聞き流すだけで英語はマスターできるのか?

数年前、聞き流すだけで英語がマスターできるという謳い文句で販売されていた英語教材「スピードラーニング」。

しかしこれを扱っていたエスピリラインが2021年8月31日をもってスピードラーニングの事業を終了しました。

実は私の妻は事業終了前に、このスピードラーニングのサンプル教材を取り寄せていました。

聞き流すだけ英語がマスターできるという宣伝文句に魅力を感じ、無料サンプルCDを取り寄せ夕食をつくる間ずっと聞き流していました。

私は英検2級を30歳の時に取得していましたから、英語の勉強はそんな簡単なものじゃない。

聞き流すだけで英語が身に付くほど英語は甘くないと思っておりましたから、妻の聞き流しを冷ややかに見ていました。

で、数か月たって妻に「英語がわかるようになったか」と尋ねたところ、何も残っていないと答えました。

やっぱりな、というのが私の感想でした。

私が英語の勉強を始めたのが28歳くらいで、大学を卒業してからは英語にほとんど触れることはありませんでした。

始めたときは中学英語から取り組み、そのかたわら英会話スクールNOVAにも通い、そして30歳にしてようやく英検2級を取得したのです。

そんな経験がありますから、英語を身に付けるのはそんなに簡単なものではないと思っていたのです。

しかしある時、ふとスピードラーニングのサンプルCDはどんな内容か気になるようになりました。

そこでそのCDを引っ張り出し、私自身が聞き流しを体験しようと思い実践したのです。

確かに聞き流すだけでは何も残らない

サンプルCDをかけながら、私は他のことをしてみました。

パソコンのキーボードをたたいたり、新聞を読んだりなど、流れる英語はBGMのようにして他のことに取り組んだのです。

で、どうだったかというと、かすかに残っているのは英会話のあとの日本語会話だけで英語のフレーズは全く頭に残っていない状態でした。

サンプルCDの録音内容は、まず英語の会話がありそのあとに日本語訳がつけられているものです。

英会話の意味をそのあとの日本語で理解させるというもので、非常にわかりやすい教材だと思いました。

しかし脳はわかる日本語だけを自然と入れようとしますから頭に残りますが、慣れない英語を入れようとしないため頭に残らないのです。

妻が「何も残っていない」といったのも理解できました。

しかし聞き流すのでなく、集中して聴くと状況は変わったのです。

集中して聴けばこの教材は役に立つ

私は30歳の時、英検2級を取得したことは既に述べましたが、30年たった今でも多少のリスニング力は残っています。

そこで今度はそのCDに収められている英会話を集中して聴いてみました。

するとどうなったか?

英会話の内容がほとんどわかり、そのあとに流れる日本語訳の内容と一致したのです。

つまりこういうことです。

私は多少なりとも英文法を理解しています。

それゆえ英語の構文を把握できますから、集中して聴くと意味が分かるのです。

しかし構文も文法も何もわからない状態でこの英会話を聴いたら、確かに雑音にしか聞こえないはずです。

つまりスピードラーニングに収められている英会話を理解するには少なくとも中学程度の英語力が必要で、それ未満なら単なる雑音に聞こえてしまうということです。

しかしこれだけは断言できます。

この教材はいい教材だということを。

英語に対する多少の知識があれば、ここに収められている内容は把握できます。

そして聞き流すのでなく集中して聴けば、英単語ひとつひとつのきれいな発音が身に付き、リスニング力だけでなくスピーキングにも非常に役立つであろうと感じました。

英会話は繰り返すことで身に付く

そしてもう一つ付け加えることは、会話は繰り返さないと身に付かないということです。

この教材は、聞き流すだけで英語が身に付くというキャッチフレーズでしたが、これだけでは英語は話せません。

英語を話すためには実際に自分の口から英語を放つ訓練をしなければならず、そのためには会話を同じように繰り返さないといけないのです。

英会話スクールでティーチャーがよく”Repeat after me.”といいますが、あれです。

先生の言ったことをもう一度繰り返す。

これがあってこそ英語は身に付くのです。

そうしないと単に聞き流すだけでは英語のフレーズは出てこず、本当に聴くだけの英語になってしまうのです。

まとめ

英語を身に付けるのは大変です。

なんでも一朝一夕にはいきません。

私も苦手な英語を28歳から取り組み、勉強法を試行錯誤しながらようやく30歳にして英検2級を取得したのです。

ここに書かれた内容は私の率直な意見です。

参考にしていただければ幸いです。

そして最後に、ここまでお読みいただき有難うございました。

感謝申し上げこのページを閉じたいと思います。

有難うございました。

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