使い勝手のいいエタニティリングとは

普段使いにも合うエタニティリング。

シンプルなデザインで嫌味がなく、ダイヤの大きささえ抑えれば普段使いのリングとしても用いることができます。

ですが普段使いに用いるとなると、使い勝手が気になるところです。

日常の生活に支障をきたすようでは、普段使い用のリングにはとっても向かない。

ではどういったエタニティリングなら使い勝手がいいでしょうか。

このページでは、普段使いに向く使い勝手のいいエタニティリングとはどのタイプのものか考えてみたいと思います。

フルとハーフ、どちらのエタニティリングがいいか

エタニティリングには2タイプあり、ダイヤが全周覆ったフルエタニティと半周覆ったハーフエタニティリングがあります。


フルエタニティリング

ハーフエタニティリング

このどちらのエタニティリングが使い勝手がいいかというと、断然ハーフですね。

フルは手のひら側にもダイヤがあり、これが日常の手作業に支障をきたします。

何かをするときは必ず手のひら側のダイヤがモノに当たり、これがダイヤに衝撃を与え、爪の緩み、ひいてはダイヤが外れることにもつながりかねません。

またリング自体を傷つけることもあるでしょう。

しかしハーフなら手のひら側にはダイヤがありませんからそんな心配はなく、気兼ねなく手作業ができます。

またフルの場合、全周にダイヤがある分リングに厚みあり、そのため隣接する指との接触が強くなりますから、指がゴワゴワした感じになり、手作業がしにくくなります。

こういった点からも、使い勝手がいいのはハーフエタニティリングと言えます。

爪留めとレール留め、どちらがいいか

エタニティリングには、ダイヤを爪留めにしたものとレール留めにしたものとがあります。


爪留め

レール留め

このどちらのエタニティリングが使い勝手がいいかというと、レール留めですね。

爪留めのエタニティリングは、爪が衣服などの繊維に引っ掛かるという難点があります。

これは衣服をきずつけるだけでなく、ダイヤを留めてある爪が緩み、ダイヤが外れることもあります。

しかしレール留めならそんな心配はありません。

レール留めは地金でダイヤを挟んだ格好で留めてありますから爪はなく、それにダイヤは指輪の中に沈んだ状態でセッティングされていますから、何かに引っ掛かるということは起きません。

それゆえ、使い勝手から言うとレール留めの方に軍配が上がります。

使い勝手のいいエタニティリングの選び方

使い勝手のいいエタニティリングはハーフで、レール留めのものがいいことがわかりました。

しかし使い勝手という機能性ばかり重視して、肝心のダイヤの美しさというものを置き去りにしては本末転倒です。

使い勝手がよく、なおかつ美しいダイヤのエタニティリングでなければなりません。

実は爪留めとレール留めのエタニティリングを比べた場合、爪留めの方がレール留めより有利な点があるのです。

それはダイヤの輝きです。

爪留めの方がレール留めのものよりダイヤは輝くのです。

なぜでしょう。

ではそもそもダイヤはなぜ輝くのでしょう。

ダイヤが自ら輝きを発しないのは自明の理です。

ダイヤは光の反射によって輝くのです。

ダイヤに光が入射し、その入射した光がダイヤ内で反射され、再びダイヤ外へ放射される。

これがダイヤの輝きです。

つまり、ダイヤの輝きはダイヤの露出度に比例するのです。

露出度の高いダイヤほど、より多くの光を招き入れ、それが反射となって表れる。

爪留めとレール留めを比べた場合、ダイヤの露出度は圧倒的に爪留めが有利です。

爪留めはダイヤの前面だけでなく側面をも露出しており、光が入射しやすい環境にあります。

一方レール留めはどうかというと、ダイヤの側面はレールで覆われ光が入りにくい環境にあります。

やはり爪留めと比べると、レール留めのダイヤは光が入りにくいといわざるを得ません。

つまり爪留めのダイヤはたくさんの光を招き入れる環境にあり、それが輝きとなって表れるのです。

では爪留めに負けないダイヤの輝きをレール留めが持つにはどうしたらいいでしょうか?

それがダイヤの質にかかってきます。

レール留めでも輝くダイヤの質

レールで側面を覆われている以上、入射した光を効率よく反射するダイヤでなければ爪留めのダイヤに負けてしまいます。

そのために必要なのがダイヤの質です。

ではどのようなダイヤの質なら、光を効率よく反射するのでしょうか?

それはダイヤのクラリティとカットが重要になってきます。

ここでダイヤの輝きに関しての理解を深めて頂くために、クラリティとカットについて説明させて頂き、その中でどの程度のものが相応しいか述べさせていただきます。

クラリティ

クラリティとはダイヤの透明度を表す指標で、透明度の高いダイヤほど光は透過します。

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョンが多いダイヤは透明度が低くなり光が透過しにくいわけですが、このインクルージョンの多い少ないのグレードを表したのがクラリティなのです。

クラリティは11段階にランク付けされます。

インクルージョンの全くないFL(フローレス)を最高とし、インクルージョンの量が増えるにしたがい、IF、VVS1、VVS2、VS1というふうにランク付けされるわけです。

では透明度の高いダイヤとはどの程度のクラリティかというと、「SIクラス」以上です。

SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。

しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔してしまうのです。

言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像を見てみましょう。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度が違うでしょう。

このようにSIクラス以上のダイヤは透明度の高いダイヤといえ、これ未満のものは透明度が低いといえます。

つまりSIクラス以上のダイヤは透明度が高いため光が透過しやすく、輝きやすいということになります。

ただし、透明度の高さだけでは輝きは保証されません。

ダイヤが輝くためには次に説明するカットが重要になるのです。

カット

採掘されたダイヤの原石は、一見スリガラスのようです。

それが人間の手によってあのような素晴らしい輝きを放つ石になるのです。

その方法が、ラウンドブリリアントカットというカット法です。

しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。

カットの良し悪しによって輝いたりそうでなかったりするのです。

Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。(下イラスト左参照)

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの良し悪しによる輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上必要なのです。

輝くダイヤのレール留めエタニティリングを選ぶ

以上の説明でおわかり頂けたと思いますが、光を効率よく反射するにはクラリティSIクラス以上、カットGoodカット以上のダイヤが必要です。

つまりレール留めのエタニティリングを選ぶなら、上記の条件をクリアしたものを選ばなければなりません。

以下に、輝くダイヤがセッティングされたレール留めのエタニティリングを紹介します。

参考までにご覧ください。

輝くダイヤのレール留めのエタニティリング

まとめ

使い勝手のいいエタニティリングとはをまとめました。

機能性に優れた使い勝手のいいものであっても、ダイヤの輝きを疎かにしては本末転倒です。

やはり機能性に美しさも兼ね備えたエタニティリングを選ぶのが賢明かと思います。

このページが皆様のお役に立てれば幸いです。

最後までお読み頂き、真に有難うございました。

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