ふるさと納税返礼品のダイヤリングの選び方

ふるさと納税の大きなメリットのひとつ、返礼品。

各自治体は寄付金額の約3割以内に相当する返礼品を用意しています。

例えばある自治体に6万円の寄付金を行えば、5万8000円の税額控除を受けられる上に、1万8000円分もの返礼品をもらえるという仕組みです。

この返礼品にダイヤリングを用意している自治体があり、それが山梨県甲府市、富士吉田市、甲斐市などがあります。

これらの自治体は楽天市場よりダイヤリングをふるさと納税の返礼品として出品しているのですが、ひとつ問題が。

それは、寄付金を納める人にとっては返礼品の価値が気になるもの。

その返礼品が果たして寄付金額の3割に見合う価値があるのか?

それとも3割以上の価値があり、お得感を味わえる返礼品なのか?

それらを見極めたうえで寄付金を納めたいと思うのは、人として当然の感情です。

つまりいくらダイヤリングを返礼品としてお渡しするといっても、ダイヤリングにはピンからキリまであり、果たして寄付金額の3割に相当する価値があるのかどうか、素人では到底わかりません。

そこでこのページでは、ふるさと納税の返礼品にダイヤリングを求める際、どのような点を基準に判断すればいいかお話ししたいと思います。

そのダイヤリングは輝くのか?

ダイヤは輝きが命です。

輝いてこそダイヤといえます。

それゆえ返礼品として贈られるダイヤも輝かなければ意味がありません。

ダイヤだから何でも輝くんじゃないの?

そんなことはありません。

ダイヤにもよく輝くダイヤとあまり輝かないダイヤがあるのです。

どうせ貰うんなら輝くダイヤがついたリングを貰いたいじゃないですか。

そこでダイヤが輝くためにはどのような条件が必要かをまず述べてみたいと思います。

ダイヤの輝きはクラリティとカットで決まる

ダイヤが輝くためには透明度とカットが重要となります。

クラリティとはダイヤの透明度を表し、透明度の高いダイヤほど光の透過がスムーズでよく輝きます。

そしてカットは研磨とプロポーションを表し、カットのいいダイヤほど光を効率よく反射し輝きへと変えるのです。

では実際どの程度のクラリティとカットがあればダイヤは輝くのか?

それを説明させていただきます。

クラリティについて

ダイヤは天然鉱石ゆえ必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョンがダイヤの透明度を左右するわけですが、このインクルージョンの量によってダイヤの透明度が測られ、ランク付けされたものがクラリティです。

クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが存在しない場合クラリティはFL(フローレス)のランクがつけられます。

そしてそれ以降クラリティの量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2・・・というふうにランクがつけられます。

では光の透過にそれほど支障をきたさないランクはどの程度かというと、SIクラスです。

SIクラスというのは表からお判りのように、肉眼でインクルージョンの発見が困難な時に付けられる評価です。

つまりそれだけインクルージョンが微小であるため光の透過にあまり影響を与えないのです。

しかしその下のIクラスになるとインクルージョンが肉眼で見えるほど大きいため、光の透過を邪魔するのです。

言葉だけの説明ではわかりにくいので、実際に比較画像をご覧ください。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。

明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。

このようにダイヤ内の光がスムーズに透過するには、少なくともクラリティがSIクラスなければならないのです。

次にカットについて説明します。

カットについて

ダイヤが輝くのは優れたカットのお蔭です。

一番よくダイヤが輝くカット法はラウンドブリリアントカットといわれています。

しかしラウンドブリリアントカットすればどんなダイヤでも輝くというものではありません。

以下のイラストをご覧ください。

Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)

これを全反射といいます。

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光はダイヤ底部より漏れ、輝きが劣ることになります。

これがカットの出来如何による輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤがよく輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、よく輝くとは言えません。

よって選ぶならGoodカットと表示されたダイヤを選ぶことです。

これらふたつを総括して言えることは、返礼品としてのダイヤリングを選ぶ際、クラリティがSIクラス以上かどうか、そしてなおかつカットがGood以上かどうかを見てから判断するのがよろしいかと思います。

クラリティとカットの表記のないダイヤネックレスは選ぶべきではない

返礼品のダイヤリングを見ておりますと、この輝く条件であるクラリティとカットのグレード表記がないものが存在します。

表記がない以上、そのダイヤが輝くかどうか判断のしようがありません。

それにそのダイヤリングが寄付金額の3割に相当する価値あるものかどうか、それすらわかりません。

なぜなら他のダイヤリングと比べようがありませんから、高いか安いかも判断できないからです。

つまり返礼品にダイヤリングを求めるなら、必ずダイヤ品質を確認しクラリティとカットの表記があるものだけを選択肢に入れればいいと思います。

何の品質表記もないのであれば、選ばない方がいいと思います。

品質表記された甲府市のダイヤリング

山梨県甲府市のふるさと納税の返礼品にダイヤリングがあります。

その中に0.3ctの一粒ダイヤリングと1.0ctのスイートテンエタニティリングがあり、これらの返礼品にはすべてダイヤの品質が表記されています。

これらのダイヤリングは果たして得かどうか?

