Dカラーのダイヤモンドは無色で、グレードでいえば最高に位置していますが、輝きに関してはまったく関係していません。
カラーはダイヤモンドの美しさを象徴しています。
しかし輝きとは全く別物です。
ダイヤは輝きが命です。
輝いてこそダイヤといえます。
いくらカラーが最高のDであっても、輝かないダイヤであれば例えていうなら氷砂糖のような白濁したダイヤになってしまいます。
それゆえ、優先すべきはダイヤの輝きで、その次にカラーに視点をあてるのが得策です。
ネットで販売されている安いダイヤの多くは、カラーこそHで無色に近いものですが、こと輝きに関しては論外で、期待するほどの輝きを持ち合わせていないのが実情です。
では実際にどの程度のダイヤが売られているのか、0.5カラットのダイヤネックレスを例にとって見てみましょう。
安い価格で販売されているダイヤネックレス
楽天で販売されている0.5ctの比較的安いダイヤネックレスです。
ダイヤのグレードを表記していますが、お気付きのようにHカラー、クラリティIクラスです。
そしてカットに関しては表記のないものばかりです。
表記がないというのは表記できるほどのカットではない。
つまりひどいカット状態ということです。
ネットでダイヤネックレスを購入する場合、安いダイヤを探しますが、安いダイヤはそれ相応の輝きしか持ち合わせておりません。
上記のダイヤはカラーはHと無色に近いものですが、こと輝きに関しては購入者の期待に反するものばかりです。
なぜなら輝く条件がダイヤに備わっていないからです。
ではダイヤの輝く条件とは何か？
それを説明させて頂きます。
ダイヤの輝く条件 カット編
ダイヤモンドの原石はすりガラスのように濁っています。
しかし人の手によって施されるカット技術によって、ダイヤはあのように輝くのです。
しかしそのカットも出来が悪いと、せっかくのダイヤも輝かなくなってしまうのです。
ここで、ダイヤモンドの輝く仕組みについてお話しさせて頂きます。
言うまでもなくダイヤの輝きは光の反射によっておこるもので、たとえばExcellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で反射され、再びダイヤの外に放射されます。
これを全反射といいます。
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎた場合、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい、十分な輝きを失ってしまうのです。
これがカットの出来具合による輝きの違いです。
カットの評価はExcellentカットを最高に、VeryGood、Good、Fair、Poorと5段階に分けられますが、光を漏らさず全反射に近い状態で反射するには最低でもGoodカット以上必要なのです。
カットは、ダイヤの輝きにこれほど重要な役割を担っているのです。
ダイヤの輝く条件 クラリティ編
ダイヤ評価4Cにあるクラリティとは、ダイヤの透明度を表しています。
ダイヤは天然鉱物である故、必ずインクルージョン（内包物）が存在します。
このインクルージョンの量や存在する位置によって、クラリティの評価が決まります。
最高をFL（フローレス）とし、以下IF、VVS1・・・と11段階にランク付けされます。
このクラリティ（透明度）はダイヤの輝きに大きく関係しており、透明度の高いダイヤほど光の透過がスムーズに行われよく輝くわけです。
では実際どの程度のクラリティであれば光の透過に支障をきたさないか？
結論的にというと、SI2以上です。
SIクラスのダイヤは表からもおわかりのように、肉眼でインクルージョンの発見が困難な時に評価されるランクで、光の透過の妨げにはあまりならないのです。
しかしSIの下のIクラスになりますと、インクルージョンが光の透過の邪魔をし、輝きを著しく低下させてしまうのです。
言葉だけでは十分な説明ができませんので、実際にSIとIとの比較写真を見て頂きます。
いかがでしょうか。
明らかに透明度の違いがわかるでしょう。
このようにダイヤの輝きにクラリティは大きく関係しており、ダイヤが輝くためには最低でもクラリティがSI2以上必要なのです。
優先すべきはダイヤの輝き
ダイヤモンドを購入する際、4Cのうちどれを優先するべきか ネット上で質問がありますが、私ならあくまで輝き重視で、カットとクラリティを優先させ、その次にカラーの良し悪しを見ます。
先述しましたように、いくらカラーが最高のDであっても輝かないダイヤなら選ぶに値せず、それならむしろキュービックジルコニアの方がましと、私なら判断します。
何度も言いますが、ダイヤは輝きが命です。
輝いてこそダイヤです。
それならそれに相応しいスペックを備えたダイヤモンドを選ぶべきでしょう。
このページが、ダイヤモンドを選ぶ方の一助になれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。
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