掃除機の吸引力を知る目安として、吸込仕事率というのがあります。
吸込仕事率は以下の計算式で求められます。
吸込仕事率=0.01666×風量(立方メートル/min)×真空度(Pa)
この中の風量とは掃除機が吸い込む風量のことで、これは浮き上がったごみを運ぶ力のことを示しています。
そして真空度とは、ごみを浮き上がらせる力のことを示しています。
つまりこれによれば、吸い込む風量と真空度が高ければ、吸込仕事率も高くなるというわけです。
確かに吸引力を知るうえでもっともな数式だとは思いますが、ただこれだけではないように思います。
なぜなら私のやった実験結果では、掃除機の吸引力の目安となるものは吸込仕事率ではなく、むしろ真空度ではないかという疑念が生じたからです。
その内容を以下にお話しします。
吸い込み口の違いで吸引力が変わる
我が家の掃除機は東芝のVC-SG910X-Rです。
ちなみにこの掃除機の吸込仕事率は180W~約50W(最大値~最小値を表示)です。
この掃除機で階段掃除を試みました。
この掃除機はヘッドを外すとブラシヘッドになっています。
このブラシヘッドで階段掃除を行いました。
ところが吸い込み口が大きいため、階段の隅っこにまでブラシが届きませんでした。
見ての通り、隅っこが死角になっています。
この状態で隅っこのホコリを吸い取ろうとしましたができませんでした。
ホコリは隅に残ったままでした。
そこで100均で売られていた掃除機ノズルをこの掃除機に付けました。
この掃除機ノズルは隙間ノズルとブラシノズルがセットになっており、隙間ノズルは吸い込み口が小さく、先は尖っています。
その隙間ノズルをまず装填し、
続いてその先にブラシノズルを装填しました。
この状態で、先ほどの隙間のホコリを吸い取ろうと試みたのです。
その結果、ホコリをきれいに吸い取ることができました。
ここでわかるのは、同じ掃除機であっても吸い込み口の違いで吸引力が変化するということです。
風量と真空度は反比例の関係にある
最初、ノズルを付けていない掃除機の吸い込み口は大きかったわけです。
そしてそれではホコリを吸い取らなかった。
そこでまず、隙間ノズルを付けました。
その隙間ノズルの先端は尖っており、吸い込み口も小さいものでした。
そしてその先にブラシノズルを付けてホコリを吸わせました。
すると見事にホコリは吸い取られたわけです。
吸い込み口が小さいということは風量が少なくなります。
しかしその反面ごみを浮き上がらせる力、いわゆる真空度があがり、このように見事にホコリを吸い上げたのです。
つまりこの内容から、風量と真空度は反比例の関係にあり、風量を少なくすると真空度が上がるというがわかりました。
真空度はごみを浮き上がらせる力の度合いですから、この真空度があって初めてごみが浮き上がせることができるわけです。
そしてその後に、浮き上がらせたごみを運ぶ力、いわゆる風量が重要になってくるわけで、つまり吸引力を測るのは真空度で見た方が確かだと思うのです。
まとめ
確かにモーターの出力が同じなら、吸い込み口を小さくすることでより吸引パワーが増すことは明らかです。
吸い込む風量がいくら多くても、ホコリを浮かび上がらせる力がなければ、結局ホコリを吸い取ることができません。
やはりホコリを浮かび上がらせるパワー(真空度)がまず大事で、これこそが掃除機の吸引力の目安にすべきではないでしょうか。
いかがだったでしょうか。
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