寄付金額の3割に相当する価値を有するのか、それともそれ以上か?

それを見てみましょう。

0.3ct一粒ダやネックレスの場合

このふるさと納税は、16万円の寄付に対し0.3ctのダイヤリングを返礼品としてお渡しするということですが、果たしてこのダイヤリングが16万円の3割、つまり4万8千円に相当する品物であるかどうかを判断する必要があります。

ここで見るべき判断材料は、指輪に使われている地金とダイヤのグレードです。

地金はk10のホワイトゴールドで、ダイヤは0.3ct、Hカラー、クラリティSIクラス、カットGoodのグレードを有します。

これと同程度のダイヤリングを楽天市場で探し、価格がそれより安いかどうか見てみます。

この商品は地金がk18で、k10より少しグレードのアップしたものを使用していますが、ダイヤの品質に関しては同等です。

この商品には69,900円の値段がついています。

ふるさと納税の返礼品のダイヤリングが寄付金額16万円の3割、つまり4万8千円ということを考えると少し高いのがわかります。

地金の差はあるものの、ふるさと納税の返礼品の方がお得だといえるのではないでしょうか。

1.0ctスイートテンエタニティリングの場合

このふるさと納税は、30万円の寄付に対し1.0ctのダイヤエタニティリングを返礼品としてお渡しするということですが、果たしてこのダイヤリングが30万円の3割、つまり9万円に相当する品物であるかどうかを判断する必要があります。

ここで見るべき判断材料は、指輪に使われている地金とダイヤの数、それにダイヤのグレードです。

地金はオーソドックスなプラチナ900を用いており、そしてダイヤの数は10ピース。

エタニティリングの比較でまず重要なのがこのダイヤの数。

ダイヤは粒が大きいほど高い価格で取引されており、このエタニティリングの場合総カラット数が1カラットで10ピースということですから、一粒は約0.1ctとなります。

しかし仮にダイヤ数が12ピースあったとすると一粒当たり0.1ct未満ということになり、ダイヤ一粒一粒の価格が安くなるのです。

それゆえ他の1ctエタニティリングと比べる場合、ダイヤのピース数を合わせた比べ方をしなければならないのです。

そしてもう一つの比較対象がダイヤのグレード。

このエタニティリングの場合、カラーはH、クラリティはSIクラス、カットはH&Cということですが、ここでH&Cについて少し説明させていただきます。

H&Cとはハート&キューピッドと読み、カットいわゆるプロポーションとシンメトリー(対称性)が優れたダイヤを特別なスコープで見るとハートと8本の矢(キューピット)が確認できるというものです。

これはカットが非常に優れたものであることを意味し、ダイヤグレードでいえばExcellentかVeryGoodに当たります。

よって先ほど紹介したGoodカットよりも上のランクになります。

このふるさと納税の返礼品であるエタニティリングとほぼ同等のものを楽天市場よりピックアップしました。

それがこれです。

このエタニティリングの地金はプラチナ900でダイヤの数は10ピース、そしてダイヤグレードはカラーがG~H、クラリティがSIクラス、カットがH&Cです。

それゆえ返礼品とほぼ同じといえます。

そして147,400円の値段がつけられています。

寄付金額30万円の3割、9万円より高い値段がついています。

これだけ見れば返礼品のエタニティリングはお得といえますね。

一品だけではわからないのでもう一品見てみましょう。

こちらのエタニティリングの地金は18kでダイヤの数は10ピース。

そしてダイヤのグレードは返礼品より少し高く、カラーはE~G、クラリティはVS~SIクラス。

カットは返礼品と同じH&Cです。

このグレードで163,800円の価格がついています。

さらにもう一品見てみましょう。

こちらのエタニティリングの地金はプラチナ900でダイヤの数は10ピースと返礼品と同じ。

ただしダイヤのグレードはカラーがD~G、クラリティがVSクラスと高く、カットは返礼品と同じH&Cです。

このグレードでお値段が275,000円。

ハイグレードゆえお値段も高額となっていますね。

以上ほぼ同等のエタニティリング3品と返礼品のエタニティリングとを比べてみましたが、どうでしょう。

寄付金額30万円の3割、つまり9万円という価格がついた返礼品のエタニティリングはお得だといえるのではないでしょうか。

まとめ

ふるさと納税の返礼品、ダイヤリングの選び方について解説しました。

いかがだったでしょうか。

参考になりましたでしょうか。

このページが皆様のお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、真に有難うございました。

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