング選び

ダイヤリングは無色系のアクセサリーゆえ、どんな服にも合わせやすいというメリットがあります。

しかしダイヤはご存知のようにピンからキリまであり、ダイヤであれば何でもいいというわけではありません。

ダイヤにはその価値を測る4C評価なるものがあります。

カラット(重量)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨・プロポーション)の頭文字をとって4Cと呼びますが、このうちのカラット以外の3Cの出来如何によってダイヤの美しさや輝きが変わってくるのです。

ではコスパ的に、どの程度のダイヤであればいいのか。

このページでは、コスパのいいダイヤリング選びと題して、その選び方を解説してみたいと思います。

ダイヤは輝きが命

ダイヤの命は輝きです。
輝いてこそダイヤといえます。

輝かないダイヤならキュービックジルコニアの方がましというもの。

ではダイヤが輝く最低条件というのは何なのか?

それは4Cのうちのクラリティとカットがカギを握るのです。

まずはダイヤの輝く仕組みを知って頂くため、クラリティとカットについて説明したいと思います。

クラリティについて

クラリティとはダイヤの透明度を表す指標です。

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなるわけですが、このインクルージョンの多い少ないのグレードを表したのがクラリティなのです。

クラリティは11段階にランク付けされます。

インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。

では光が透過しやすいダイヤのクラリティはどのランク以上かというと、「SIクラス」以上のものです。

SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。

しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまい、輝きも劣ってしまうのです。

言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像を見てみましょう。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度が違うでしょう。

このように、クラリティがSIクラス以上のものは透明度が高いダイヤといえます。

ただし、透明度の高さだけではダイヤの輝きは保証されません。

ダイヤの輝きはこの透明度のほかに、次に説明するカットが重要になります。

カットについて

採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。

それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。

そしてその方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。

しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。

カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。

Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上必要なのです。

ダイヤが美しくあるために

ダイヤが輝くためにはクラリティSIクラス以上、カットGood以上必要ということがおわかり頂けたと思います。

ですが輝くだけでなく、ダイヤの美しさにもこだわるならカラーにも目を向けねばなりません。

カラーはダイヤの色を表し、ダイヤの美しさに影響を与えます。

ここでダイヤの美しさについて理解を深めていただくために、カラーについても説明させて頂きます。

カラーについて

カラーはダイヤの色を表す指標で、無色のダイヤほど高くランク付けされます。

最近では、Very Light Yellowとかブラウンダイヤなどが販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり、価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。

ダイヤはやはり無色の方が美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。

プリズム効果を発揮する無色のダイヤ

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではダイヤが美しく輝くためには、カラーがどのランクのものがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。

同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

プリズム効果を発揮するには「Hカラー」以上のダイヤがよく、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。

コスパ的に優れたダイヤの条件

以上の説明でおわかり頂けたと思いますが、ダイヤが美しく、かつ輝くためにはHカラー以上、クラリティSIクラス以上、カットGood以上なければなりません。

これ未満のダイヤ品質であれば、残念ながら期待する美しさも輝きも持ち合わせておりません。

それゆえ選ぶとしたらこの条件をクリアしたもので、価格が安いものがコスパ的に優れた商品であることがわかります。

同質のダイヤを比べてみる

ダイヤが美しく輝く最低条件は、Hカラー、SIクラス、Goodカットということがわかりました。

次に行うのは、このダイヤ品質と同じ商品の価格を比較してみることです。

ここでは0.1ctのダイヤリングを例にとって比較してみましょう。

0.1ctダイヤリング比較

みなダイヤの美と輝きの条件はクリアしています。

しかし値段に違いがありますね。

この中で一番コスパ的にいいダイヤリングは、38,500円のものでしょう。

値段も安く、ダイヤ品質も優れています。
他のものよりダントツにいいダイヤです。

つまりコスパ的にいいダイヤリングを見つけるには、このようにして探していけばいいわけです。

まとめ

コスパのいいダイヤリング選びをまとめてみました。

参考になりましたでしょうか。

このページが皆様のお役に立てれば幸いです。

最後までお読み頂き、真に有難うございました。

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