綺麗な1ctエタニティリングの選び方

ダイヤが横一列に配列されたエタニティリング。

シンプルなデザインのこのリングは、実は30年以上前から一文字リングという呼称で販売されています。

今ではエタニティリングと名称を変えて販売されていますが、変わらぬ人気があることから時代を超えて愛されるデザインといわざるを得ません。

エタニティリングには0.1ct~3.0ctくらいのものまでありますが、この中でも人気なのがやはり1カラットのエタニティリング。

コンマ何カラットというダイヤでなく、1カラットの大台に乗ったダイヤリングはやはり誰しもが憧れるもの。

ただ、1カラットであればどんなものでもいいわけではありません。

やはり誰しもが口にする「綺麗」でなければその魅力は半減します。

ではダイヤでいう綺麗とはどういう概念でしょうか。

綺麗なダイヤとは

ダイヤでいう綺麗とは、色が無色で透明度が高く、さらによく輝くダイヤのことを綺麗なダイヤといいます。

ではこの綺麗なダイヤの条件を満たすために必要な要素は何なのか?

それはダイヤの評価を測る4Cの内、カラー、クラリティ、カットがカギを握ります。

この3項目のレベルによって、綺麗なダイヤかそうでないかがわかれるわけです。

ではどのレベルなら綺麗なダイヤと呼べるのか、カラー、クラリティ、カットの順にご説明させて頂きます。

カラーについて

ダイヤはすべて無色だと思われがちですがそうではありません。

ダイヤそれぞれ色に若干の違いがあり、無色のものもあれば黄色味がかったダイヤもあります。

最近ではVery Light Brownなどのダイヤも販売されていますが、要は色のついたダイヤのことであり価値的に見れば無色のダイヤより劣っていることになります。

ダイヤはやはり無色のものが美しく、その理由はダイヤ内で起こるプリズム効果にあります。

プリズム効果を発揮する無色のダイヤ

太陽光を含む白色光はプリズムを通せば赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と七色に分かれます。

これは色それぞれの波長が異なるため、屈折によって光が分散されるためです。

この現象がダイヤ内でも起こります。

ダイヤ内に光が入射すると、光の中にある波長の異なる色が屈折によって分散されます。

上質のダイヤモンドを覗き込むと、いろいろな色の光線が発見できます。
これはダイヤ内でプリズム効果がなされているからです。

無色のダイヤに光が入射すると、反射した光は変色されることなくありのままの光線を放ちます。

しかし色のついたダイヤモンドの場合、ダイヤのカラーの影響を受けてしまい、光線を変色させるのです。

これがダイヤの美しさに影響します。
ダイヤに美しさを求めるなら無色の方が望ましく、色のついたものは避けた方が無難です。

ではダイヤが美しく輝くためには、どのランクのカラーがいいかというと「H」以上のものが望ましいといえます。

同じ「ほとんど無色」に属しているG、H、I、Jですが、IとJはその下の「わずかな黄色」のランクに近いこともあり、やはり幾分黄色く見えます。

それゆえプリズム効果を発揮するのは「Hカラー」以上のダイヤといえ、美しいダイヤを求めるならこれ以上のものを選ぶ必要があります。

クラリティについて

クラリティとはダイヤの透明度を表す指標です。

ダイヤは天然鉱物ゆえ、必ずインクルージョン(内包物)が存在します。

このインクルージョンの多さはダイヤの透明度に影響し、多いダイヤは透明度が悪く、逆に少ないダイヤは透明度が高くなります。

つまり端的にいえば、クラリティとはダイヤ内のインクルージョンの多い少ないを表した指標というわけです。

そしてこの透明度はダイヤの輝きに大きく影響を与えます。

クラリティは11段階に区分けされ、インクルージョンが少ない順にランク付けされます。

インクルージョンの全く存在しなし「FL(フローレス)」から始まり、量が増えるにしたがってIF、VVS1、VVS2、VS1と評価がつけられます。

ではダイヤの輝きにあまり支障のないクラリティ(透明度)はどの程度かというと「SI」クラスです。

SIクラスというのは表からおわかりのように、肉眼での発見が困難な時につけられる評価で、それだけインクルージョンが微小ということです。

つまり光の透過にそれほど影響を与えないのです。

しかしその下のランクの「I」クラスになるとそうではありません。

Iクラスというのは、肉眼でも容易にインクルージョンが発見できるというもので、それだけインクルージョンの存在が大きく、光の透過を著しく邪魔します。

光の透過の妨げはダイヤの輝きに影響しますから、Iクラスのダイヤモンドはあまり輝きません。

言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像をご覧頂きます。

左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。

明らかに透明度の違いが見て取れるでしょう。

つまりダイヤが輝くためには、クラリティが少なくとも「SI」クラス必要なのです。

カットについて

カットは天然鉱石であるダイヤに唯一人間が手を加える技法で、このカット技術の発展によってダイヤがより輝くようになったのです。

ダイヤが最も輝くカット法はラウンドブリリアントカットといいますが、ラウンドブリリアントカットすればすべて輝くかというと、そうではありません。

やはりそこは出来不出来というものがあり、出来のいいカットの場合はダイヤはよく輝くし、出来の悪いカットであればダイヤはあまり輝かないということになります。

以下のイラストをご覧ください。

矢印はダイヤ内の光の反射の経路を表したものですが、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると光はダイヤ内で反射され、それが再びダイヤ外へ放射されます。(イラスト左参照)

これを全反射といいます。

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると光は全反射せず、ダイヤの底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。

これがカットの出来如何による輝きの違いです。

ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。

ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。

ではダイヤが輝くためにはカットはどのランクのものがいいかというと、「Good」以上のダイヤです。

FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。

よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上のものにする必要があるのです。

綺麗なダイヤの条件

以上の説明でおわかり頂けたと思いますが、ダイヤが綺麗であるためにはカラーがH以上、クラリティはSIクラス以上、カットはGood以上必要なのです。

ただしこれは最低ラインです。

綺麗なダイヤと呼ぶには、少なくともこれくらいのレベルがダイヤには必要ですよということです。

つまり1カラットの綺麗なエタニティリングを選ぶ際は、これを基準に選べばいいわけです。

ただもっと綺麗なエタニティリングを望む場合、カラー、クラリティ、カットのどれを重視すればいいのかというと、やはりカットです。

ダイヤのカラーを判定するのはプロでも個人差があり、ダイヤを並べて初めて色の違いがわかるというもので、単品でダイヤを見せられてもカラーの判定は難しく、素人ならなおさら困難です。

よってHカラーであれば十分といえるでしょう。

そしてクラリティに関しては、VSクラスのような透明度の高いダイヤに越したことはありませんが、小粒のダイヤが並んだエタニティリングにそれほどこだわる必要はありません。

肉眼でインクルージョンの発見が困難な程度のクラリティ、つまりSIクラス程度あれば十分といえます。

ただしカットは違います。

カットはダイヤの輝きに直接関係します。

そして何よりダイヤは輝きが命です。

輝いてこそダイヤといえます。

それゆえ最もこだわらなければならないのはカットといえます。

そしてExcellentカットとGoodカットではダイヤの輝きは全然違います。

つまりそれだけ綺麗さも変わってくるというわけです。

より綺麗なエタニティリングを望むなら、カットのレベルアップ、すなわちExcellentカットのダイヤが装填されたエタニティリングを選ぶのが賢明だといえます。

Excellentカット 1.0ctエタニティリング

まとめ

綺麗な1ctエタニティリングの選び方について述べさせていただきました。

いかがだったでしょうか。

参考になりましたでしょうか。

このページが皆様のお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、真に有難うございました。

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