自宅介護は徹底した衛生管理から

私は母が特養に入所するまでの7年間、自宅で介護しましたが、一番気を付けたことは母の身の回りを清潔にすることでした。

高齢者になると抵抗力が弱くなり、ちょっとしたことで病気になりますが、原因はベッドや衣類の不衛生よるものであると思ったからです。

特にベッドは不衛生にしておくと菌が繁殖しやすい環境にありますから、徹底的に衛生管理をやりました。

そのおかげで、7年間何の病気もなく過ごし、無事に特養に入所したのです。

入浴

要介護2か3くらいのとき、おねしょをするようになったのをきっかけに、わたしの入浴介助が始まりました。

それまでは、デイサービスでの入浴サービスに頼り、自宅での入浴はやめておりました。
しかしある日デイサービスより帰ってきて、同じ通所者に「おしっこ臭い」といわれたと、涙ぐんでいる母をみました。

夜におむつをはいて寝るのですが、翌朝はそのおむつを取り換えるだけで、下半身を洗うこともなく送り出していたのです。恐らくにおいだけが残っていたのでしょう。

悪いことをしたと思い、翌朝からデイサービスに行く前に、シャワーをすることに決めました。

このシャワーは効果的でした。

シャワーは、体を清潔にするのはもちろんですが、その他にマッサージ効果もあります。
適度な強さでシャワーを首、肩、胸、お腹、背中、脚に浴びせますと、その部分の皮膚が刺激され血流の促進につながり、体がラクになるのです。

そのためか、母の全身をくまなく洗い流し、バスタオルで拭いてやると「ありがとう、ありがとう」とお礼を言ってくれました。

そのあと、デイサービスの送迎者が来た時は笑顔を向けるようになったのです。

母の体を清潔にするために始めたシャワーですが、こういったところにも効果が表れたのです。

ベッドメイキング

寝床は被介護者にとっては重要な場所です。

院内感染に代表されるように、病院内では衛生面を怠ると感染症が発生する場合があります。

それは主にベッドからだと推察します。

私は母のベッドに使っている寝具、シーツや枕カバーを毎日洗い、常に清潔を保つよう努力していました。

またマットレスの上に布団を敷いて寝かせていたため、天気のいい日は布団を天日干ししていました。

その甲斐あって、母は病気ひとつしませんでした。

おむつの取り換え

高齢者に多い病気「尿路感染症」。
これはおむつをしている人がよくかかる病気です。

それも膀胱までの距離が近い女性に多い病気で、不衛生が原因です。

デイサービスに行っている間は施設のスタッフに任せていますが、休みの時は私が2時間おきにおむつをチェックしました。

紙おむつも枚数を使うと費用がかさむため、パッドを利用しておむつの中に挟み、濡れているとすぐ交換というふうに常に清潔に心がけました。

そのおかげで、尿路感染症には一度もかかることはありませんでした。

まとめ

高齢者は抵抗力が弱いため、ちょっとした油断で病気にかかることがあります。
栄養を摂ることも大事ですが、環境を清潔にしてやることでそれが防げます。

これは私の実体験をもとにした教訓です。
ご参考になれば幸いです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする